中古のキューブ Z12|16インチの仕様は最小回転半径がどれだけ違う?

日産 キューブ(Z12)を左前方から見た外観。白いボディにアルミホイールが付き、ルーフの前寄りが暗い色になっている
写真: TTTNIS / Wikimedia Commons ( CC0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手のひらを上に向けて、目を細めて楽しそうに問いかけている。シキは白紙の書類の束を胸に抱え、眉を寄せた真顔でクラを見ている 中古のキューブ、どれを選べばいいかな
シキが白紙を1枚、胸の前でクラに見せながら、きりっとした顔で説明している。クラは白いマグカップを両手で持ち、口を結んで真剣に聞いている 2018年のカタログだと、16インチの15Gが5.0m
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、眉を下げて心配そうに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で体の前に持ち、眉を寄せた真顔で聞いている じゃあガラスルーフは?室内高が40mm下がります
シキが白紙の書類を片手で胸に抱え、目を細めて微笑んでいる。クラは白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を開けて明るく笑っている 15Xにルーフの設定はありませんじゃあルーフが要るかから決めるのか

この記事で並べるのは、2018年4月版のカタログに載っている15X・15X Vセレクション・15Gの3グレードです。キューブ(Z12)は2008年11月の発売時に7グレードあり、中古車サイトの一覧にはそちらの名前も並びます。2018年4月版の主要諸元では、次の項目が3グレードとも同じ値です。

項目15X・15X Vセレクション・15G
車名型式ニッサンDBA-Z12
全長×全幅3,890×1,695mm
室内長×室内幅1,950×1,395mm
ホイールベース2,530mm
最低地上高160mm
乗車定員5名
駆動方式前輪駆動
トランスミッションエクストロニックCVT(無段変速機)
エンジンHR15DE・1.498L・82kW(111PS)/6,000rpm・148N·m(15.1kgf·m)/4,000rpm
燃料/タンク容量無鉛レギュラーガソリン/45L
燃料消費率(JC08モード)19.0km/L

主要諸元で3グレードの値が違う項目は、そう多くありません。値が分かれるもとは2つで、タイヤとホイールが15インチか16インチかということと、スタイリッシュガラスルーフを付けるかどうかです。

クラ

見た目で16インチにしたら、何か変わるの?

シキ

最小回転半径が4.6mから5.0mになります。トレッドは前後とも5mm狭くなって、車両重量は10kg増えます

クラ

ハンドルを切る量が変わるんだ。じゃあ先に測るのは、うちの駐車場と前の路地の幅だね

16インチの15Gは、最小回転半径が5.0m

15Xと15X Vセレクションのタイヤは175/65R15 84Sで、ホイールは15インチのフルホイールカバー(15×5.5JJ、インセット40、P.C.D100の4穴)です。15Gは195/55R16 87Vと16インチアルミホイール(16×6J、インセット42、P.C.D100の4穴)。15インチと16インチはグレードで決まっていて、注文時に入れ替えることはできませんでした。

項目15X15X Vセレクション15G
タイヤ175/65R15 84S175/65R15 84S195/55R16 87V
ホイール15インチフルホイールカバー(15×5.5JJ)15インチフルホイールカバー(15×5.5JJ)16インチアルミホイール(16×6J)
最小回転半径4.6m4.6m5.0m
トレッド 前/後1,480/1,485mm1,480/1,485mm1,475/1,480mm
車両重量1,200kg1,200kg1,210kg
車両総重量1,475kg1,475kg1,485kg

主要諸元で15Gだけ値が違うのは、最小回転半径・トレッド・車両重量・車両総重量・タイヤの5項目で、15Xと15X Vセレクションはこの5つとも同じ値です。

最小回転半径の0.4mは、半径での差です。直径にすると9.2mと10.0mで、差は0.8mになります。最小回転半径は外側のタイヤが通る円の半径で(道路運送車両の保安基準 第六条)、車体の外側が通る円はこれより大きくなります。切り返しのときに要る幅の差になるのは、この0.8mのほうです。

タイヤの側面(ホイールの縁から接地面まで)の高さは、175/65R15が約114mm、195/55R16が約107mmです(断面幅×扁平率)。主要諸元でサスペンションは前が独立懸架ストラット式、後がトーションビーム式、ブレーキは前がベンチレーテッドディスク式、後がリーディングトレーリング式、ステアリングギヤ形式はラック&ピニオン式で、いずれも3グレードとも同じ値です。足まわりで違うのはタイヤとホイールです。

クラ

16インチだと、段差でごつごつするのかな

シキ

資料から言えるのは、タイヤの側面が6.5mm低いことと、サスペンションの形式が3グレードとも同じことまでです

クラ

じゃあ15Gは、タイヤの側面が6.5mm低いんだ。見た目で16インチを選ぶと、そこも一緒に決まるんだな

全長3,890mm・全幅1,695mm・全高1,650mm(ガラスルーフ装着車は1,680mm)と総排気量1.498Lという組み合わせは、小型自動車(5ナンバー)の条件を満たします。日産の同じ時期のコンパクトカーでは、ティーダ(C11)が全長で20cm長いのに室内長はいまのノートと5mmしか変わりません。

