ソアラ初代・2代目・3代目|車両重量は3世代で何kg増えた?

初代トヨタ ソアラ 2800GT-EXTRA(MZ11・1981年式)を左斜め前から見た外観。ベージュとブラウンの2トーンの車体で、ボンネットの左右にミラーが付く
写真: TTTNIS / Wikimedia Commons ( CC0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をパーカーのポケットに入れて、口を開けてシキに問いかけている。シキは白紙を両手で胸の前に持ち、真顔でクラを見ている ソアラの初代と3代目、車両重量はどのくらい違うの?
シキが白紙を1枚クラに見せながら、口元をゆるめて説明している。クラは白いマグカップを両手で持ち、目を丸くして口を開けている 表のいちばん重いグレードどうしで340kg、軽いグレードどうしで370kg増です
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を開けてシキに話しかけている。シキは白紙を胸に抱え、眉を寄せた真顔で聞いている 広告の1台が何代目かは、どこを見れば分かる?75年史の型式は、数字の十の位が世代と同じです。GZ20なら2代目です
シキが白紙を片腕で胸に抱え、目を細めて微笑んでいる。クラは白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、目を細めて明るく笑っている 表の9グレードは、先頭の英字がエンジン型式と同じ。UZZ31は1UZ-FEです発売時の3代目は全長4,860mm。初代より205mm長いんだね

中古でソアラを探していると、同じ車名の広告でも、1981年に出た初代と1991年に出た3代目では車の大きさがかなり違います。トヨタ自動車75年史に載っている発売時の代表グレードどうしで比べると、車両重量は初代から3代目までに340〜370kg増えています。

載っているグレードのうち、いちばん重いものどうしでは1,300kgから1,640kgへ、いちばん軽いものどうしでは1,220kgから1,590kgへ増えました。

クラ

同じ名前なのに、いちばん重いどうしで340kgも違うんだ。うちは駐車場の幅がぎりぎりだから、幅も気になるな

シキ

代表グレードどうしで、3代目は初代より約10cm広く、全長は約20cm長い車です

クラ

広告の1台がどの世代かは、どこを見れば分かるの?

シキ

型式の欄です。75年史に載っている型式は、数字2桁の十の位が世代の番号と同じです

車両重量と寸法を、発売時の代表グレード9つで並べる

75年史の車両詳細には、世代ごとに発売時の代表グレードが3つずつ載っています。

世代(発売)グレード車両型式車両重量全長×全幅×全高ホイールベース
初代(1981年2月)2800GT-EXTRAE-MZ11-HCMQF1,300kg4,655×1,695×1,360mm2,660mm
初代2800GTE-MZ11-HCMQF1,300kg4,655×1,695×1,360mm2,660mm
初代2000VXE-GZ10-HCMGE1,220kg4,655×1,690×1,360mm2,660mm
2代目(1986年1月)3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車E-MZ21-HCPZZ1,520kg4,675×1,725×1,335mm2,670mm
2代目2000 TWINCAM24E-GZ20-HCMVF1,330kg4,675×1,695×1,345mm2,670mm
2代目2000VXE-GZ20-HCMGE1,320kg4,675×1,695×1,345mm2,670mm
3代目(1991年5月)4.0GTリミテッドE-UZZ31-ACPZK1,640kg4,860×1,790×1,340mm2,690mm
3代目4.0GTE-UZZ30-ACPVK1,590kg4,860×1,790×1,350mm2,690mm
3代目2.5GTツインターボLE-JZZ30-ACMZZ1,590kg4,860×1,790×1,350mm2,690mm

表のいちばん重いグレードどうしで見ると、初代の2800GT-EXTRAと2800GTが1,300kg、2代目の3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車が1,520kg、3代目の4.0GTリミテッドが1,640kgです。増えた量は、初代から2代目が220kg、2代目から3代目が120kgです。

