NV200バネット マルチベッド|ワゴンとバンでベッドの幅は何mm違う?

日産 NV200バネット バン(2021年以降のGXまたはVX。マルチベッドの架装がない車両)を斜め前から見た外観。白い車体
写真: TTTNIS / Wikimedia Commons ( CC0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をパーカーのポケットに入れて、口を開けてシキに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔でクラを見ている マルチベッドって、ワゴンとバンでベッドは同じなの?
シキが白紙を1枚、胸の前で持って指で示しながら、口元をゆるめて説明している。クラは白いマグカップを両手で持ち、目を丸くして口を開けている ベッドの幅はワゴン1,270mm、バンGX 1,470mm
クラが白いマグカップを両手で持ち、眉を下げて不安そうな顔でシキに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔で答えている 平日は5人で乗るんだけど、広いほうがいい?バンGXは後席の中央が2点式ベルトで、ISO FIXアンカーもない
シキが白紙を片手で持ち、目を細めて微笑んでいる。クラは白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を開けて明るく笑っている 最初にベースを決める。駆動方式とオプションはそのあと平日に後ろの席へ誰が座るか、家族で確かめてからだね
クラ

NV200のマルチベッドって、ワゴンとバンの両方にあるんだ。ベッドはどっちも同じなのかな

シキ

名前は同じ。でも幅は、バンGXのほうが200mm広い

クラ

うちは平日に5人で乗って、週末に2人で寝るつもりなんだよね。それなら広いほうがいいのかな

シキ

幅だけで選ぶと、平日の5人のほうで困るかもしれない。ベースを選んだ時点で、後ろの席のシートベルトも背もたれの倒れ方も決まる

平日も5人で乗るならワゴン、寝る・積むが中心ならバンGX

NV200バネット マルチベッドは、オーテック(日産モータースポーツ&カスタマイズ)のカスタムカーで、架装メーカーは株式会社オグショーです。荷室に硬質塩化ビニール張りのフロアパネルを敷き、その上に跳ね上げ式のベッドを組んでいます。ベース車は、5ナンバーのワゴン16X-2Rと、4ナンバーのバンGXの2つです。

平日にISO FIX対応のチャイルドシートを付ける家や、セカンドシートの真ん中にも人が座る家はワゴン。平日の後ろの席が空いていることが多く、週末に寝て積むのが中心の家はバンGX。オーテック自身も、ワゴンを「普段は大人5名がゆったり乗車できるワゴン車」と紹介しています。どちらを選ぶかで、下の表の項目がまとめて決まります。表は2WDどうしで並べました。

NV200バネット マルチベッドのベッドを後ろから見た断面の模式図。ワゴン16X-2Rベースとバン GXベースを同じ縮尺で左右に並べ、ベッドの左右・厚み・床からベッド下面までの高さ・ベッドの下の床の左右を記入している
ワゴン 16X-2R ベース(2WD)バン GX ベース(2WD)
価格(税込)3,076,700円3,195,500円
乗車定員5名2名/5名
最大積載量ー600kg(5名乗車時450kg)
ベッドの左右1,270mm1,470mm
ベッドの前後(後ろの板+前の板)920mm+800mm920mm+805mm
床からベッドの下面まで390mm430mm
ベッドの下の床の左右1,045mm1,130mm
セカンドシートのシートベルト3席ともELR付3点式ELR付3点式(中央席は2点式)
ISO FIX対応チャイルドシート用アンカーセカンドシート左右2席なし

2人で寝る夜は、バンGXのほうが広い

ベッドの幅を2人で分けると、1人あたりワゴンが635mm、バンGXが735mmです。カタログは、このベッドで「大人2名がゆったりと休むことができます」としています。

前後方向は2枚の板をつなぐ形で、足すとワゴンが1,720mm、バンGXが1,725mmになります。寝られる長さを諸元表のどこで見るかは、車中泊で寝られる長さは諸元表のどこを見るかに書きました。

寝ない日は、後部のベッドを左右に跳ね上げれば大きな荷物も積めます。寝る日の荷物はベッドの下に置くことになり、その空間もバンGXのほうが高さで40mm、床の左右で85mm大きく取れます。

クラ

うちは2人とも寝相がよくないんだよね。寝床だけなら、広いほうがうれしいんだ

シキ

寝床だけで決めるならバンGX。ただ、平日の後ろの席を見てからでも遅くない

バンGXのセカンドシートは、後ろへ倒れない

バンGXのセカンドシートが後ろへ倒れないことを、カタログは注記で「バンの荷室法規要件を確保するため、ワゴンとは異なり後ろへはリクライニングいたしません。」と説明しています。4ナンバーのバンが荷室まわりで満たしている条件は、4ナンバーのバンで車中泊|寝られる床の長さは乗車定員で決まるにまとめました。

ワゴンのセカンドシートも、ベッドを収納しているあいだはリクライニングが制限されます。ベッドをしまって5人で走る日は、ワゴンでも背もたれを好きな角度まで倒せるわけではありません。走行中にベッドとして使うことについても、カタログは「走行時はベッドとして使用しないでください」と注意しています。

クラ

運転を代わって、後ろで少し寝たい日もあるんだよね

シキ

ベッドをしまって走るなら、どちらのベースでも後ろの背もたれは思うようには倒れない

クラ

休むときは、停めてからベッドを広げる前提で考えるんだね

日産 NV200バネット ワゴン 16X(マルチベッドの架装がない車両)を斜め後ろから見た外観。黒い車体
写真: TTTNIS — Wikimedia Commons(CC0)

