セリカXXとスープラの4代|車体はどこが広がり、どこが縮んだ?
セリカXXからスープラまで、4代で大きくなったんだよね
ホイールベースは2,630から2,550mm。一度も伸びていない
広がったところは?全幅。1,650から1,810mm
代と型式の頭から絞る置き場所の幅から決める ホイールベースが2,630、2,615、2,595、2,550mm
4回とも短くなってる
全幅は1,650、1,685、1,690、1,810mm
こっちは4回とも広い。短くなった寸法と広くなった寸法があるなら、『大きくなった』では済まないね
セリカXXの発売は1978年4月13日と1981年7月2日、スープラは1986年2月6日と1993年5月24日。この4台の諸元が、トヨタ自動車75年史の車両詳細ページに残っています。載っているのは各代の代表グレードで、全グレードではありません。
セリカXXの2代とスープラの2代を、1台のクルマの4代として並べてよい根拠は、75年史のページ自身にあります。セリカXX 1代目のページには「車名は北米市場向けには『スープラ』、日本国内向けには『セリカXX(ダブルエックス)』とした」とあり、2代目のページは「『セリカXX』は二代をもって終了し、設計がセリカベースではなくなる3代目に相当するモデルから日本国内も輸出と同じ『スープラ』としてスタートした」と続けます。そしてスープラ2代目のページには、この車が「日本国内向けの2代目(海外では4代目)」と書かれています。その海外での4代が、いま挙げた4台です。
4代でホイールベースは80mm縮み、全幅は160mm広がった
| 項目 | セリカXX 1代目 | セリカXX 2代目 | スープラ 1代目 | スープラ 2代目 |
|---|---|---|---|---|
| 発売 | 1978年4月 | 1981年7月 | 1986年2月 | 1993年5月 |
| ホイールベース | 2,630mm | 2,615mm | 2,595mm | 2,550mm |
| 全幅 | 1,650mm | 1,685mm | 1,690mm | 1,810mm |
| 全長 | 4,600mm | 4,660mm | 4,620mm | 4,520mm |
| 全高 | 1,310mm | 1,315mm | 1,310mm | 1,275mm |
ホイールベース・全幅・全長・全高の4つは、同じ代のなかでは、表に載るどのグレードも同じ値です。
ホイールベースは代を追うごとに短くなり、4代で80mm縮みました。全幅は逆に、代を追うごとに広くなって160mm広がりました。寸法の4行のうち、4代を通して一度も伸びなかったのがホイールベース、一度も縮まなかったのが全幅です。
全長と全高は途中で向きが変わります。全長は2代目セリカXXの4,660mmが最長で、そこから2代かけて4,520mmまで縮みました。全高も2代目セリカXXの1,315mmがいちばん高く、いちばん低いのは最後のスープラ2代目の1,275mmです。
車軸より外にはみ出す部分——前輪より前と後輪より後ろを足した長さは、1,970mm、2,045mm、2,025mm、1,970mmと並びます。最後のスープラ2代目は、1代目セリカXXと同じ値に戻りました。MR2からMR-Sへでは、この長さが3代で170mm減っていました。
全体は短くなったのに、はみ出す分だけ初代に戻ってる
縮んだのは車軸のあいだ。外側は動いてない
駐車場で困るのは幅のほう、ということ?
