エクストレイル マルチベッド|ベッドの上で起き上がって座れるか?
エクストレイルのベッド、どのくらい広いんだ?
寝床は1,800×1,150mm。頭の上は650mm
寝床は2グレードとも同じ。違うのは電源1500Wのコンセント?
Gは標準、ROCK CREEKは約34万円のセット先に決めるのは寝床じゃないんだ 後ろにベッドが付いてくるって聞いたけど、どのくらいの広さなんだろ
展開して1,800×1,150mm。許容荷重は150kg
1,150って、思ったより広いんだ。天井までは?
650mm
それ、座ったら頭がつかえるやつじゃない?
つかえる。それより、使わないときにベッドがどこへ行くかのほうが面白い
え、どこ行くの
ベッドの下。高さ170mm・幅1,020mmの空きが残っていて、前側の2枚のマットはそこにしまえる
寝床は1,800×1,150mm、頭の上は650mm
エクストレイル マルチベッドは、オーテック(日産モータースポーツ&カスタマイズ)のカスタムカーです。架装は株式会社オグショーが手がけています。ラゲッジにフロアパネルとベッドフレームを組み、その上にCORDURA®生地のベッドマットを載せる形です。
カタログのベッド寸法図に入っている数字を、寝床と床下に振り分けると次のようになります。

| 寸法 | どこの寸法か |
|---|---|
| 1,800mm | ベッドの長さ(前後方向) |
| 1,150mm | ベッドの幅(左右方向) |
| 650mm | ベッド上面から天井まで |
| 60mm | ベッドの厚み(上面から下面まで) |
| 170mm | ベッド下の高さ(ベッド下面からラゲッジの床まで) |
| 1,020mm | ベッド下の幅 |
上の3つが寝るところの寸法、いちばん下の2つが床下の空間です。あいだの60mmはベッドそのものの厚みで、この60mmが寝床と床下を隔てています。
幅1,150mmを2人で分けると、1人あたり575mmになります。産業技術総合研究所の「AIST人体寸法データベース1991-92」で、青年男性216人の肩幅(三角筋の最も外側で測った身体の最大横径)は平均456.2mm、95パーセンタイルで495.3mm、いちばん広い人でも521.0mm。575mmずつなら、肩の幅そのものは収まります。
同じデータベースの座高(座面から頭のてっぺんまでの高さ)は、青年層420人で最小790.0mm。ベッドの上面から天井までは650mmです。天井まで650mmのベッドの上で、背すじを伸ばして座れる人は、このデータの中にいません。 着替えも荷物の出し入れも、いったん外に出てからのほうが早そうです。
いちばん低い人でも790mmか。650mmだと140mm足りない
ここは寝るための650mm。座るための高さではない
その代わり、寝る幅は2人ぶんちゃんと取ってあるんだ
許容荷重は150kgです。主要装備一覧の注16は「マルチベッドの耐荷重は150㎏となります」、カタログの寸法図の脇にも「許容荷重:150kg」と書かれています。ベッドに載る重さの合計の上限です。
カタログには「※ベッド展開状態での走行はしないでください。」という一文もあります。走るときは畳むことになります。
寸法図にはもう1つ800mmという数字がありますが、どの辺の寸法かはカタログに書かれていないので、本記事では扱いません。
ベッドの下に残る170mm×1,020mm
ベッドの下には、高さ170mm・幅1,020mmの空間が残ります。畳んだマットの置き場所は、はじめからここにあります。カタログの書き方は「ベッドは重ねて収納。前側の2枚のベッドマットはベッド下のスペースにも収納可能」。脚は取り外せて、専用の袋に入ります。
寸法図の1,020mmは、左右の脚の内側までを指しています。ベッドの幅1,150mmとの差は、脚が使っている部分です。

カタログは、脚とタイヤ応急修理キットをどこにしまうかも書いています。「取り外した脚は専用袋に収納します。また、タイヤ応急修理キットは専用袋に収納されています」。タイヤ応急修理キット(スペアタイヤレス)は全車標準で、収納先はラゲッジルーム内です。
ラゲッジランプ、ラゲッジフック(2個)、ラゲッジサイドポケット、電源ソケット(DC12V)〈フロント1個、ラゲッジ1個〉は、2台とも標準装備です。ラゲッジのラバーマットは架装標準装備のほうに入っていて、製品ページは「防水性、耐水性に優れ、縁高モール構造で水や汚れがマットの外に飛びにくくなっています」と説明しています。
使わないマットを家に置いておかなくていいんだ
ベッドの下に入る。脚も専用の袋にまとまる