積む日は、バンGXのほうが選べるものが多い

バンGXの荷室は、2名乗車で長さ1,900mm、5名乗車で1,025mm。幅はベッドを収納した状態で1,095mm、高さは1,280mmです。2人で出かける週末は、荷室の長さも積める重さも2名乗車の値で考えられます。

乗る人数を減らすと積める重さが増える仕組みは、バンで車中泊|座席を減らすと積める重さが増えるで扱いました。

衣類を掛けるパイプラックと、長物を載せるアタッチメントは、バンにだけ設定があります。

オプション税込使いみち
N14 サイドマルチパイプラック(左右セット)29,700円衣類をハンガーごと掛ける、小物を固定する
N16/N17 サイドマルチパイプラック(運転席側/助手席側)各16,500円同じ用途の片側だけ
N22 ツインアタッチメント95,700円長物の収納とロッドホルダーの組み合わせ
N23 ボードアタッチメント91,300円サーフボードなどの長物用ラック
N24 ロッドアタッチメント89,100円天井に釣りざおを5本

N22〜N24にはN14が含まれ、3つのうち1つしか選べません。

クラ

うちは釣りもサーフィンもしないから、ここはどっちでもいいんだ

シキ

それなら比べるのは、平日の後ろの席と、週末の寝床の幅の2つになる

キーとシートヒーターは、ベースで設定が分かれる

2WDどうしの価格差は約12万円で、ワゴンのほうが安くなっています。

メーカーオプション(税込)ワゴン 16X-2Rバン GX 2WDバン GX 4WD
インテリジェントキー&エンジンイモビライザー標準装備60,500円60,500円
寒冷地仕様22,000円22,000円標準装備
クイックヒーターパック(運転席シートヒーター、PTC素子ヒーター)設定なし77,000円(寒冷地仕様込みのセット価格)55,000円

バンGXのキーは、標準だとリモートコントロールエントリーシステム(リモコンキー1個、スペアキー1個)です。メーカーオプションのインテリジェントキーは、キー1個とスペアキー1個です。カタログは、バンのスペアキーに「スペアキーは機能に違いがあります。」と注記しています。ワゴンのインテリジェントキーは標準装備で、キーは2個です。この価格差にオプションの代金を足すと、2WDどうしの差は約18万円に広がります。

冬に車の中で過ごす時間が長い家にとっては、運転席シートヒーターを選べないことが、ワゴンの安さと引き換えになります。寒冷地仕様のほうは、ワゴンにも付けられます。

4WDとOutdoor Black Editionは、バンGXにだけある

ワゴンも、サスペンションの形式とタイヤ、最小回転半径は下の表のバンGX 2WDと同じで、ホイールベースはどの仕様も2,725mmです。乗り心地や小回りにかかわるこれらの項目は、ベースを替えても変わりません。変わるのは、バンGXで4WDを選んだときです。

バン GX 2WDバン GX 4WD
トランスミッションエクストロニックCVTフルレンジ電子制御4速オートマチック[E-ATx]
リヤサスペンションリーフリジッド式マルチリンク式
タイヤ165/80R14 LT175/80R14 LT
最小回転半径5.2m5.4m
全高1,855mm1,885mm
床面地上高520mm555mm

4WDでは、5名乗車時の最大積載量が400kgになります。2WDに標準のアイドリングストップは付かず、メーカーオプションのスペアタイヤ+ジャッキも選べません。

バンGXのほかの仕様価格(税込)
GX 4WD3,559,600円
GX Outdoor Black Edition 2WD3,324,200円
GX Outdoor Black Edition 4WD3,688,300円

Outdoor Black Editionは、バンGXのフロント・リヤバンパー、ドアミラー、ドアハンドル、バックドアフィニッシャーを黒にし、ホイールをフルホイールカバーの代わりに黒のスチールホイールとした仕様です。主要諸元の値はバンGXと同じで、価格は2WD・4WDとも、同じ駆動方式のバンGXに約13万円を足した額です。ベッドマットの生地は、ワゴンとバンGXがシートと同じジャージ、Outdoor Black EditionがCORDURA®です。

型式は、ワゴンが3BA-M20、バンGXとOutdoor Black Editionが2WDで5BF-VM20、4WDで3BF-VNM20です。頭の3文字の読み方は型式の頭の記号の読み方に、4ナンバーと5ナンバーを分ける分類番号は5ナンバーと3ナンバーの分かれ目にまとめています。

ベース、駆動方式、メーカーオプションの順に決める

ベースを決めると、選べる駆動方式もメーカーオプションの一覧も変わります。平日にセカンドシートへ誰が座るかを、最初に家族で確かめておくと、どちらのベースにするかを選びやすくなります。

バンGXに決めたら、次が駆動方式です。寒冷地仕様とシートヒーターのパックの扱いも、2WDか4WDかで変わります。

メーカーオプションは、この2つが決まってから選びます。カタログは「メーカーの工場にて装着するため、ご注文後はお受けできません」と書いており、インテリジェントキーもシートヒーターのパックも、全車に設定のある脱着式テーブルも、注文したあとでは頼めません。

日産のラインアップには、NV200バネットの車中泊仕様としてMYROOMもあります。ベースはバンのDXで、内容はNV200バネット MYROOMで整理しました。同じオーテックのベッド架装は、セレナとエクストレイルのマルチベッド、キャラバンのトランスポーターにもあります。キャラバンにはマルチベッドも設定されています。

価格・装備・諸元は、オーテック(日産モータースポーツ&カスタマイズ)の製品ページと「NV200バネット マルチベッド カタログ」(2025年11月現在)によります。諸元は、カタログが「標準仕様時の設計値であり、参考数値」としている値です。仕様と価格は執筆時点のもので、予告なく変わることがあります。