エスティマで車中泊|1500Wのコンセントはガソリン車にも付く?

トヨタ エスティマハイブリッド AERAS PREMIUM-G(DAA-AHR20W)を左前方から見た外観。白いボディの3列ミニバンで、フロントフェンダーにHYBRIDのエンブレムが付く
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが両手を広げて質問するしぐさをし、シキが書類の束を持って隣に立っている 上のグレードにすれば、コンセント付くよね?
シキが書類を胸の前に構えて一点を指し示し、クラがマグカップを持って首をかしげている 1500Wはハイブリッドの7つの仕様全部に標準
クラが片手を口元に当てて驚き、シキが腕を組んで立っている ガソリンは100Wが1口だけなんだ
シキが手のひらを上に向けて説明し、クラがマグカップを持って笑っている 先に決めるのは、グレードじゃなくてエンジン
クラ

エスティマの後ろで寝るなら、グレードを上げればコンセントは付くんだよね?

シキ

グレードでは付かない。AC100V・1500Wの2口が標準なのは、エスティマハイブリッドのほうだけ

クラ

ハイブリッドなら、いちばん安いグレードでも付いてるの?

シキ

7つの仕様全部に標準装備。AERAS PREMIUM-G から AERAS の8人乗りまで同じ

クラ

じゃあガソリンは、いちばん高いグレードでも1500Wは付かないんだ

シキ

主要装備一覧表に、その行の欄そのものがない。ガソリンで選べるのはAC100V・100Wが1口のメーカーオプションで、8,640円

クラ

1500Wと100W。15分の1だよね

シキ

口数も2つと1つ。逆にDC12Vのソケットは、ガソリンが2個でハイブリッドが1個

クラ

車内の電気の話が、グレードじゃなくてエンジンの種類で先に決まってるんだ

電源の3行は、グレードではなくパワートレインで変わる

3代目エスティマのグレードは、AERAS PREMIUM-G、AERAS SMART、AERAS PREMIUM、AERAS の4つです。これに“サイドリフトアップシート装着車”が2種類(AERAS PREMIUM ベースと AERAS ベース)加わり、AERAS だけ7人乗りと8人乗りが選べます。

主要装備一覧表で電源にあたるのは、次の3行です。

主要装備一覧表の行エスティマハイブリッドエスティマ(ガソリン)
アクセサリーソケット(DC12V・120W)標準・1個標準・2個
アクセサリーコンセント AC100V・1500W/2個7つの仕様とも標準欄なし
アクセサリーコンセント AC100V・100W/1個欄なしメーカーオプション 8,640円(消費税抜き8,000円)

1500Wの2口は、ハイブリッドを選んだ時点で付いてきます。 AERAS PREMIUM-G でも AERAS の8人乗りでも“サイドリフトアップシート装着車”でも、この行の扱いは同じです。

ガソリンのほうは、1500Wの行に欄がありません。DC12Vのほかに用意されているのはAC100V・100W/1個だけで、これも標準ではなくメーカーオプションです。8,640円(消費税抜き8,000円)で、“サイドリフトアップシート装着車”の2つの仕様は8,000円の消費税非課税になります。

1500Wの行には*14、100Wの行には*15の注記が付いています。

*14. 合計1500W以下の電気製品をご使用ください。ただし、1500W以下の電気製品でも正常に作動しない場合があります。詳しくは販売店におたずねください。

*15. 100W以下の電気製品をご使用ください。ただし、100W以下の電気製品でも正常に作動しない場合があります。詳しくは販売店におたずねください。

ガソリンは口が1つなので、同時に2つ挿すこともできません。DC12Vのアクセサリーソケットのほうは合計120W以下という条件で、こちらはガソリンが2個、ハイブリッドが1個です。

車内で動かしたいものが決まっているなら、使いたい家電のワット数を先に足し算しておくと、100Wで足りるのか1500Wが要るのかが先に見えます。エスティマの場合、そこで見るべき車種コードそのものが変わります。

トヨタ エスティマ AERAS PREMIUM(DBA-ACR50W)の運転席まわり。黒い内装で、センターにナビ画面と静電タッチ式のエアコンパネルが並ぶ
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)
クラ

100Wが1口って、何に使う想定なんだろう

シキ

カタログは“100W以下の電気製品を”としか書いていない。使いたい家電の消費電力から数えるしかない

クラ

1500Wが要るなら、グレードを上げても選べないってことだよね

同じ AERAS PREMIUM-G で、価格は約101万円違う

エスティマハイブリッドの駆動方式はE-Fourだけです。主要諸元表の2WDの行は、7つの仕様とも「ー」になっています。だから価格を並べるなら、ガソリンの4WDと比べるのが近い形になります。