いちばん軽いグレードどうしでは、2000VXが初代1,220kg・2代目1,320kgで、3代目は4.0GTと2.5GTツインターボLの1,590kgです。こちらは初代から2代目が100kg、2代目から3代目が270kgで、3代目になるときのほうが大きく増えました。

表に載っているグレードで比べると、3代目はいちばん軽い1,590kgでも、2代目でいちばん重い1,520kgより70kg重くなっています。

その1,520kgのグレードは、名前のとおりエアサスペンション仕様車です。75年史の解説によると、2代目のサスペンションは4輪ともダブルウィッシュボーン式で、電子制御サスペンションのTEMSと、3000GT-LIMITEDのエアサスペンションが用意されました。3代目も、解説には4輪ダブルウィッシュボーン式で、上級モデルに電子制御エアサスペンションを標準装備したとあります。

全長は初代から2代目で20mm、2代目から3代目で185mm伸びました。ホイールベースの伸びは10mmと20mmで、3世代あわせても30mmです。全長とホイールベースは、どの世代も表の3グレードで同じ値です。

クラ

全長が205mm伸びて、ホイールベースは30mmだけ。残りの175mmはどこが伸びたの?

シキ

前輪の中心より前と、後輪の中心より後ろです。あわせて1,995mmから2,170mmになりました

クラ

うちの駐車場は後ろが通路なんだよね。後ろにどれだけ出るかは、現車で見ないと分からないか

シキ

前と後ろの内訳は75年史の表にありません。測るなら、後輪の中心から車体の後ろの端までです

表のグレードの全幅は、初代が1,690〜1,695mm、2代目が2リッターの2グレードで1,695mm、3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車で1,725mmです。3代目は表の3グレードとも1,790mmあります。全高は初代の1,360mmに対して、2代目と3代目は1,335〜1,350mmです。

「ソアラなら、どの世代でも同じ駐車場に入るはず」と考えたくなるところですが、発売時の代表グレードで比べると、初代と3代目では全長が205mm、全幅が95〜100mm違います。

3代目トヨタ ソアラ(1991〜1994年式)を右斜め前から見た外観。黒い車体で、丸みのあるボンネットの先に左右2灯ずつのヘッドライトが並ぶ
写真: TTTNIS — Wikimedia Commons(CC0)

初代の2000VXと、2代目の2000 TWINCAM24・2000VXは、長さ4.70m・幅1.70m・高さ2.00m以下で総排気量2.00L以下という、ガソリン車の小型自動車の条件をどれも満たしています。表の残りの6グレードは、排気量か全幅がこの上限を超える普通自動車です。車検証の「自動車の種別」の欄で小型自動車とされている車なら、表の9グレードの中で当てはまるのはこの3つです。

発売時の3代目は、2.5リッターの最高出力が4.0リッターより20PS大きい

世代グレードエンジン排気量最高出力車両重量÷最高出力
初代2800GT-EXTRA・2800GT5M-GEU 直列6気筒DOHC2,759cc170PS/5,600rpm7.6kg/PS
初代2000VX1G-EU 直列6気筒OHC1,988cc125PS/5,400rpm9.8kg/PS
2代目3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車7M-GTEU 直列6気筒DOHC2,954cc230PS/5,600rpm6.6kg/PS
2代目2000 TWINCAM241G-GEU 直列6気筒DOHC1,988cc140PS/6,400rpm9.5kg/PS
2代目2000VX1G-EU 直列6気筒OHC1,988cc105PS/5,200rpm12.6kg/PS
3代目4.0GTリミテッド1UZ-FE V型8気筒DOHC3,968cc260PS/5,400rpm6.3kg/PS
3代目4.0GT1UZ-FE V型8気筒DOHC3,968cc260PS/5,400rpm6.1kg/PS
3代目2.5GTツインターボL1JZ-GTE 直列6気筒DOHC2,491cc280PS/6,200rpm5.7kg/PS