マットをそこに入れている日は、床から170mmは荷物の置き場にならないけどね
寝られる長さを諸元表のどこで見るかは、車種によって拾う欄が違います。そちらは車中泊で寝られる長さは諸元表のどこを見るかに分けて書きました。
約34万円のセットに、1500Wのコンセントが入っている
ベッド一式は、G e-4ORCE マルチベッドと ROCK CREEK e-4ORCE マルチベッドで同じものが付きます。主要装備一覧の「マルチベッドシステム(注16)」は、フロアパネル/ベッドフレーム/ベッドマット(CORDURA®)/専用ラゲッジラバーマットの4つで、どれも2グレードとも架装標準装備です。寝床の寸法も、床下の170mmも、どちらを買っても変わりません。
100V AC電源(1500W)〈ラゲッジ1個〉は、G e-4ORCE では標準装備です。ROCK CREEK e-4ORCE には ◆1 の記号が付いていて、脚注に「◆1〜2はそれぞれセットでメーカーオプションとなります」とあります。単体では買えません。
◆1 は、次の7つをまとめたセットです。税込で約34万円。
- インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知、3Dビュー機能付)
- NissanConnectインフォテインメントシステム
- 車載通信ユニット(TCU[Telematics Control Unit])
- ETC2.0ユニット(ビルトインタイプ)
- USB電源ポート TYPE-C〈フロント2個、リヤ2個〉
- 100V AC電源(1500W)〈ラゲッジ1個〉
- SOSコール
G e-4ORCE では、この7つが7つとも標準で付きます。ROCK CREEK e-4ORCE には、代わりに別のものが標準で入っています。アラウンドビューモニターは3Dビューの付かない「移動物 検知機能付」、USB電源ポートは〈フロント1個、リヤ1個〉、オーディオはオーディオレス+4スピーカーです。
ROCK CREEKで車内のコンセントを使いたいなら、画面も通信もETC2.0も一緒に買うことになる
コンセント1個のために、そこまで付いてくるんだ
メーカーオプションだから、注文のときに決める。納車されてからは足せない
電源ソケット(DC12V)〈フロント1個、ラゲッジ1個〉のほうは、2台とも標準装備です。ラゲッジ側に1個あるので、12Vで足りるものならセットを付けなくても使えます。1500WのAC100Vが車種ごとにどう分かれるかは、車中泊のAC100V電源で整理しました。
価格は約27万円差。セットを足すと逆転する
| グレード | 希望小売価格(税込) | 消費税抜き |
|---|---|---|
| G e-4ORCE マルチベッド 2列シート車 4WD | 5,635,300円 | 5,123,000円 |
| ROCK CREEK e-4ORCE マルチベッド 2列シート車 4WD | 5,362,500円 | 4,875,000円 |
素の価格は ROCK CREEK が約27万円安くなります。ここに ◆1 のセットを足すと、順番が入れ替わります。
| 税込 | |
|---|---|
| ROCK CREEK e-4ORCE マルチベッド | 5,362,500円 |
| + ◆1のセット(7項目) | 337,700円 |
| 合計 | 5,700,200円 |
| G e-4ORCE マルチベッド | 5,635,300円 |
| 差 | 64,900円 |
セットを足した ROCK CREEK のほうが、約6万円高くなります。ただし、そこで2台が同じ内容になるわけではありません。
ROCK CREEK e-4ORCE には、防水シート(セルクロス®・ROCK CREEK専用デザイン/ラバレッドアクセント)と、ROCK CREEK専用の内装・外装が標準です。3スロットシルバーのフロントグリル、グロスブラック&ラバレッドアクセントのフロントバンパー、専用デザインの19インチアルミホイール、ステアリングやインストパッドのラバレッドアクセント。これらは ROCK CREEK e-4ORCE にだけ入っています。
G e-4ORCE のシート地はテーラーフィットで、こちらには選べるメーカーオプションが別にあります。
| メーカーオプション | 設定車種 | 税込 |
|---|---|---|
| アラウンドビューモニターほか7項目のセット(◆1) | ROCK CREEK e-4ORCE | 337,700円 |
