クラウンのセダンの全幅|1,700mmを超えたのはいつか?
クラウンって、いつから3ナンバーになったの?
セダンで全幅が1,700mmを超えたのは1979年
同じ6代目でも、2000は1,690mmえ、同じ代で超える車と超えない車が並んでたの?
2001年のセダンは3グレードとも1,695mm年式じゃなくてグレードを見るんだね クラウンのセダンで全幅が1,700mmを超えたのは1979年です。ただし、その年からクラウンが丸ごと1,700mm超えになったわけではありません。
トヨタ自動車75年史の車両詳細で、6代目(1979年9月18日発売)のページを開くと、載っている3グレードの全幅は1,715mm・1,690mm・1,690mmです。1,700mm超と1,700mm以下が、1ページの中に並んでいます。
「クラウンって、何年式から3ナンバーなんだろう」。古い個体を探していると、まず年式で当たりを付けたくなるところです。ところが全幅を決めているのは、年式ではなくグレードのほうです。1,700mmは小型自動車(5ナンバー)の幅の上限にあたる数字で、区分そのものは幅だけでは決まりません。条件の全体は5ナンバーと3ナンバーの分かれ目にまとめてあります。
追うのは、75年史の系統図に「セダン」として並ぶ11件です。9代目(1991年10月)からは「クラウン ロイヤル ハードトップ」が別のエントリーになり、1999年9月には「クラウン ロイヤル/アスリート」がさらに別の系統に分かれます。マジェスタもコンフォートもハードトップも、この11件には入っていません。1964年4月発売のクラウンエイト(VG10)も別の車名として載っていて、こちらは全幅1,845mmです。75年史が扱うのは2012年までなので、いまのクラウンの話はクラウン クロスオーバーとスポーツのほうにあります。
各ページには「代表するグレードのスペックを表示しております」という注記が付いていて、載るのは1〜3グレード。その代のすべてではありません。
11代分の全幅を1枚に並べる
| 代 | 発売日 | 代表グレードの全幅(mm) | 1,700mmを超えるグレード |
|---|---|---|---|
| 1代目 | 1955年1月7日 | 1,680 | なし |
| 2代目 | 1962年10月1日 | 1,695/1,695/1,695 | なし |
| 3代目 | 1967年9月13日 | 1,690/1,690/1,690 | なし |
| 4代目 | 1971年2月16日 | 1,690/1,690/1,690 | なし |
| 5代目 | 1974年10月25日 | 1,690/1,690/1,690 | なし |
| 6代目 | 1979年9月18日 | 1,715/1,690/1,690 | 1グレード |
| 7代目 | 1983年8月31日 | 1,720/1,690/1,690 | 1グレード |
| 8代目 | 1987年9月1日 | 1,720/1,695/1,695 | 1グレード |
| 9代目 | 1991年10月28日 | 1,720/1,720/1,720 | 3グレードとも |
| 10代目 | 1995年12月7日 | 1,710/1,710/1,710 | 3グレードとも |
| 11代目 | 2001年8月20日 | 1,695/1,695/1,695 | なし |
1,700mmを最初に超えるのは、6代目の1行目にある2800EFI・ロイヤルサルーンの1,715mmです。1代目から5代目までに載る13グレードは、いちばん広い2代目でも1,695mmで、1,700mmに届いていません。
11代分を1枚に並べてみると、1,700mmを超えるかどうかが変わるのは、代の変わり目とはかぎらないと分かります。6代目から8代目までは、同じ代の中に、1,700mmを超えるグレードと超えないグレードの両方があります。9代目で3グレードともそろい、そのあと10代目で1,710mm、11代目で1,695mmと2回下がります。全幅は、代を重ねるごとに広くなり続けてはいません。
6代目・7代目・8代目は、1つのページの中で幅が分かれる
1,700mmを超えるグレードと超えないグレードが同じページに載る代が、3つ続きます。
| 代 | 代表グレード | 車両型式 | 全幅(mm) | 全長(mm) | 車両重量(kg) |
|---|---|---|---|---|---|
| 6代目 | 2800EFI・ロイヤルサルーン | E-MS112 | 1,715 | 4,860 | 1,490 |
| 6代目 | 2000EFI・スーパーサルーン | E-MS110 | 1,690 | 4,690 | 1,350 |
| 6代目 | 2000・デラックス | E-MS110 | 1,690 | 4,690 | 1,350 |
| 7代目 | 2800EFI DOHC・ロイヤルサルーン | E-MS123 | 1,720 | 4,860 | 1,480 |
| 7代目 | 2000EFI・スーパーサルーンエクストラ | E-MS120 | 1,690 | 4,690 | 1,415 |
| 7代目 | 2000EFI・スタンダード | E-GS120 | 1,690 | 4,690 | 1,250 |
| 8代目 | 3000EFI DOHC・ロイヤルサルーン | E-MS135 | 1,720 | 4,860 | 1,590 |
| 8代目 | 2000EFI・スーパーサルーンエクストラ | E-GS130 | 1,695 | 4,690 | 1,400 |
| 8代目 | 2000EFI・デラックス | E-GS130 | 1,695 | 4,690 | 1,340 |
3代とも、同じ並びになっています。広いほうは全長が4,860mm、狭いほうは4,690mmで、差は170mm。幅の25〜30mmだけを見ていると小さな違いに思えますが、長さがこれだけ違うので、比べているのは同じ車体の広い版と狭い版ではありません。重量も、6代目なら1,490kgと1,350kgで140kg違います。