AERAS PREMIUM-G(7人乗り)メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
エスティマ(ガソリン)2WD3,700,473円
エスティマ(ガソリン)4WD3,916,473円
エスティマハイブリッド(E-Four)4,928,727円

四輪駆動同士で約101万円、前輪駆動と比べると約123万円です。価格の注記は「’17年6月現在」と書かれています。

この約101万円で変わるのは、電源だけではありません。駆動方式、車両重量、標準のタイヤのサイズも一緒に変わります。同じ AERAS PREMIUM-G で並べると、こうなります。

項目エスティマ(ガソリン)AERAS PREMIUM-Gエスティマハイブリッド AERAS PREMIUM-G
車両型式DBA-ACR50W(2WD)/DBA-ACR55W(4WD)DAA-AHR20W
駆動方式前輪駆動方式[4輪駆動方式]E-Four(電気式4輪駆動方式)のみ
車両重量1,780kg(2WD)/1,850kg(4WD)1,990kg
最小回転半径5.9m5.7m
燃料消費率(国土交通省審査値)11.4km/L(4WDは11.2km/L)18.0km/L
全高1,745mm(2WD)/1,760mm(4WD)1,760mm
標準のタイヤ225/50R18 95V215/60R17 96H

AERAS PREMIUM-G どうしで比べると、ハイブリッドはガソリンの4WDより140kg重く、2WDと比べると210kg重い。自動車重量税は0.5トンごとに段が上がるしくみなので、1,780kg、1,850kg、1,990kgは1.5トン超2.0トン以下という同じ段に収まります。ハイブリッドの車両重量は仕様ごとに違い、AERAS の8人乗りは1,950kgでここに入りますが、“サイドリフトアップシート装着車”の2つの仕様は2,020kgで、2.0トンを超えるので段が1つ上がります。

小回りはハイブリッドのほうが0.2m小さく、5.7mです。タイヤはハイブリッドが7つの仕様とも215/60R17で、側面のゴムの高さは約129mm。ガソリンの標準は225/50R18で約113mmなので、16mmほどの差があります。ガソリンの AERAS PREMIUM-G は、17インチが−27,000円(消費税抜き−25,000円)のメーカーオプションです。

型式の頭に付く DBA- と DAA- の違いは型式の頭の記号の読み方にまとめてあります。

3列目を床に落としたあと、上に載せる板がグレードで分かれる

寝床を作るには、まず3列目を床下へ落とします。この機構の呼び名は「6:4分割・床下格納機能付シート」で、電動と手動の2行に分かれています。

行エスティマハイブリッドエスティマ(ガソリン)
6:4分割・電動床下格納機能付サードシートAERAS PREMIUM-G は標準。AERAS SMART はメーカーオプション86,400円(消費税抜き80,000円)AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART がメーカーオプション86,400円(消費税抜き80,000円)
6:4分割・手動床下格納機能付サードシートAERAS SMART 以下の6つの仕様が標準7つの仕様とも標準
脱着式デッキボード(電動用)AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART に販売店装着オプション同じ2グレードに販売店装着オプション
脱着式デッキボード(手動用)AERAS SMART が標準。AERAS PREMIUM 以下の5つの仕様は販売店装着オプションAERAS PREMIUM-G と AERAS SMART が標準。以下の5つの仕様は販売店装着オプション

3列目を落とすところまでは、どの仕様でもできます。分かれるのは、落としたあとの穴に載せる板が最初から付いてくるかどうかです。 手動用の脱着式デッキボードが標準なのは、ガソリンなら AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART、ハイブリッドなら AERAS SMART。それ以外の仕様は、販売店で買い足すことになります。

電動サードシートを選ぶと、手動用の脱着式デッキボードは付いてきません。

*16. 6:4分割・電動床下格納機能付サードシートをメーカーオプション選択した場合、6:4分割・手動床下格納機能付サードシート用脱着式デッキボードは非装着となります。

板は電動用と手動用で別物なので、電動にするなら電動用のほうを販売店装着オプションで足す形になります。

スペアタイヤは販売店装着オプションで、収納先は3列目の床下格納スペースです。

販売店装着オプションのスペアタイヤ(P48-49)を選択できます。サードシートの床下格納スペースにスペアタイヤを収納する場合、サードシートの床下格納機能は使用できません。なお、販売店装着オプションのスペアタイヤと6:4分割・電動床下格納機能付サードシートおよびラゲージパーテーションケース(販売店装着オプション)は同時装着できません。

