新型キックスと改良CX-30|同じ予算で燃費と装備はどれだけ違う?

左が日産 キックス X(2WD・6AA-P16)、右がマツダ CX-30 20S PROACTIVE Touring Selection(4WD・5BA-DMEP)を斜め前から見た外観。キックスは白い車体で、黒いグリルと17インチのホイールが見える。CX-30は黒に近い濃い色の車体で、グリルの縁取りはクロームメッキ。CX-30は2026年7月の商品改良より前の個体
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・2枚を左右に並置し縮小。右のCX-30は2026年7月の商品改良より前の個体)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手のひらを上に向けて、目を細めて楽しそうに問いかけている。シキは白紙の書類の束を胸に抱え、眉を寄せた真顔でクラを見ている 同じ350万円なら、新型キックスとCX-30で何が違うの?
シキが白紙を1枚、胸の前でクラに見せながら、きりっとした顔で説明している。クラは白いマグカップを両手で持ち、口を結んで真剣に聞いている 2WDなら燃費はキックスが約10km/L多く、CX-30は2.5Lです
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、眉を下げて心配そうに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で体の前に持ち、眉を寄せた真顔で聞いている キックスの全高は2WDで1,615mm、CX-30は1,540mmですうちの機械式駐車場、制限は何mmだったかな
シキが白紙の書類を片手で胸に抱え、目を細めて微笑んでいる。クラは白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を開けて明るく笑っている 4WDの荷室は、キックスが340L、CX-30が430Lです駐車場の制限と、4WDが要るかを先に決めるよ

新型キックスは2026年6月18日に発売され、CX-30は同じ年の7月23日に商品改良が発表されました。全長はどちらも4.4m前後で、メーカー希望小売価格が約300万円から約376万円の範囲には、どちらの車にもグレードがあります。

価格の近いグレードどうしで比べると、WLTCモード燃費と最大トルクは、キックスのほうが大きくなります。エンジンの排気量はCX-30が大きく、この記事で比べた装備の項目では、標準で付くものもCX-30のほうが多くあります。

約300万円の2WDどうしでは、燃費がキックス25.7km/L、CX-30が16.2km/Lです。ただしキックスのそのグレードはオーディオレスで、主要装備一覧にメーカーオプションの設定が1つもありません。

4WDまで候補に入れると、荷室はどちらが広いかが逆になります。キックスの荷室容量は、2WDが476L(100V AC電源を付けない場合)、4WDが340Lで、CX-30は430Lです。

クラ

販売店を2軒回る前に、見積もるグレードを決めたいんだ

シキ

価格が近いグレードどうしで、同じ項目を比べるのが早いです

クラ

予算は350万円まで。冬はスキー場に行くから4WDも気になる

どちらの車にもグレードがあるのは、約300万円から約376万円

CX-30は8タイプで、264万円から約376万円です。キックスは12タイプで、約300万円から約431万円です。2台のグレードを合わせて、価格の安い順に並べると、次のようになります。

キックス12タイプとCX-30の8タイプを、メーカー希望小売価格の安い順に並べた図。CX-30の20C(2,640,000円)から始まり、CX-30の20Gとキックスの X シンプルパッケージが約300万円、CX-30の25 Air Edition(2WD)とキックスの X+ が約350万円で隣り合う。CX-30でいちばん高い25 Air Editionの4WDは3,756,500円、キックスでいちばん高い ROCK CREEK e-4ORCE Utility Spec は4,309,800円

12月発売の ROCK CREEK を除く16タイプのうち、駆動方式が同じで、価格の差が10万円以内に収まる組み合わせは4組です。

予算の目安CX-30キックス価格の差
約300万円・2WD20G 2,970,000円X シンプルパッケージ 2,999,700円キックスが29,700円高い
約320万円・2WD20 Air Edition 3,190,000円X 3,259,300円キックスが69,300円高い
約350万円・2WD25 Air Edition 3,520,000円X+ 3,549,700円キックスが29,700円高い
約360万円・4WD25L 3,646,500円X e-4ORCE 3,599,200円CX-30が47,300円高い