全幅が1,700mmを超えるかどうかは、載せているエンジンと車両型式で分かれています。6代目でいえば、1,715mmの2800EFI・ロイヤルサルーンが5M-EU型の2,759cc・145PS/5,000rpm でE-MS112。1,690mmの2000EFI・スーパーサルーンはM-EU型の1,988cc・125PS/6,000rpm、2000・デラックスはM-U型の1,988cc・110PS/5,600rpmで、どちらもE-MS110です(出力はネット値)。
75年史の表は、E-MS112-SENQE のように型式のうしろに記号を続けた形で書いています。先頭のE-やTA-は排出ガス規制の識別記号で、意味は型式の頭に付く記号のほうにまとめてあります。

同じ年に売られていた車で、片方が1,715mmで片方が1,690mm。中古車サイトの写真だけでは見分けられないよ
1台でも分かる。車検証の型式の欄と、幅の欄を見ればいい
売る側が『クラウンの何代目』って書いてても、そこは見ないんだ
代では決まらないから
9代目でそろい、10代目と11代目で数字が下がる
9代目(1991年10月28日発売)のページに載る3グレードは、3000EFI DOHC・ロイヤルサルーンG、2500EFI DOHC・ロイヤルサルーン、2000EFI DOHC・スーパーサルーンエクストラで、全幅はどれも1,720mm、全長もどれも4,860mmです。車両重量は1,680kg・1,610kg・1,480kg。この1,680kgが、11代分の代表グレード31件のなかでいちばん重い数字です。同じころのトヨタの上級セダンなら、セルシオの3代の寸法も並べてあります。
見落とされやすいのは、次の10代目(1995年12月7日発売)のほうです。全幅は3グレードとも1,710mm。9代目より10mm狭くなっていますが、1,700mmは超えたままです。このページの解説文には「5と3ナンバーサイズの2種を用意し」とありますが、表に並ぶ3グレードはどれも1,710mmで、狭いほうの数字は表に出てきません。各ページの注記どおり、表に載るのはその代の見本です。10代目の1,710mmも、その見本の数字にすぎません。
11代目(2001年8月20日発売)は、3グレードとも全幅1,695mm、全長4,695mmです。1,700mm以下に戻ります。75年史はこの車を「主として公用車や社用車、ハイヤーといった用途向け」と書いていて、同じ解説文に「全長を延ばした3ナンバー仕様も存在する」ともあります。表の3グレードには、その仕様は入っていません。
2001年で1,695mmって、クラウンが小さくなったってこと?
ロイヤルサルーンやアスリートは、1999年から別の系統で並んでる。いま追っているのはセダンの系統だ
名前が同じでも、並んでいる系統が違うんだ
ホイールベースは、2代目から6代目まで2,690mmのまま
| 代 | ホイールベース(mm) | 代表グレードの車両重量(kg) |
|---|---|---|
| 1代目 | 2,530 | 1,210 |
| 2代目 | 2,690 | 1,350/1,265/1,235 |
| 3代目 | 2,690 | 1,310/1,255/1,215 |
| 4代目 | 2,690 | 1,360/1,365/1,370 |
| 5代目 | 2,690 | 1,470/1,405/1,385 |
| 6代目 | 2,690 | 1,490/1,350/1,350 |
| 7代目 | 2,720 | 1,480/1,415/1,250 |
| 8代目 | 2,730 | 1,590/1,400/1,340 |
| 9代目 | 2,730 | 1,680/1,610/1,480 |
| 10代目 | 2,780 | 1,530/1,510/1,400 |
| 11代目 | 2,785 | 1,380/1,380/1,370 |
ホイールベースは、2代目から6代目まで2,690mmのまま変わっていません。代でいえば5代ぶん、発売日でいえば1962年10月1日から1979年9月18日までの約17年ぶんです。そのあいだに全幅は1,695mmから1,690mmへ5mm狭くなり、6代目で1,715mmが加わります。全長は、2代目のデラックスとスタンダードの4,610mmから、6代目の2800EFI・ロイヤルサルーンの4,860mmまで長くなっています。前後の車軸の間隔だけが変わらないまま、全幅と全長のほうが変わっています。
いちばん軽い代表グレードは1代目のRSで1,210kg、いちばん重いのが9代目のロイヤルサルーンGで1,680kg。差は470kgあります。ただし重量も代を重ねるごとに増えているわけではなく、11代目は1,370〜1,380kgで、5代目や6代目の上級グレードより軽くなっています。
代を重ねるほど広くなる、という読み方が当てはまる車種もあります。トヨタのクーペでは、セリカXXとスープラの4代の全幅が一度も縮んでいません。クラウンのセダンは、そうなっていません。
見に行く前に、どの行から確かめるか
候補の個体を見に行くとき、確かめる順番があります。
最初に見るのは型式で、年式ではありません。6代目から8代目までは、同じ代のなかでE-MS112とE-MS110のように分かれていて、その型式の違いが、全幅が1,700mmを超えるかどうかの違いと重なっています。年式が決まっても幅は決まりませんが、型式が決まれば絞り込めます。
次に見るのは、車検証に記録された幅の数字そのものです。型式で見当を付けたら、値で確かめます。75年史の表にあるのは寸法だけで、ナンバーの区分そのものは書かれていません。車検証のどの4項目を突き合わせるかは5ナンバーと3ナンバーの分かれ目に手順があります。
3つめは、「新しいほうが広い」で当たりを付けないことです。年代順に並べても、幅の順にはなりません。
置き場所の確認は、この3つのあとではなく同じタイミングで進めるのが安全です。機械式駐車場なら、入れられる幅はその駐車場の表に書かれています。1,690mmの個体と1,720mmの個体で入るかどうかが変わることがあるので、車を決めてから測りに行くより、先に表を見ておくほうが早く済みます。どの車を買うかより先に、入る幅のほうが決まっているためです。