ガラスルーフは3点セットのメーカーオプションで、15Xには設定がない

スタイリッシュガラスルーフ(UVカット機能付プライバシーガラス)を付けた車は、主要諸元の全高と室内高が変わります。

項目ガラスルーフなしガラスルーフ装着車
全高1,650mm1,680mm
室内高1,275mm1,235mm

全高は30mm高くなり、室内高は40mm低くなります。装着車の車両重量は主要諸元に書かれておらず、「メーカーオプションの装着により、車両重量が変更となる場合があります」という注記が付くだけです。

このガラスルーフは固定式です。日産のWEBカタログは「幅の広いルーフを活かした固定式の大きなガラスルーフ」と説明しています。開閉はしません。

15Xには、このガラスルーフの設定がありません。選べたのは15X Vセレクションと15Gで、しかもスタイリッシュガラスルーフ、SHOJIシェード&ロールブラインド(手動格納式)、ルーフアンテナ(可倒式)の3つがセットのメーカーオプションです。WEBカタログの写真の注記も、この3つを並べてメーカーオプションと書いています。ガラスルーフだけ、シェードだけという買い方はできませんでした。

SHOJIシェードは、障子をモチーフにしたシェードを前に引き出して日差しを遮るものです。ロールブラインドはフロント側のルーフに巻き取られていて、前から後ろへ引き出します。日産はこの組み合わせを「採光・調光・遮光ができる3ウェイシステム」と呼んでいます。装着しない車のルーフトリムには、水滴から輪が広がる波紋をイメージしたデザインが入ります。

このオプションには、「ボディカラーに2トーンカラーをお選びいただいた場合には装着できません」という条件が付きます。2トーンを選ぶと、ルーフ・ドアミラー・ドア&バックドアのアウトサイドドアハンドルがブリリアントホワイトパールになり、15Xと15X Vセレクションでは15インチフルホイールカバーもホワイトパール色になります。2トーンの個体に、ガラスルーフは付いていません。

日産 キューブ(Z12)を左後方から見た外観。青いボディに白いルーフと白いフルホイールカバーの2トーンカラーで、リヤウインドウが左側へ回り込んでいる
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

室内高の40mmは、日産の社内測定値で、どこで測った寸法かは主要諸元に書かれていません。キューブの後席は、前席よりヒップポイントを高くしたシアターレイアウトです。

クラ

40mmって、後ろに座る人には分かるものなのかな

シキ

1,275mmと1,235mmです。中古では装着車と非装着車が混ざるので、後ろに誰が乗るか決まっているなら、その人に座ってもらって頭上を確かめたいところです

クラ

ルーフの形は後から変えられない。後席に座る人がいるなら、先に頭上を見ておきたいな

全高がオプションで変わるのはキューブだけではありません。日産ではジューク(F15)の全高が3種類に分かれています。

SRSカーテンエアバッグが標準なのは15Gだけ

主要装備一覧の「安全/メカニズム/セキュリティ」欄で3グレードの差になるのは、SRSカーテンエアバッグシステムの1つです。標準で付くのは15Gだけで、15Xと15X Vセレクションには設定がありません。 メーカーオプションにもディーラーオプションにもありません。

運転席・助手席SRSエアバッグシステム、ABS、EBD、ブレーキアシスト、VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])、エンジンイモビライザー、ISO FIX対応チャイルドシート用アンカー(後席左右2席)は、3グレードとも標準です。

2018年4月版のカタログでは、この装備はグレードで決まっていました。その時期の15Xか15X Vセレクションを探していて、カーテンエアバッグも欲しいという組み合わせは成立しません。

エアコンは15Xだけダイヤル式

日産 キューブ(Z12)の運転席まわりを助手席側から見た様子。ダッシュボード中央の下に丸いダイヤル式のエアコン操作部が並び、右ハンドルのステアリングとメーターが見える
写真: TTTNIS — Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

15Xのエアコンはマニュアルエアコン(ダイヤル式)が標準です。15X Vセレクションと15Gは、プラズマクラスター搭載フルオートエアコン(肌保湿効果・除菌機能付)、排出ガス検知式内外気自動切換え機構、高性能フィルター(花粉・におい・アレルゲン対応タイプ)が標準。15Xでは、このフルオートエアコンと外気温度計(メーター内ディスプレイ)がセットのメーカーオプションで、注文時に申し込む必要がありました。