3代目の表では、排気量のいちばん小さい2.5GTツインターボLが280PSで、4.0リッターの2グレードの260PSより20PS大きい数字です。車両重量は4.0GTと同じ1,590kgなので、車両重量を最高出力で割った値は、2.5GTツインターボLが5.7kg/PS、4.0GTが6.1kg/PSになります。

「排気量が大きいほうが、出力も大きいはず」と考えて4.0リッターを探すと、表の最高出力は2.5リッターのほうが大きい数字です。最高出力が出る回転数は2.5リッターが6,200rpm、4.0リッターが5,400rpmで、2.5リッターのほうが800rpm高い回転で出ます。最大トルクは75年史の表にない項目なので、低い回転での力の出方までは、この表からは比べられません。

4.0リッターの1UZ-FEは、75年史の解説によると、レクサスLS400(セルシオ)用のV8です。セルシオの3世代を並べた表にも、同じ1UZ-FEが3,968ccで載っています。

表のいちばん重いグレードどうしで比べると、2代目から3代目で車両重量は120kg増え、最高出力は30PS増えました。車両重量を最高出力で割った値は、6.6kg/PSから6.3kg/PSへ、わずかに小さくなりました。

見落とされやすいのは、同じ世代の中での差のほうです。2代目は、3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車が6.6kg/PS、2000VXが12.6kg/PSで、2倍近く違います。3代目の表の3グレードは、5.7〜6.3kg/PSの範囲です。2代目はどのエンジンの個体かでこの値が大きく変わり、3代目は表のどのグレードでも6kg/PS前後です。

上の表で、初代の2行は、2代目・3代目と同じ条件の数字とは言い切れません。75年史の表の注記は3世代とも最高出力をネット値としていますが、初代のページの解説は、2.8リッターを「グロス170PS」と書いています。

トヨタが現行車の主要諸元表に付けている注記によると、グロスはエンジン単体で測った値、ネットはエンジンを車両に搭載した状態とほぼ同じ条件で測った値です。同じエンジンで測ると、ガソリン車ではネットのほうが約15%低い値になる、とあります。

初代の2000VXと2代目の2000VXは、エンジン型式がどちらも1G-EU、排気量も1,988ccで同じですが、最高出力は初代のページが125PS、2代目のページが105PSです。2代目のページの数字は16%低く、注記の約15%に近い差です。

初代の2つのエンジンは、同じ1981年に出たセリカXXの2代目にも積まれていて、75年史のセリカXXのページでも5M-GEUが170PS、1G-EUが125PSです。

クラ

じゃあ初代と2代目を比べたいときは、出力のかわりに何を見ればいいの?

シキ

車両重量と寸法です。2000VXどうしなら、初代のほうが100kg軽く、全長は20mm短い車です

型式の英字と数字2桁から、世代とエンジンを読み取る

では、広告で見つけた1台がどの世代のどのエンジンかは、どこで分かるのでしょうか。車検証の券面には、「型式」「原動機の型式」「総排気量」「長さ・幅・高さ」「車両重量」の欄があります。最初に見るのは型式です。

75年史が3世代のページに挙げている型式は、初代がMZ11とGZ10、2代目がMZ21・MZ20・GZ20、3代目がUZZ32・UZZ31・UZZ30・JZZ30の9つです。並べてみると、どれも数字2桁の十の位が世代の番号と同じだと気づきます。2001年4月に発売された4代目の型式もUZZ40で、十の位は4です。

英字のほうは、表の9グレードでは、エンジンの型式と対応しています。Mで始まるMZ11とMZ21に5M-GEUと7M-GTEU、Gで始まるGZ10とGZ20に1G-EUと1G-GEU、UZで始まるUZZ31とUZZ30に1UZ-FE、JZで始まるJZZ30に1JZ-GTEという組み合わせです。型式の先頭の英字(MZ11ならM、UZZ31ならUZ)が、エンジン型式に入っている英字と同じです。