CX-30の25L(2WD・341万円)は、キックスの X+ より約14万円安く買えます。25 Air Edition は25Lをベースにした特別仕様車なので、約350万円の2WDの表には25Lも載せます。

キックスの ROCK CREEK は、Xと X+ をベースにしたカスタムカーで、2WDと4WDに2タイプずつあります。発売は2026年12月23日で、主要諸元表に燃料消費率の記載がないため、この記事の比較には入れていません。

それぞれの車の中でのグレードの違いは、「日産 キックス|室内高が低くなるのはどの仕様か?」と「CX-30 2026年7月の商品改良|一番安いグレードに付かない装備は何か?」で扱っています。

約300万円・約350万円・約360万円で、キックスとCX-30を項目ごとに比べる

キックスは全タイプが e-POWER で、1.4Lのガソリンエンジンは発電に使い、モーターだけで走ります。CX-30は2.0Lか2.5Lのガソリンエンジンで走ります。2.0Lも2.5Lも M Hybrid(マイルドハイブリッド)で、最高出力4〜5kWのモーターがエンジンを助けます。燃料は、キックスもCX-30もレギュラーガソリンです。

WLTCモード燃費は、下の3つの予算のどれで比べても、キックスのほうが約7〜10km/L多くなります。

約300万円の2WD:キックスはオーディオレス、CX-30は10.25インチの画面が標準

CX-30 20Gキックス X シンプルパッケージ
価格2,970,000円2,999,700円
最高出力エンジン 115kW(156PS)/6,000rpmモーター 105kW(143PS)/4,600〜10,700rpm
最大トルクエンジン 199N・m/4,000rpmモーター 315N・m/0〜2,700rpm
車両重量1,420kg1,430kg
WLTCモード燃費16.2km/L25.7km/L
タンク容量51L45L
タイヤ215/55R18215/60R17
画面とオーディオ10.25インチセンターディスプレイ、8スピーカーオーディオレス+4スピーカー
後退時のカメラバックガイドモニターディーラーオプション(ディスプレイオーディオを付けた車用)
後側方・後退時の車両検知標準(BSM・RCTA)設定なし(BSW・RCTA)
先行車への追従走行標準(MRCC)標準(プロパイロット)
車線に沿って走るためのハンドル支援メーカーオプション(CTS)標準(プロパイロット)
ヘッドライトアダプティブ・LED・ヘッドライトLED+ハイビームアシスト
荷室のドアの電動開閉標準設定なし
前席シートヒーター設定なし設定なし
装備のメーカーオプションEX Package 148,500円設定なし

キックスの X シンプルパッケージは、主要装備一覧のどの行にもメーカーオプションの設定がなく、ボディカラーもダークメタルグレーの1色です。画面と後退時のカメラは、販売店で付けるディーラーオプションで足せます。日産のアクセサリーのページでは、9インチの日産オリジナルディスプレイオーディオがオーディオレス車用で約13.6万円、その画面に後ろを映すバックビューモニターが約4.9万円です(どちらも取付費・消費税込み)。2つで約18.5万円になり、車両価格に足すと約318万円です。

表の「設定なし」は、メーカーの装備表で標準にもメーカーオプションにもなっていない装備です。

CX-30の20Gは、画面、後退時のカメラ、後方から近づく車を知らせるBSM、荷室のドアの電動開閉が標準で付きます。メーカーオプションになるのは、車線に沿って走るようハンドル操作を助けるCTSで、これは360°ビュー・モニターなどと一緒に EX Package(約15万円)へまとめられています。キックスはこの種のハンドル支援を、プロパイロットとして X シンプルパッケージにも標準で付けています。