1代目から最後の代までのあいだに、全長は8cm短くなり、全幅は16cm広くなりました。車体の中心を駐車枠の中心に合わせるなら、隣とのすき間は左右それぞれ8cmずつ減ります。
幅1,690mmと1,810mmのあいだには、小型自動車の上限があります。道路運送車両法施行規則の別表第一は、小型自動車の条件として長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下を挙げ、そこに「総排気量が二・〇〇リットル以下のものに限る」という4つ目を付けています(内燃機関の場合。軽油と天然ガスのみを燃料とするものは除かれます)。セリカXXの2代とスープラ1代目は、幅1,650mm・1,685mm・1,690mmで1.70m以下です。スープラ2代目の1,810mmは1.70mを超えます。
表に並ぶ総排気量は、1,988cc・2,563cc・2,759cc・2,954cc・2,997ccの5つです。このうち4つの条件を全部満たすのは、1,988ccのグレードだけです。2,563ccの2600・Gも、2,759ccのGT・2800も、幅は1.70m以下でありながら4つ目で外れます。幅だけを見て小型と決められないところは、いまのクルマも同じです(5ナンバーと3ナンバーの分かれ目)。

2,000ccのグレードは3代続き、スープラ2代目で途切れる
| 代 | グレード | 車両型式 | 重量 | エンジン型式 | 種類 | 排気量 | 最高出力 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| セリカXX 1代目 | 2600・G | E-MA46-BLMQE | 1,180kg | 4M-EU | 水冷直列6気筒OHC | 2,563cm³ | 140PS/5,400rpm |
| 2000・G | E-MA45-BLMQE | 1,170kg | M-EU | 水冷直列6気筒OHC | 1,988cm³ | 125PS/6,000rpm | |
| 2000・S | E-MA45-BLMSE | 1,170kg | M-EU | 水冷直列6気筒OHC | 1,988cm³ | 125PS/6,000rpm | |
| セリカXX 2代目 | L・2000 | E-GA61-BLMNE | 1,165kg | 1G-EU | 直列6気筒OHC | 1,988cm³ | 125PS/5,400rpm |
| S・2000 | E-GA61-BLMSE | 1,180kg | 1G-EU | 直列6気筒OHC | 1,988cm³ | 125PS/5,400rpm | |
| GT・2800 | E-MA61-BLMQF | 1,235kg | 5M-GEU | 直列6気筒DOHC | 2,759cm³ | 170PS/5,600rpm | |
| スープラ 1代目 | 3.0GT TURBO | E-MA70-BLPVZ | 1,520kg | 7M-GTEU | 直列6気筒DOHC | 2,954cm³ | 230PS/5,600rpm |
| GT TWIN TURBO | E-GA70-BLMVZ | 1,440kg | 1G-GTEU | 直列6気筒DOHC | 1,988cm³ | 185PS/6,200rpm | |
| GT | E-GA70-BLMVF | 1,370kg | 1G-GEU | 直列6気筒DOHC | 1,988cm³ | 140PS/6,400rpm | |
| スープラ 2代目 | GZ | E-JZA80-ALPZZ | 1,540kg | 2JZ-GTE | 直列6気筒DOHC | 2,997cm³ | 280PS/5,600rpm |
| RZ | E-JZA80-ALFQZ | 1,490kg | 2JZ-GTE | 直列6気筒DOHC | 2,997cm³ | 280PS/5,600rpm | |
| SZ | E-JZA80-ALMVF | 1,410kg | 2JZ-GE | 直列6気筒DOHC | 2,997cm³ | 225PS/6,000rpm |
スープラのグレード名は、表では「3000 TWINCAM24 TURBO・3.0GT TURBO」のようにエンジンの呼び名が前に付く形で、上の表は後半だけを取りました。
1,988ccのグレードは3代続きます。1代目セリカXXの2000・Gと2000・S、2代目のL・2000とS・2000、スープラ1代目のGT TWIN TURBOとGT。スープラ2代目で途切れ、ページ末尾の型式一覧も「JZA80(3000)」の1つだけになります。
各代の代表グレードでいちばん高い最高出力は、140PS、170PS、230PS、280PSです。代が新しくなるたびに上がっています。逆に、排気量が増えたのに最高出力が下がったクルマもあります。ホンダのS2000は、AP1からAP2で159cc増えて8PS下がりました。
140PSという値は、この表に2度出てきます。1代目セリカXXの2600・G(2,563cc・5,400rpm)と、8年後のスープラ1代目のGT(1,988cc・6,400rpm)です。同じ140PSでも、排気量は575cc小さく、その出力が出る回転は1,000rpm高くなっています。2代目セリカXXのGT・2800(2,759cc・170PS/5,600rpm)より、スープラ1代目のGT TWIN TURBO(1,988cc・185PS/6,200rpm)のほうが15PS高い、という並びにもなります。
同じ140PSでも、出てくる回転数がぜんぜん違う
