タントの特別仕様車デイリーツール|元のグレードとの差3万3千円で何が変わる?

ダイハツ タント X(2WD・5BA-LA650S-GBGF)を斜め前から見た外観。赤いボディで、ドアミラーはボディと同じ赤、ドアの取っ手は銀色、ホイールには銀色のフルホイールキャップが付いている。2023年1月に撮影された、2026年8月の一部改良より前の個体で、特別仕様車“デイリーツール”ではない
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小。2026年8月の一部改良より前のXで、特別仕様車“デイリーツール”ではない)
── この記事の結論を先に4コマで ──
右のクラが小さな白いカードを顔の前に掲げ、もう片方の手でマグカップを持って、眉を寄せてカードを見つめている。左のシキは白紙の書類を両手で持ち、落ち着いた表情でクラを見ている ミラーとホイールが黒いタントが出たって。元のグレードより3万3千円高いよ
左のシキが白紙の紙を片手に持ち、もう片方の人差し指で紙の面を指しながら真顔で説明している。右のクラはマグカップを持ったまま身を乗り出し、目を丸くして聞いている 変わるのはドアミラーとドアハンドルの色、ホイールの3点です
右のクラが片手で後頭部をかき、もう片方の手にマグカップを持って、汗をかきながら困った顔をしている。左のシキは書類の束を片腕に抱え、もう片方の手の人差し指を立てて答えている その3万3千円で、ACCは付いてくる?X“デイリーツール”では5万5千円のオプションです
右のクラがマグカップを両手で持ち、少し口を開けて驚いている。左のシキは書類を胸の前に抱え、落ち着いた真顔でクラを見て答えている Xターボ“デイリーツール”なら、ACCは標準ですうちは月に一度、高速で実家に帰るんだよね

ダイハツは2026年8月31日、タントに特別仕様車「デイリーツール」を設定し、同じ日にタントを一部改良して発売しました。デイリーツールはXとXターボをもとにした2つのグレードで、価格はどちらも、元のグレードより3万3千円高くなります。

主要装備一覧表でXとX“デイリーツール”を1行ずつ比べると、仕様が違うのは外観の3点です。ドアミラーとドアの取っ手(ドアアウターハンドル)が黒になり、ホイールが、フルホイールキャップを付けたものから黒い14インチのアルミホイールに変わります。XターボとXターボ“デイリーツール”の違いも、同じ3点です。

シート、スライドドア、エアコン、衝突回避支援ブレーキは、元のグレードと変わりません。前の車との距離を保って走るACC(アダプティブクルーズコントロール)も、X“デイリーツール”ではXと同じく5万5千円のメーカーオプションです。

元のグレードとの差は、2WDでも4WDでも3万3千円

グレードエンジン2WD(税込)4WD(税込)
L自然吸気1,496,000円1,622,500円
X自然吸気1,628,000円1,749,000円
X“デイリーツール”自然吸気1,661,000円1,782,000円
Xターボターボ1,793,000円1,914,000円
Xターボ“デイリーツール”ターボ1,826,000円1,947,000円

デイリーツールの設定があるのは、XとXターボです。いちばん安いLと、フロントグリルやバンパーの形が違うタント カスタムにはありません。

XとXターボの差は16万5千円で、デイリーツールどうしで比べても同じ額です。4WDは、表のLを除く4つのグレードで、2WDより12万1千円高くなります。

XとX“デイリーツール”で仕様が違うのは外観の3点

「3万3千円高いのだから、室内の装備もどこか増えているのでは」と考えるところです。一覧表のXの列とX“デイリーツール”の列で、仕様が違う行を並べます。上の3行が標準装備の違い、下の2行が販売店で付ける用品の違いです。

項目XX“デイリーツール”
ドアミラーカラードドアミラーカラードドアミラー(ブラックマイカメタリック)
ドアアウターハンドルシルバーブラックマイカメタリック
ホイール14インチフルホイールキャップ14インチアルミホイール(ブラック)
LEDフォグランプ(販売店で付ける用品)単品の用品として選べるデイリーツールプランの4点に入っている
デイリーツールプラン(販売店で付ける用品4点のセット)対象外選べる(104,280円)

ドアミラーは、どちらも2WDがオート格納式、4WDがヒーター付きのオート格納式で、変わるのは色です。記事の冒頭の写真は改良前のXで、ボディと同じ赤のドアミラーと、銀色のドアアウターハンドルが付いています。特別仕様車では、この2か所がブラックマイカメタリックになります。

ダイハツ タント X(2WD・5BA-LA650S-GBGF)のホイール。銀色のフルホイールキャップが付いていて、すき間から黒いホイールが見える。2026年8月の一部改良より前の個体
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小。2026年8月の一部改良より前の個体)

写真は改良前のXのホイールで、フルホイールキャップが付いています。いまのXも、装備の一覧では14インチフルホイールキャップです。特別仕様車ではここが黒いアルミホイールになります。タイヤは155/65R14のままで、主要諸元表の車両重量(2WDで910kg)とWLTCモード燃費(2WDで22.6km/L)も、Xと同じ数字です。