最大トルクはキックスが116N・m大きく、最高出力はCX-30が10kW上回ります。キックスのモーターは回り始めから2,700回転まで315N・mを出し、CX-30の2.0Lエンジンは4,000回転で最大の199N・mを出します。車両重量の差は10kgです。満タンで走れる距離は、WLTCモード燃費どおりに走れた場合で、キックスが約1,160km、CX-30が約830kmです。

クラ

ナビはスマホで足りるから、画面なしでも困らないかも

シキ

オーディオレスなので、スマホをつなぐ画面も標準では付きません

クラ

販売店で画面を足すなら、その代金も見積もりに入れないと

予算を約320万円に上げると、CX-30は 20 Air Edition、キックスは X になります。20 Air Edition は20Gをベースにした特別仕様車で、前席シートヒーターとCTSが標準になり、シートは合成皮革とクロスの組み合わせです。キックスの X はオーディオレスのままですが、NissanConnect インフォテインメントシステムやバックビューモニターをセットオプションで選べます。

このセットオプションの金額は、主要装備一覧にも、価格・グレードのページにも載っていません。販売店で付ける9インチのディスプレイオーディオとバックビューモニターなら、X の場合は2つで約17.5万円です。キックスの X を候補にするなら、どちらで付けるかを決めて、オプション込みの総額を見積もりで出してもらってから、CX-30と比べることになります。

約350万円の2WD:CX-30は2.5Lになり、運転席まわりの装備が標準で付く

CX-30 25LCX-30 25 Air Editionキックス X+
価格3,410,000円3,520,000円3,549,700円
最高出力エンジン 132kW(179PS)/6,000rpm同じモーター 105kW(143PS)/4,600〜10,700rpm
最大トルクエンジン 238N・m/3,750〜4,000rpm同じモーター 315N・m/0〜2,700rpm
車両重量1,470kg1,470kg1,450kg
WLTCモード燃費15.5km/L15.5km/L25.7km/L(メーカーオプションの組み合わせによっては25.4km/L)
画面とオーディオ10.25インチ、8スピーカー10.25インチ、Bose 12スピーカー12.3インチ、6スピーカー
駐車時のカメラ360°ビュー・モニター360°ビュー・モニターバックビューモニター
後側方・後退時の車両検知標準標準セットオプション
シートの表皮スムースレザー(本革)合成皮革とレガーヌ(防汚撥水加工)合皮
運転席の調整10Wayパワーシート、位置のメモリー付き同じ手動(シートリフター付き)
前席シートヒーター標準標準標準
前席シートベンチレーション標準標準主要装備一覧に記載なし
ステアリングヒーター標準標準セットオプション
ワイヤレス充電標準標準設定なし
荷室のドアの電動開閉標準標準標準
ルーフレール設定なし標準設定なし
タイヤ215/55R18215/55R18215/60R17

この予算のCX-30は、エンジンが2.5Lです。最大トルクは2.0Lより39N・m大きい238N・mで、WLTCモード燃費は0.7km/L少ない15.5km/Lです。

装備で差が大きいのは運転席です。CX-30の25Lと25 Air Edition は、運転席が10Wayパワーシートで、シート位置などを記憶するメモリー機能が付きます。前席のシートヒーターとベンチレーション、ステアリングヒーターも標準です。キックスで運転席がパワーシートになるのは G と G e-4ORCE、ROCK CREEK の Utility Spec で、X+ は手動で合わせます。

キックスの X+ は、12.3インチの NissanConnect インフォテインメントシステム[シンプル]が標準になり、シートは合皮、前席にヒーターが付きます。クルマの周囲を映すインテリジェント アラウンドビューモニターと、後側方車両検知警報(BSW)、後退時車両検知警報(RCTA)は、ドライブレコーダーなどと組になったセットオプションです。