載るのは最高出力と、それが出る回転数まで。トルクは75年史が扱っていない項目
表に載るグレードは、4代とも直列6気筒です。OHCとDOHCが混ざるのは2代目セリカXXのページだけで、そこでDOHCなのは2,759ccのGT・2800。スープラ側はDOHCだけです。1代目セリカXXの3グレードは「水冷直列6気筒OHC」と、頭に「水冷」が付いた書き方になっています。
重量は1,165kgから1,540kgまで並びます。代をまたいで、その代のいちばん軽いグレードが前の代のいちばん重いグレードより重くなるのは、スープラ1代目のところだけです。スープラ1代目でいちばん軽いGTの1,370kgは、2代目セリカXXでいちばん重いGT・2800の1,235kgより130kgあまり重い値です。
1代目セリカXXは、1980年8月に後ろの足まわりが変わった
足まわりの形式は、表ではなく本文のほうに出てきます。1代目セリカXXは「1980年8月の小変更でリヤサスペンションを固定軸から、セミトレーリングアーム/コイルの独立に変更」。同じ1代目でも、1980年8月より前と後で、後ろの左右の車輪がつながって動くか別々に動くかが変わります。スープラ1代目は「『トヨタ 2000GT』以来の本格的な4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用」、2代目は「新設計した4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、超扁平タイヤ、大容量のブレーキ」と書かれています。
2代目セリカXXのページだけは、足まわりの形式に触れていません。装備として挙がっているのはデジタルメーターと、目的地の方向と距離を表示する「ナビコン」です。
75年史の表に載るのは、車両型式・重量・全長・全幅・全高・ホイールベース・エンジン型式・エンジン種類・排気量・最高出力まで。トレッド、タイヤサイズ、最小回転半径、乗車定員は、どの代のページにも数値が出てきません。2代目スープラの本文は「日本国内向け1代目に対し、全長とホイールベースを短くする一方、トレッドを拡大」と書きますが、数値が添えられるのは、表にある全長とホイールベースのほうだけです。

「セリカXX」という名前は、2代で終わっている
セリカXXの車名は、75年史のページによれば「スペイン語で『天の』『天空の』『神の』『天国のような』という意味。未知数を表すアルファベット『X』をふたつ重ねて命名」。スープラのほうは「ラテン語で『超えて』『上に』という意味」です。
1代目は「『セリカ リフトバック』をベースにホイールベース/全長を130mm/270mm延長し、6気筒エンジンを搭載」した車として説明されています。2代目も「初代同様、『セリカ リフトバック』をベースに、リトラクタブル式ヘッドライトを持つウェッジシェイプのデザイン」で、「同じ6気筒エンジンを搭載する『ソアラ』(1981年2月発売)とは姉妹車の関係」だと書かれます。セリカをベースにしなくなったのは1986年で、スープラ1代目のページは「1986年2月のモデルチェンジを機に高性能かつ高級なスペシャルティカーとして『セリカ』から独立させ」と書きます。
名前が変わるのと同じところで、成り立ちも切り替わったのか
『セリカ リフトバック』がベースなのは、セリカXXの2代まで
最後の代のページには、「RZには定評あるドイツのゲトラーグ社製の6速MTを採用」という一文があります。生産が終わったのは2002年8月です。

中古のセリカXX/スープラは、代と型式の頭から絞る
最初に決まるのは代です。代を選んだ時点で、車体の外寸も車軸のあいだの長さも一緒に決まります。あとから手を入れられる部分ではないので、置き場所の幅に不安があるなら、ここが最初の分かれ目になります。
2つ目が型式の頭です。各ページの末尾には、その車の型式が「MA46(2600), MA45(2000)」「MA61(2800), GA61(2000)」「MA70(3000), GA70(2000)」「JZA80(3000)」と並びます。頭の3〜4文字が排気量に対応していて、セリカXXの2代とスープラ1代目は、この段階で2,000ccとそれ以外に分かれます。型式の頭が世代ごとに変わるトヨタ車なら、セルシオがUCF10・UCF20・UCF30と並びます。
スープラ2代目では、この段階で分かれません。GZ・RZ・SZとも2,997ccで、型式の頭は3つとも「JZA80」です。分かれ目はエンジン型式の2JZ-GTEと2JZ-GEで、車両型式でいえば後ろ半分のALPZZ・ALFQZ・ALMVFにあたります。なお車両型式の頭は、表に載るどのグレードも「E-」です。これは排出ガス規制の記号です(型式の頭の記号)。
変速機は、どこで分かるの
表からは分からない。本文に出てくるのはRZのゲトラーグ製6速MTだけ
現車と車検証で確かめるしかないってこと?
書類の上で先に絞れるのは、ここまでです。そこから先は個体ごとになります。1代目セリカXXは1980年8月の小変更で後輪の形式が変わっているので、同じ1代目でも年式を見ることになります。
諸元と引用文は、トヨタ自動車75年史の車両詳細ページによります。どのページにも「代表するグレードのスペックを表示しております。」の注記があり、表に載っていないグレードがあります。最高出力はネット値です。区分の条件は道路運送車両法施行規則の別表第一(第二条関係)で、本記事は執筆時点(2026年9月)の条文によるものです。制度は改正されることがあるため、実際の判断が必要な場面ではe-Gov法令検索で最新の条文をご確認ください。