装備の行でXと同じなのは、たとえば運転席と助手席のシートヒーター、左側のパワースライドドア、電動パーキングブレーキ、バックカメラを含む純正ナビ装着用アップグレードパックで、どちらにも標準で付きます。右側のパワースライドドアは、どちらも5万5千円のメーカーオプションです。ボディカラーも、Xと同じ11種類から選びます。

タントの助手席側のドアの開き方と運転席まわりは、タント vs N-WGN|ドアの開き方と運転席で何が違う?で扱っています。そちらの価格と装備は、今回の改良より前の内容です。

クラ

うちは冬にホイールごとスタッドレスへ替えるから、黒いホイールを付けて走るのは春から秋だ。

シキ

ドアミラーとドアハンドルは、冬も黒のままです。

クラ

ミラーだけなら、Xでも黒くできないの?

シキ

2トーンカラーを選ぶと、Xでもドアミラーはルーフと同じ黒になります。5万5千円です。

2トーンカラーは、ルーフがブラックマイカメタリック、ボディがスムースグレーマイカメタリックの1種類です。XとXターボ、デイリーツールの2グレードで選べるメーカーオプションで、特別仕様車だけの色ではありません。

販売店で付ける黒いドアハンドルは、4本セットで3万3千円

見落とされやすいのは、黒いドアミラーカバーとドアハンドルが、販売店で付けるオプションとしても売られていることです。ダイハツのアクセサリーのページには、次の2つが載っています。

販売店装着オプション価格(税込・標準取付費込み)付けられるタント
ドアミラーカバー(ブラック)10,450円X、Xターボ、L
ドアアウターハンドル(ブラック)1台分・4本セット33,000円X、Xターボのうち、右側パワースライドドアを付けた車

どちらにも、Xターボ“デイリーツール”とX“デイリーツール”には標準装備、という注記が付いています。

2つを合わせると約4万3千円で、XとX“デイリーツール”の価格差より約1万円高くなります。ホイールはフルホイールキャップのままです。アクセサリーのページの適用欄では、ドアアウターハンドルを付けられるXは、右側のパワースライドドアを付けた車に限られています。

黒いドアミラーとドアハンドルが欲しい人にとっては、Xを買って販売店で足すより、注文のときに特別仕様車を選ぶほうが安く、アルミホイールも付きます。反対に、ドアミラーがボディと同じ色、ドアハンドルが銀色でかまわないなら、その3万3千円をXのメーカーオプションの代金に充てることもできます。

デイリーツールスタイルは、販売店で付ける用品4点を足した姿

ニュースリリースには「デイリーツールスタイル」という名前も出てきます。これはグレードの名前ではありません。特別仕様車に、販売店で付ける用品のセット「デイリーツールプラン」を組み合わせた姿を、ダイハツがこう呼んでいます。

プランの中身は、サイドドアデカール、ピアノブラック調のLEDフォグランプキット、ダークブラックメッキのエンブレムセット、ピアノブラック調のバックドアロアガーニッシュの4点です。アクセサリーのページの価格は標準取付費込みで104,280円で、4点を単品で合計した134,200円より約3万円安くなっています。ダイハツは、プランを特別仕様車とあわせて注文するよう案内していて、単品で注文した場合はプランの価格が適用されないと注記しています。

公式サイトの特別仕様車のページで最初に出てくるX“デイリーツール”の写真は、注記によると、このプランと2トーンカラーを付けた2WDの車です。2WDの車両本体166万1千円に、2トーンカラーの5万5千円とプランの約10万4千円を足すと、約182万円になります。

クラ

写真を見て166万円のつもりで行くと、見積もりは16万円くらい高く出るのか。

シキ

2トーンカラーとプランを外した車にも、黒いドアミラーとドアハンドル、アルミホイールは付いています。

一部改良で加わった検知機能は、Lにも標準で付く

8月31日の一部改良について、ニュースリリースがタントの変更として挙げているのは次の内容です。

  • 衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能に、横断する自転車の検知を追加
  • 交差点を右折するときの対向車線の車両と、右左折するときに対向方向から来る横断歩行者の検知を追加
  • 歩行者に対する最高速度の条件を、60km/hから80km/hに変更
  • ACCが先行車を検知する距離と精度を改善
  • LKC(レーンキープコントロール)が作動しているときのふらつきを低減
  • ボディカラーに、スムースグレーマイカメタリックと、2トーンのブラックマイカメタリック×スムースグレーマイカメタリックを追加

主要装備一覧表では、衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能は、タントのL・X・Xターボ、タント カスタムのカスタムX・カスタムRS、特別仕様車の2グレードのすべてで標準です。いちばん安いLを選んでも、この2つの機能は付いてきます。

ダイハツは交差点での作動について、ブザー音とメーター内の表示で衝突の可能性を知らせ、そのあとブレーキ制御が作動すると説明しています。保育園の送り迎えで通学路の交差点を右折するときに、直進してくる対向車や、向かい側から横断してくる歩行者がいる場面で働く機能です。自転車は、この右左折のときの検知の対象には挙げられていません。1つ目に挙げた横断自転車の検知は、走行中に横断している自転車を認識する機能として、別に説明されています。夜間の二輪車と自転車に対しては適切に作動しないことがあり、割り込みや飛び出しには対応できない、という注記も付いています。