クラ

うちは週末しか乗らない。燃料代の差は小さいかもしれない

シキ

走る距離が短いほど、燃料代の差は小さくなります

クラ

それなら、毎回さわる運転席のほうで選ぶ手もあるな

約360万円の4WD:燃費はキックスが7km/L多く、荷室はCX-30が90L広い

CX-30 25L(4WD)キックス X e-4ORCE
価格3,646,500円3,599,200円
同じグレードの2WDとの差236,500円339,900円
4WDの方式i-ACTIV AWD(エンジンの駆動力を前後輪に配分)e-4ORCE(後輪を専用のモーターで駆動)
最高出力エンジン 132kW(179PS)/6,000rpm前モーター 105kW(143PS)、後モーター 50kW(68PS)
最大トルクエンジン 238N・m/3,750〜4,000rpm前モーター 315N・m/0〜2,000rpm、後モーター 140N・m/0〜3,300rpm
車両重量1,530kg1,550kg
WLTCモード燃費14.5km/L21.5km/L
タンク容量48L45L
荷室容量(VDA方式)430L(サブトランクを含む)340L
前席シートヒーター標準標準
ステアリングヒーター標準標準
ワイパーデアイサー標準セットオプション
画面とオーディオ10.25インチ、8スピーカーオーディオレス+4スピーカー
運転席の調整10Wayパワーシート、位置のメモリー付き手動(シートリフター付き)
4WDに加わる走行モード・機能オフロード・トラクション・アシストドライブモードのSNOW

キックスは4WDを選ぶと、ステアリングヒーター、前席ヒーター付シート、リヤヒーターダクト、ヒーター付ドアミラーが標準になります。カタログの4WDの4グレードに共通で、いちばん安い X e-4ORCE シンプルパッケージ(約335万円)にも付きます。2WDでは、X がセットオプション、X シンプルパッケージは設定なしの装備です。

CX-30の4WDは、2.5Lの25Lと25 Air Edition でしか選べません。2.0Lの4グレードは2WDだけです。そのため、4WDでいちばん安いグレードどうしを比べると、キックスのほうが約30万円安くなります。

キックスの荷室容量は4WDにすると340Lで、CX-30の430Lより90L少なくなります。

機械式駐車場に入れるなら、グレードより先に全高を比べる

CX-30キックス
全長4,395mm4,365mm
全幅1,795mm1,800mm
全高1,540mm2WD 1,615mm/4WD 1,610mm
ホイールベース2,655mm2,655mm
最小回転半径5.3m5.3m
最低地上高175mm170mm
室内の長さ×幅×高さ1,830×1,492×1,211mm1,930×1,450×1,230mm(G と G e-4ORCE は高さ1,195mm)

全長の差は30mm、全幅の差は5mmで、ホイールベースと最小回転半径は同じです。この表の外寸で差がいちばん大きいのは、全高の70〜75mmです。

マツダはCX-30のボディサイズについて、「車高制限1,550mmの機械式立体駐車場を想定」と注記しています。CX-30の全高は、この制限より10mm低い1,540mmです。同じ1,550mmに当てはめると、キックスの全高は2WDで65mm、4WDで60mm、制限を超えます。

マツダ CX-30 20S PROACTIVE Touring Selection(2WD・5BA-DMEP)を左真横から見た外観。白い車体で、屋根は後ろへ向かって低くなり、タイヤのまわりと車体の下側は黒い樹脂で覆われている。2026年7月の商品改良より前の個体
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小。2026年7月の商品改良より前の個体)
クラ

うちはマンションの機械式なんだ。安いグレードなら低くならない?