| ロールサンシェード〈リヤドア〉+ナッパレザー(◆2) | G e-4ORCE | 154,000円 |
| パノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード付) | G e-4ORCE | 137,500円 |
| BOSE Premium Sound System(9スピーカー) | G e-4ORCE | 132,000円 |
| アダプティブLEDヘッドライトシステム | G e-4ORCE | 33,000円 |
| ブラックルーフレールレス | 全車 | −27,500円 |
ナッパレザー、パノラミックガラスルーフ、BOSE、アダプティブLEDの4つは、設定車種がどれも G e-4ORCE です。ROCK CREEK e-4ORCE で選べるメーカーオプションは、約34万円のセットと、価格が下がるブラックルーフレールレスの2つになります。
同じ値段のところで並べても、中身は別物なんだ
片方は防水シートと専用の顔が標準、もう片方はナッパレザーとガラスルーフとBOSEがオプション。どちらもあとから足せない
架装しても変わらない数字
主要諸元のうち、次の項目は2列とも同じ値です。
| 項目 | G e-4ORCE マルチベッド/ROCK CREEK e-4ORCE マルチベッド |
|---|---|
| ベース車 車名型式 | ニッサン 5AA-SNT33 |
| 全長/全幅/全高 | 4,690/1,840/1,720mm |
| ホイールベース | 2,705mm |
| 最低地上高 | 185mm |
| 車両重量 | 1,880kg |
| 乗車定員 | 5名 |
| 車両総重量 | 2,155kg |
| 駆動方式 | 4WD |
| サスペンション 前/後 | 独立懸架ストラット式/独立懸架マルチリンク式 |
| タイヤ | 235/55R19 101V |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 燃料タンク容量 | 55L |
室内長は、G が1,990mm、ROCK CREEK が1,980(1,990)mm。この括弧はNissanConnectインフォテインメントシステム装備車の値なので、ROCK CREEK は装備しなければ1,980mm、装備すれば1,990mmです。室内幅は2列とも1,540mm。室内高は G が1,255(1,215)mm、ROCK CREEK が1,255mmで、Gの括弧はパノラミックガラスルーフ装備車の値です。
主要諸元PDFは「『G e-4ORCEマルチベッド』はNMC扱いとなります。なお『ROCK CREEKマルチベッド』は持込み登録となります」と書いています。製品ページのグレード/価格の注記のほうは「エクストレイル『マルチベッド』は全車持込み登録でNMC扱いとなります」。2つの資料で書きぶりが違います。両方に共通して書かれているのが、「登録時の車両重量等は実測値が適用されますので主要諸元(設計値)と異なる場合があります」の一文です。上の表の1,880kgは設計値で、車検証に記録される数字はこれと違うことがあります。車検証の車両重量がどこで使われるかは、自動車重量税は車検証の車両重量で決まるにまとめました。
ベース車のエクストレイルそのものを車中泊の目で見た装備は、エクストレイルで車中泊で16タイプぶん並べています。同じオーテックのベッドで、3列目を外して定員が5名になるのがセレナ マルチベッドです。
決める順番
最初に決めるのは、車内でコンセントを使うかどうかです。ROCK CREEK を選んで1500WのAC100Vが要るなら、約34万円のセットごと、注文のときに頼むことになります。メーカーオプションは工場で組み付けるので、納車後には足せません。G を選ぶなら標準装備なので、この問いは出てきません。
次がシートと外装です。防水シートとROCK CREEK専用の顔を取るか、テーラーフィットのシートに屋根と音とヘッドライトの選択肢を残すか。どちらも工場で決まる仕様で、あとから入れ替える対象ではありません。
ベッドは、最後まで考えなくて構いません。1,800×1,150mm、上に650mm、下に170mm。この4つの数字は2台とも同じで、どちらのグレードを選んでも変わらないからです。
迷うのは寝床の広さではなく、ラゲッジのコンセントを使うかどうかのほうです。
価格・装備・諸元は、オーテック(日産モータースポーツ&カスタマイズ)が公開する製品ページ、主要諸元、主要装備一覧、カタログによります。仕様と価格は執筆時点のもので、予告なく変わることがあります。