応急用スペアタイヤをその穴に入れると、3列目は床下へ落とせなくなります。 価格に含まれるタイヤパンク応急修理キットのままで行くか、スペアタイヤを積んで寝床をあきらめるか。床下の格納スペースは、どちらか一方にしか使えません。

室内寸法は3,010×1,580×1,255mmで、ハイブリッドもガソリンも同じ値が入っています。大型ムーンルーフを付けると室内高は1,250mmになります。この「室内長」がどこからどこまでを測った値なのかは車中泊で寝られる長さは諸元表のどこを見るかに書いてあります。

トヨタ エスティマハイブリッド AERAS PREMIUM-G(DAA-AHR20W)を左後方から見た外観。リヤドアからバックドアまでが濃色のプライバシーガラス
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

UVカットプライバシーガラス(リヤドア・リヤクォーター・バックドア)は、ハイブリッドもガソリンも7つの仕様とも標準です。AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART だけ、これが「スーパーUVカット」になります。寝るときに外から見えないようにしたい後ろ半分は、どの仕様を選んでも最初から濃色です。

クラ

板が付いてくるかどうかで、寝床の作り方が変わっちゃうんだ

シキ

グレードを1つ落としても、3列目の落とし方は同じ。上に載せる板だけが販売店装着オプションに変わる

後席に暖気を送るリヤヒーターは、上の2グレードで標準、それ以外はメーカーオプション

後席へ暖気を送るリヤヒーターは、単独の装備ではなく「リヤオートエアコン(リヤクーラー+リヤヒーター)」の中に入っています。この行の付き方が、上の2グレードとそれ以外で変わります。

行AERAS PREMIUM-G / AERAS SMARTAERAS PREMIUM / AERAS / “サイドリフトアップシート装着車”
リヤオートエアコン(リヤクーラー+リヤヒーター)標準メーカーオプション
リヤクーラー欄なし標準
快適温熱シート(運転席・助手席)標準欄なし
寒冷地仕様メーカーオプション29,160円メーカーオプション66,960円(“サイドリフトアップシート装着車”は62,000円・消費税非課税)

この4行は、ハイブリッドとガソリンで違いがありません。AERAS PREMIUM から下は、標準だと後席に付くのはリヤクーラーだけです。 ヒーターを後席へ送るリヤオートエアコンは、そこではオプション扱いになります。

寒冷地仕様とリヤオートエアコン(P48-49)はセットでメーカーオプション。リヤオートエアコン<AERAS PREMIUM、AERAS:37,800円(消費税抜き35,000円)、“サイドリフトアップシート装着車”:35,000円(消費税非課税)>は単独選択可能です。また、リヤヒーターが3列目右側足元に装着されます。

寒冷地仕様の値段が AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART で29,160円、それより下で66,960円と違うのは、この差額37,800円のリヤオートエアコンが抱き合わせになるからです。リヤオートエアコンだけを単独で選ぶこともできます。

シートを温める装備があるのは、AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART だけです。快適温熱シートは運転席と助手席の2席で、後席には設定がありません。カタログは寒冷地仕様について、こう書いています。

寒冷地仕様は寒冷地での使用を考慮して、ワイパー機能等の向上を図っております。なお、北海道地区には寒冷地仕様が全車に標準装備となります。また、ガソリン車にはPTCヒーターが装着されます。

全長4,820mm、室内長3,010mm、ホイールベース2,950mmは共通の値

項目エスティマ(ガソリン)エスティマハイブリッド
全長/全幅4,820/1,810mm4,820/1,810mm
全高1,745mm(2WD)/1,760mm(4WD)。17インチ・16インチ装着時と“サイドリフトアップシート装着車”は2WDで1,730mm1,760mm
ホイールベース2,950mm2,950mm
トレッド 前/後1,545/1,550mm1,545/1,550mm
最低地上高160mm(2WD)/170mm(4WD)。17インチ・16インチ装着時と“サイドリフトアップシート装着車”は2WDで145mm160mm
室内 長/幅/高3,010/1,580/1,255mm3,010/1,580/1,255mm
乗車定員7名(AERAS 8人乗りのみ8名)7名(AERAS 8人乗りのみ8名)
エンジン2AZ-FE・2.362L・125(170)kW(PS)/6,000・224(22.8)N·m/4,0002AZ-FXE・2.362L・110(150)kW(PS)/6,000・190(19.4)N·m/4,000
モーターーフロント 2JM 105(143)kW(PS)・270(27.5)N·m/リヤ 2FM 50(68)kW(PS)・130(13.3)N·m
動力用主電池ーニッケル水素電池・21個・直列・6.5Ah
燃料タンク容量65L(無鉛レギュラーガソリン)65L(無鉛レギュラーガソリン)
サスペンション 前/後マクファーソン・ストラット式コイルスプリング/トーションビーム式コイルスプリング同じ
ブレーキ 前/後ベンチレーテッドディスク/ディスク同じ(作動方式は油圧・回生ブレーキ協調式)
最小回転半径5.9m5.7m