シキ

キックスの全高はグレードで変わりません。4WDが5mm低いだけです

クラ

じゃあグレードの前に、管理会社の書類だな。幅の制限も見る

駐車場の制限は、建物ごとに違います。高さだけでなく、幅、長さ、重量の制限も書かれていることがあるので、上の表の寸法と車両重量(キックス1,430〜1,590kg、CX-30は1,420〜1,530kg)を制限と照らし合わせておくと、見積もりの前に候補を絞れます。

室内の寸法は、長さはキックスが、幅はCX-30が大きくなっています。高さは、キックスの G と G e-4ORCE を除けば、キックスが19mm上回ります。どちらもメーカーの社内測定値で、測り方が同じとは限らないので、後席の広さは展示車で座って比べるのが確実です。

荷室は、キックスの2WDが476L、4WDが340L。CX-30は430L

荷室容量(VDA方式・後席を使う状態)
キックス 2WD(100V AC電源なし)476L
キックス 2WD(100V AC電源付き)400L
キックス e-4ORCE(4WD)340L
CX-30430L(サブトランクを含む)

キックスの荷室は、駆動方式とオプションで3通りの数字になります。2WDで100V AC電源を付けなければ476Lで、CX-30より46L多い容量です。4WDは340Lで、2WDの476Lより136L少なく、CX-30より90L少なくなります。CX-30の430Lは床下のサブトランクを含む数字で、マツダの案内では駆動方式で分かれていません。マツダは、Boseサウンドシステムが付く車はサブトランクボックスの形状が異なると注記していて、25 Air Edition はBoseが標準です。

100V AC電源(1500W)は、荷室にコンセントが1個付くメーカーオプションです。カタログの8グレードでは、X、X+、G とそれぞれの e-4ORCE で選べます。2WDに付けると荷室容量は400Lになり、荷室の高さは約870mmから約735mmに変わります。4WDは、付けても付けなくても340Lです。

日産 キックス X(2WD・6AA-P16)を右斜め後ろから見た外観。白い車体で、バックドアの下に e-POWER のエンブレムがあり、タイヤのまわりと車体の下側は黒い樹脂で覆われている。販売店の敷地に置かれている
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC0)

後席を前に倒すと、2WDの100V AC電源なしの車は、倒した後席と荷室の床のあいだに約145mmの段差ができます。100V AC電源付きの車と4WDには段差がありません。100V AC電源なしの2WDは、荷室の高さが約870mmで、ほかの2つの仕様より135〜165mm高くなります。

日産のFAQには、キックスの荷室の奥行きと、載るスーツケースとゴルフバッグの個数が、仕様ごとに参考値として出ています。

キックスの仕様後席の背もたれから荷室後端までの長さ(床面上)荷室幅(最小)スーツケース 63Lスーツケース 100Lゴルフバッグ 9.5インチ
2WD(100V AC電源なし)約885mm約1,025mm4個2個2個
2WD(100V AC電源付き)約820mm約1,025mm4個1個1個
e-4ORCE(4WD)約750mm約945mm3個1個1個

100V AC電源なしの2WDから4WDにすると、100Lのスーツケースは2個から1個に、63Lは4個から3個に減ります。地上から荷室の開口部までの高さは、3つの仕様とも約720mmです。

CX-30は、マツダのFAQで、後席を使う状態の荷室長(リアシートの下端まで)が約810mm、タイヤハウス間の荷室幅が約1,000mmです。スーツケースやゴルフバッグの個数は、マツダのFAQに出ていません。同じ荷物がCX-30に載るかは、展示車で確かめることになります。

クラ

年に2回の雪道のために、毎週使う荷室を狭くするのか

シキ

いつも積む荷物が4WDの荷室に載るなら、狭くなっても困りません

クラ

うちのスーツケースは100Lが2個。CX-30は展示車で試してみる

モーターは回り始めから、エンジンは4,000回転前後で最大トルクを出す

キックスのモーターは、回り始めから最大トルクの315N・mを出します。2WDは2,700回転まで、4WDの前モーターは2,000回転までその数字が続きます。CX-30のエンジンが最大トルクを出すのは、2.0Lが4,000回転、2.5Lが3,750〜4,000回転です。信号からの発進や合流でアクセルを踏んだとき、最大トルクが出るまでの回転数がこれだけ違います。