ACCとLKCは、Xターボで標準、Xでは5万5千円のパック

グレードACC・LKC
L設定なし
X、X“デイリーツール”メーカーオプション(スマートクルーズパック 55,000円)
Xターボ、Xターボ“デイリーツール”標準
カスタムXメーカーオプション(スマートクルーズパック 55,000円)
カスタムRS標準

ACCは、先行車を検知しながら、設定した車速の範囲内で先行車との距離を保つのを支援する機能です。LKCは、約60km/h以上でACCが作動しているときに、車線の中央付近を走るようハンドル操作をアシストします。

XでACCを付ける方法は、スマートクルーズパックです。ACC、LKC、スマートクルーズ専用ディスプレイ、運転支援用のステアリングスイッチ、ETCユニット、CTA(カーブで車が外側へふくらんだと検知したときに、内側の車輪にブレーキをかけて曲がるのを助ける機能)がセットになっています。Xでは、運転状況に合わせて照明の色が変わるドライブアシストイルミネーションも一緒に付きます。

メーカーオプションは、車を注文するときに指定する装備です。高速道路を使う予定があるなら、最初の見積もりで決める項目です。タントと同じく背の高い軽の日産ルークスで、運転支援を足すといくら高くなるかは、ルークスの運転支援付き仕様|ターボ車とそれ以外で上乗せはいくら違う?で比べています。

Xにパックを足すと、Xターボとの差は11万円

X“デイリーツール”にスマートクルーズパックを足すと2WDで171万6千円、Xターボ“デイリーツール”は182万6千円で、差は11万円です。デイリーツールでないXとXターボで計算しても、同じ11万円になります。

装備の一覧でXターボがXより多いのは、スマートクルーズパックの中身を別にすると、本革巻のステアリングホイールと、シフトレバーのメッキボタン・メッキ加飾です。それ以外で違うのはエンジンです。

項目X、X“デイリーツール”Xターボ、Xターボ“デイリーツール”
最高出力38kW(52PS)/6,900rpm47kW(64PS)/6,400rpm
最大トルク60N·m/3,600rpm100N·m/3,600rpm
車両重量(2WD/4WD)910kg/960kg920kg/970kg
WLTCモード燃費(2WD/4WD)22.6km/L/20.8km/L20.9km/L/19.3km/L
最小回転半径4.4m4.4m

最大トルクはXの60N·mに対してXターボが100N·mで約1.7倍あり、どちらも3,600rpmで出て、車両重量の差は10kgです。家族4人と荷物を乗せて坂を上る日や、高速道路の本線へ合流するときに使える力が、この40N·mぶん違います。

クラ

うちは月に一度、高速で片道2時間の実家に帰るんだよね。ふだん乗るのは僕と子ども2人だけ。

シキ

ACCが目的なら、パックを足したXに付きます。

クラ

高速だと、ターボのほうが燃費はいいの?

シキ

高速道路モードでも、2WDでXが22.7km/L、Xターボが20.9km/Lです。

クラ

帰省の日は妻も乗って、荷室はお土産でいっぱい。4人で山あいの高速を上る日が、月に一度あるわけか。

見積もりの前に決める順番

最初に決めるのは、ACCとLKCを付けるかどうかです。メーカーオプションなので車を注文するときに指定する必要があり、Lには設定そのものがないので、ここでLが候補に残るかどうかも決まります。

次がエンジンです。エンジンは買ったあとに替えられません。ACCを付けると決めた人は、Xにスマートクルーズパックを足した金額と、Xターボの金額を並べて比べる順番になります。

その次が、デイリーツールにするかどうかです。黒くしたいのがドアミラーだけなら、Xに販売店で約1万円のカバーを足す方法があります。ドアハンドルまで黒くしたいなら、デイリーツールのほうが向いています。販売店の4本セットだけで差額と同じ3万3千円かかり、付けられるXは右側のパワースライドドアを付けた車に限られるためです。デイリーツールなら、同じ3万3千円に黒いアルミホイールも入っています。

最後に、残りのメーカーオプションと用品を選びます。右側のパワースライドドア(5万5千円)、2トーンカラー(5万5千円)、運転席ロングスライドシート(3万3千円)は、XでもXターボでも、デイリーツールでも選べるメーカーオプションです。デイリーツールプランは販売店で付ける用品ですが、ダイハツは特別仕様車とあわせて注文するよう案内しているので、付けるなら同じ見積もりに入れておきます。

価格・装備・諸元は、2026年10月8日時点でダイハツ工業の公式サイトとニュースリリースに掲載されている内容にもとづく、執筆時点の情報です。価格はメーカー希望小売価格(消費税込み)で、メーカーオプションと販売店装着オプションの代金は含みません。販売店装着オプションの価格は標準取付費を含む参考価格で、取付費は地域によって変わる場合があります。