ガソリンの2WDで17インチか16インチのタイヤを選ぶと、全高は1,730mm、最低地上高は145mmになります。“サイドリフトアップシート装着車”の2つの仕様は17インチが標準で、諸元表にも1,730mm/145mmと入っています。エンジンは同じ2.362Lの直列4気筒でも、ガソリンが圧縮比9.8で224N·mを4,000rpmで出すのに対し、ハイブリッドは圧縮比12.5・190N·mの2AZ-FXEに、270N·mのフロントモーターと130N·mのリヤモーターが加わる組み合わせです。この 2AZ-FE と 2AZ-FXE が、そのまま車検証の「原動機の型式」欄に入る記号です。

全幅は両方とも1,810mmで、3ナンバーと5ナンバーの分かれ目である1,700mmを超えています。3代目より前には、幅を削って5ナンバーに収めたエスティマ エミーナ/ルシーダという派生車がありました。

中古では、車種コードがガソリンとハイブリッドで分かれている

カーセンサーの買取相場も、この2つは別ページです。

車種コード車種平均買取相場額平均走行距離
TO/S023エスティマ15.9万円〜130.1万円8万km
TO/S024エスティマハイブリッド19.1万円〜230.2万円6万km

いずれも2026年8月更新の値です。TO/S023 のページは2代目の相場にも触れていて、この幅は3代目だけの数字ではありません。3代目を見るなら、型式が入っているグレード別の表のほうです。こちらは平均買取相場額とは別の集計で、グレードと年式で絞ってあるため、上限が TO/S023 の130.1万円を超える行もあります。

車種コードグレード(カーセンサーの表記)買取相場新車価格型式
TO/S0232.4 アエラス プレミアム114.1万円〜159.3万円346.4万円(税込)DBA-ACR50W
TO/S0232.4アエラス プレミアム エディション 4WD63万円〜118.2万円344.5万円(税込)DBA-ACR55W
TO/S0242.4 アエラス VERYエディション 4WD91.4万円〜141.3万円436.4万円(税込)DAA-AHR20W
TO/S0242.4 アエラス プレミアム エディション 4WD87.2万円〜136.5万円423.8万円(税込)DAA-AHR20W

中古で探すときも、1500Wが要るかどうかで見るページが変わります。メーカーの装備としてAC100V・1500Wの2口が入っているのは、TO/S024 に並ぶハイブリッドのほうです。

決める順番

最初に決めるのはパワートレインです。 ここで、AC100Vが1500W/2口になるか100W/1口になるか、駆動方式がE-Fourに固定されるか2WDも選べるか、AERAS PREMIUM-G の車両重量が1,990kgに決まるか、2WDの1,780kgと4WDの1,850kgのどちらかになるかが、同時に確定します。どれも納車後に足したり外したりできません。

次がグレードの上2つか下かです。快適温熱シート、リヤオートエアコン、脱着式デッキボードの3つが、AERAS PREMIUM-G と AERAS SMART で分かれています。3つのうち後から足せるのはデッキボードだけで、リヤオートエアコンは注文時のメーカーオプション(37,800円)、快適温熱シートは AERAS PREMIUM から下に設定そのものがありません。

3番目が3列目を電動にするかどうか。86,400円で、選ぶと手動用の脱着式デッキボードが非装着になります。

最後がスペアタイヤです。積むと3列目の床下格納が使えなくなるので、寝床を作る前提なら、ここは工具の話ではなく寝床の話として決めることになります。

上のクラスで同じ「寝床とコンセント」を見るなら、アルファードで車中泊が2列目の作りとコンセントの設定条件を扱っています。


装備・諸元・価格はトヨタ自動車の旧車情報に置かれている「エスティマ/エスティマハイブリッド 通常車カタログ」(全12ページ)から2026年9月9日に読み取りました。価格はメーカー希望小売価格で、原文の注記は「(消費税8%込み)’17年6月現在」です。沖縄地区は価格が異なり、北海道地区の価格には寒冷地仕様が含まれます。買取相場はカーセンサーの実ページ(2026年8月更新)から同日に読み取ったものです。