サスペンションの形式は2台で同じです。前がストラット式(マツダの表記はマクファーソン式)、後ろがトーションビーム式で、4WDでも変わりません。

タイヤは、キックスが G と G e-4ORCE を除いて215/60R17、CX-30が20Cと20Sを除いて215/55R18です。タイヤの側面の厚みを計算すると、キックスが約129mm、CX-30が約118mmで、キックスのほうが約11mm厚くなります。タイヤの側面が厚いほど、路面の細かい凹凸は車内に伝わりにくくなります。この2つのサイズどうしなら、凹凸が伝わりにくいのはキックスのほうだと考えられます。キックスの G と G e-4ORCE は225/45R19で約101mm、CX-30の20Cと20Sは215/65R16で約140mmです。

静かさに関わる装備では、キックスのフロントガラスが高遮音ガラスで、全タイプに標準です。e-POWER には、ロードノイズが大きい路面を検知してそのあいだに充電し、なめらかな路面ではエンジンが作動する頻度を減らす制御が入っています。

CX-30は、主要装備の表に遮音ガラスの記載がなく、ボンネットインシュレーターが全車標準です。マツダは静粛性について、フロアマットの吸音機能と、荷室のトランクマットとサイドトリムの遮音機能を挙げています。

試乗では、キックスは発電用のエンジンがかかったときの音を、CX-30は発進から巡航までのエンジンの回り方を、同じ道で比べておくと、諸元表で読んだ違いを自分の耳で確かめられます。

買取相場の表に、新型キックスと改良後のCX-30の行はまだない

カーセンサーの買取相場額(2026年9月更新)は、キックスが97.2万円〜179.0万円、CX-30が97.0万円〜178.8万円で、下限も上限もほぼ同じ金額です。

ただし、グレード別の表に並んでいるのは、キックスが先代(P15型・1.2L)のグレード、CX-30が2026年7月の商品改良より前のグレードです。新型キックスのグレードも、改良後のCX-30の20Gや25Lも、まだ行がありません。キックスの年式別の表には2026年式の行(162.6万円〜185.6万円)がありますが、型式の区別は書かれていません。この行の上限は、車種ページの買取相場額の上限(179.0万円)を上回っています。この買取相場額の幅は、これから買う2台を数年後に手放すときの額の目安にはなりません。

駐車場の制限、駆動方式、予算の順に決める

最初に確かめるのは、駐車場の高さの制限です。制限が1,550mmの機械式なら、キックスは12タイプとも1,610mm以上なので、グレードを選ぶ前に候補から外れます。全高は、どのグレードを選んでも1,610mmか1,615mmで、納車のあとに変えられる寸法でもありません。

次が駆動方式で、これも注文のあとには変えられません。4WDにするなら、CX-30は2.5Lの2グレードに絞られて約365万円からです。キックスは約335万円からで、荷室容量は340Lになります。2WDでよければ、この記事で比べた3組は約297万円から約355万円です。

3つ目に、予算に合う組を、どちらもオプション込みの総額にして比べます。キックスの X シンプルパッケージと X は、画面と後退時のカメラを足した額にしないと、その2つが標準で付くCX-30と、装備の有無が違うまま価格だけを比べることになります。X シンプルパッケージはディーラーオプションで、X はセットオプションかディーラーオプションで足します。CX-30の20Gで、車線に沿って走るためのハンドル支援(CTS)が要るなら、EX Package(約15万円)を足した額で比べます。

最後に、試乗をして、いつも積む荷物が載るかを展示車で確かめます。燃費と低い回転からのトルクを優先するか、排気量と運転席まわりの装備を優先するかは、ここまでの3つを決めたあとなら、同じ条件の2台で比べられるのではないでしょうか。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのキックス e-POWERのレビューで読めます。

価格と仕様は、2026年10月12日時点で日産とマツダが公開している内容です。