そのほか、3グレードで違う装備は次のとおりです。

装備(主要装備一覧の名前)15X15X Vセレクション15G
バイキセノンヘッドランプ(ハイ/ロービーム、オートレベライザー付)ーー●
最適配光マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ(マニュアルレベライザー付)●●ー
フロントフォグランプ□●●
インテリジェント オートライトシステムー●●
インテリジェントエアコンシステム(ワンタッチクリーンスイッチ付)◆●●
外気温度計(メーター内ディスプレイ)◆●●
マニュアルエアコン(ダイヤル式)●ーー
メッキインナードアハンドルー●●
アシストグリップ(運転席)ーー●
アシストグリップ(後席)ー●●
クリーンフィルター(15X Vセレクションと15Gは、上の高性能フィルターが標準)●ーー
オーディオレス時のスピーカー2個4個6個
SRSカーテンエアバッグシステムーー●
内装色5種(ヴィンテージキャメル/ロルブー/コダワリブラウン/インディゴブルー/ラウンジブラウン)ーー◇
スタイリッシュガラスルーフ+SHOJIシェード&ロールブラインド+ルーフアンテナ(可倒式)ー◆◆

●=標準装備、◇=メーカーオプション、◆=セットでメーカーオプション、□=ディーラーオプション、ー=設定なし。2018年4月版の主要装備一覧によります。

バックビューモニター(カラー、車幅/距離/バックドア開閉:目安表示機能付)は3グレードともディーラーオプション、寒冷地仕様(リヤヒーターダクト、ヒーター付ドアミラー、高濃度不凍液)は3グレードともメーカーオプションです。インテリジェントキー、プッシュエンジンスターター、本革巻3本スポークステアリング、後席ヘッドレスト(3席)、リヤ6:4分割リクライニング&スライドシート、アイドリングストップ、応急用スペアタイヤは3グレードとも標準です。

最後に公表された価格は、15Xが165万円、15Gが約202万円

グレードメーカー希望小売価格(消費税込)
15X1,650,000円
15X Vセレクション1,815,000円
15G2,024,000円
15X Vセレクション マイキューブ(特別仕様車)1,888,700円

15Xと15Gの差は約37万円です。15X Vセレクション マイキューブは15X Vセレクションがベースの特別仕様車で、タイヤは175/65R15、最小回転半径は4.6m。スタイリッシュガラスルーフは、この特別仕様車でもセットのメーカーオプションです。

生産は終わっていて、この価格で新車を注文することはできません。中古車の店頭価格とも別の数字です。

買取相場は、2019年式が28.4万円〜62万円

年式買取相場
2019年(7年落ち)28.4万円〜62万円
2018年(8年落ち)23.2万円〜51.9万円
2017年(9年落ち)20.5万円〜41.3万円
2016年(10年落ち)18.1万円〜39.1万円
2015年(11年落ち)16.3万円〜30万円
2014年(12年落ち)9.6万円〜32.1万円
2013年(13年落ち)10.5万円〜26.8万円
2012年(14年落ち)4.5万円〜13.8万円
2011年(15年落ち)4.8万円〜24.9万円

カーセンサーの買取相場ページ(※2026年8月更新)の年式別の表です。どれも買取業者が買い取るときの価格の目安で、販売店の店頭価格ではありません。2020年の欄は「-」です。このページは1998年の初代からのキューブをまとめて扱っていますが、金額が出ている2011年から2019年は、3代目(Z12)が売られていた期間にあたります。

実際の金額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わるため、査定で確認してください。

15Xか、15X Vセレクションか、15Gか。絞り込む順番

最初に見るのは、停める場所です。駐車場の車路や家の前の路地で切り返しが増えているなら、最小回転半径4.6mの15Xか15X Vセレクションになります。この3グレードで16インチを履くのは15Gで、ホイールは注文の時点でも入れ替えられないものでした。

次に見るのはSRSカーテンエアバッグです。標準で付くのは15Gだけで、ほかの2グレードにはオプションの設定もありません。後席に人を乗せる機会が多いなら、ここで15Gに決まります。

この2つは、同じグレードでは両立しません。 4.6mを優先すると15Xか15X Vセレクション、カーテンエアバッグを優先すると15Gです。どちらを優先するかで、探すグレードが変わります。

3つ目が、個体ごとに違うスタイリッシュガラスルーフです。15Xには設定がないので、15X Vセレクションか15Gに絞ったうえで、装着車かどうかを1台ずつ確かめます。外から見ればルーフで分かり、室内高は1,275mmと1,235mmです。ボディカラーが2トーンの個体には付いていません。

最後がエアコンです。15Xはダイヤル式のマニュアルエアコンが標準で、フルオートは注文時のオプションでした。ここも個体差なので、実車で操作部を見てください。

実際に乗っている人の評価は、みんカラの日産 キューブのレビューで読めます。初代から3代目までが同じページにまとまっているので、年式とグレードを見ながら読んでください。

装備と諸元は、日産のWEBカタログバックナンバーに残る2018年4月版の主要装備一覧・主要諸元によります。この資料は2WDのもので、4WDの列はありません。価格と買取相場は執筆時点(2026年9月23日)の情報です。