型式の前に付く「E-」は排出ガス規制の識別記号で、昭和53年度規制に適合した乗車定員10人以下の乗用車に付きます。表の9グレードはどれもE-で始まります。ほかの記号の読み方は型式の頭の記号 E-・DBA-・6AA-にまとめてあります。

2代目トヨタ ソアラ 2.0GTツインターボ(1986年式)を左斜め前から見た外観。白い車体の側面に「24VALVE TWIN turbo」の文字が入る
写真: TTTNIS — Wikimedia Commons(CC0)

GZ20は、表の中で2つのエンジンのグレードに使われている型式です。2000 TWINCAM24がDOHCの1G-GEUで140PS、2000VXがOHCの1G-EUで105PSですが、型式はGZ20まで同じで、車両重量も10kgしか違いません。75年史の解説によると、2代目の2リッターはツインターボを含めて3機種あり、表に載っていない3つ目のエンジンもあります。上の写真は、そのツインターボのグレードです。

クラ

同じGZ20で35PSも違うのか。広告のグレード欄が空いてたら、どっちか分からないよね

シキ

GZ20に続く記号が違います。表では2000 TWINCAM24がHCMVF、2000VXがHCMGEです

クラ

その記号も広告になかったら、お店に聞くよ。高速の合流が多いから、そこは先に決めたい

車両重量だけで世代を見分けるのは難しく、表の初代でいちばん重い2.8リッターの1,300kgと、2代目でいちばん軽い2000VXの1,320kgは20kgしか違いません。3代目も、4.0GTと2.5GTツインターボLがどちらも1,590kgです。車両重量の欄は、型式から読み取った世代とグレードが、表の数字と合っているかを確かめるのに使えます。数字が合わないときは、表の9グレード以外の仕様かどうかを、グレード名と年式で確かめます。

発売後に加わったエンジンは、75年史では解説のほうに出てきます。初代は1981年6月にM-TEU型のSOHCターボが加わり、1985年1月に2.8リッターが3リッターの6M-GEUに置き換えられました。3代目は1994年1月に3リッターのエンジンが加わり、4リッターは1997年8月の変更で廃止されました。

これらのモデルの型式と車両重量は、75年史の表には載っていません。注記にだけ出てくるMZ20とUZZ32も、どのグレードの型式で、重量がいくつなのかは分かりません。表と注記のどの型式にも当たらない個体は、「原動機の型式」と「総排気量」の欄、それに初度登録年月が、どの世代の発売から次の世代の発売までの間にあるかを見て確かめます。

型式で世代を見分けてから、グレード名を確かめ、駐車場を測る

気になる1台を見つけたら、型式の数字2桁の十の位で世代を見分け、先頭の英字でエンジンの見当をつけます。世代が分かると、発売時の全長とホイールベースが表から分かります。

型式だけでは見分けられないのが、2代目のGZ20と、発売後に加わったエンジンの個体です。GZ20は表の中だけでも105PSと140PSの2つのエンジンのグレードに使われていて、後から加わったエンジンの型式は75年史の表にありません。この2つに当たる個体は、グレード名と年式まで確かめてから、駐車場を測ります。

駐車場の幅と奥行きを測るのは、世代とグレードが分かったあとで間に合います。2代目の表では、2リッターと3000GT-LIMITED エアサスペンション仕様車で全幅が30mm違うので、グレードが分かってからのほうが、比べる数字が1つに定まります。

最高出力を見比べるのは、同じ世代のグレードどうしか、2代目と3代目のグレードどうしにします。初代の170PSと125PSは、2代目以降と同じ条件の数字とは言い切れないからです。


この記事は2026年10月8日時点の情報です。諸元は、トヨタ自動車75年史の車両詳細に載っている各世代の発売時の代表グレードの値で、発売後に追加・変更されたグレードの数値は含みません。グレード名は、75年史の表記から「DOHC-EFI・6気筒」などエンジンの説明にあたる部分を省いて書いています。