日産シーマ HGY51|10年のあいだに何が変わった?
シーマの諸元表、10年で2冊あるんだ
51行のうち、値が動いたのは5行
型式はHGY51のまま? 10年ずっと?
重量とモータートルクは動いたなら先に決まるのは年式か 車名型式の欄。ニッサンDAA-HGY51と、ニッサン5AA-HGY51
頭の3文字を除けば、まるごと同じ
HGY51は同じ。全長5,120mm、全幅1,845mm、全高1,510mmも同じ
10年たって、外寸が1mmも変わってないってこと?
日産のWEBカタログのバックナンバーには、シーマの諸元表が2冊残っています。1冊は2012年4月から2017年6月まで掲載されたもの、もう1冊は2017年6月から2022年8月まで掲載されたもの。カタログのURLではY51とGY51で分けられていますが、諸元表に載る車名型式は2冊ともHGY51で、Y51という型式はどちらにも出てきません。
この2冊が持つ主要諸元26行、エンジン&モーター主要諸元14行、変速比・最終減速比11行。合わせて51行のうち、値が違うのは5行です。燃料消費率は、後のカタログで総合・市街地・郊外・高速道路の4行に分かれますが、ここでは1行として数えています。
値の違う5行と、同じままの46行
| 行 | 2012年4月〜2017年6月 掲載 | 2017年6月〜2022年8月 掲載 |
|---|---|---|
| 車名型式 | ニッサンDAA-HGY51 | ニッサン5AA-HGY51 |
| 車両重量 | VIP G・VIP 1,950kg/CIMA HYBRID 1,930kg | VIP G 1,950kg/VIP 1,940kg/CIMA HYBRID 1,920kg |
| 車両総重量 | 2,225kg/2,205kg | 2,225kg/2,215kg/2,195kg |
| 燃料消費率 | JC08モード 16.6km/L | WLTCモード 12.4km/L(市街地9.9/郊外10.5/高速道路16.1) |
| モーター最大トルク | 270N・m(27.5kgf・m) | 290N・m(29.6kgf・m) |
車両総重量は車両重量に連動する行で、重量が10kg変われば、こちらも同じだけ変わります。独立して変わったわけではありません。
●寸法の欄10行には、値の変わった行が1つもありません。
| 項目 | 2冊とも同じ値 |
|---|---|
| 全長 | 5,120mm |
| 全幅 | 1,845mm |
| 全高 | 1,510mm |
| 室内長 | 2,240mm |
| 室内幅 | 1,535mm |
| 室内高 | 1,185mm |
| ホイールベース | 3,050mm |
| トレッド 前 | 1,570mm |
| トレッド 後 | 1,565mm |
| 最低地上高 | 155mm |
乗車定員5名も、最小回転半径5.8mも同じです。全長5,120mm・全幅1,845mmが入る駐車場かどうか、最小回転半径5.8mで曲がりきれる道かどうか。この2つは、どちらの年式を選んでも同じ答えになります。
足まわりも変わっていません。前は独立懸架ダブルウィッシュボーン式、後ろは独立懸架マルチリンク式。前後とも左右の車輪が別々に動く形式で、ブレーキは前後ともベンチレーテッドディスク式です。タイヤは2冊とも245/50R18。年式の違う2台を並べても、履かせるタイヤは同じサイズを買うことになります。
エンジンも同じです。VQ35HR、DOHC V型6気筒、3.498L、圧縮比10.6、最高出力225kW(306PS)/6,800rpm、最大トルク350N・m(35.7kgf・m)/5,000rpm。このVQ35HRは原動機の型式で、車検証にも記録される欄です(車検証の「原動機の型式」欄)。変速比の表も、第1速4.783から第7速0.775までの7段と、後退3.858、最終減速比2.611が、2冊とも同じ値です。
51行のうち46行が同じって、モデルチェンジって呼んでいいの?
どちらのカタログにも『モデルチェンジ』とは書いていない。書いてあるのは掲載期間だけ

16.6km/Lと12.4km/Lは、同じ測り方の数字ではない
16.6と12.4。この2つは差を取れない
4.2km/L悪くなった、じゃないんだ
2冊の注記が、その理由をそのまま書いています。前のカタログは「本諸元のモード走行時における燃料消費率の表示は、『JC08モード』です」、後のカタログは「本諸元のモード走行時における燃料消費率は、『WLTCモード』です」。測り方の名前が入れ替わっています。
後のカタログには、WLTCモードの説明も添えられています。「『市街地』『郊外』『高速道路』の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード」で、市街地モードは「信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定」、郊外モードは「信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定」、高速道路モードは「高速道路等での走行を想定」。だから12.4km/Lの下に、9.9・10.5・16.1という3つの数字が並びます。
読み手にとって使いでがあるのは、この3つのほうです。同じ車で、市街地9.9km/Lと高速道路16.1km/Lのあいだに1.6倍の開きがあります。街乗りが主なのか高速が主なのかで、見るべき数字が変わります。前のカタログの16.6km/Lは1つしかないので、この分け方ができません。
エンジンは2冊とも同じVQ35HR、変速比も同じ。同じグレードどうしで比べた車両重量の差は、VIP Gが0kg、VIPとCIMA HYBRIDが10kgです。16.6と12.4が違うのは、走らせ方ではなく燃費の測定モードが替わったからです。
モーターのトルクは20N・m増え、重量税の段は変わらない
モーターは2冊ともHM34、交流同期電動機、最高出力50kW(68PS)。変わったのは最大トルクだけで、270N・m(27.5kgf・m)から290N・m(29.6kgf・m)になりました。
前のカタログでは、VIP GとVIPが同じ1,950kgです。後のカタログでVIPだけ1,940kgに分かれ、CIMA HYBRIDも1,930kgから1,920kgになります。VIP Gだけが1,950kgのままです。
10kg軽くなると、税金は変わるの?
変わらない。1,920kgも1,950kgも、0.5トンで数えれば同じ4段
自動車重量税は車両重量を0.5トンで区切った段の数で決まり、境目は1,500kgと2,000kgです(自動車重量税は車検証の車両重量で決まる)。1,920kgから1,950kgまではどれも2つの境目のあいだなので、3グレードとも、2冊のどちらでも同じ段に入ります。
なお、車名型式のDAA-と5AA-は排出ガスと燃費性能を表す識別記号で、HGY51の部分とは別に付きます。読み方は型式の頭に付く記号にまとめています。
全車標準装備の欄64項目に、遮音ガラスが1つ足された
装備一覧には、グレード列を持たない全車標準装備の欄が9か所あります。そこに並ぶ項目を9か所ぶん数えると、前のカタログが64、後のカタログが65。増えたのは1項目で、遮音ガラス〈フロント、フロントドア、リヤドア〉です。前のカタログの9か所には、この項目がありません。
オートライトシステムは「インテリジェント オートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知「おもいやりライト」機能付)」になり、「運転席・助手席SRSエアバッグシステム」は「SRSエアバッグシステム〈前席〉」に変わりました。抗菌仕様の対象は「ステアリング、シフトノブ」から「ステアリング」だけになっています。書き方や対象が変わったのはこの3項目で、残る61項目は文言まで同じです。
一方で、アクティブ・ノイズ・コントロールは2冊とも3グレードすべてに標準装備です。吸音・消臭機能付のフロアカーペット(プレミアムforエグゼクティブ)も、UVカット断熱ガラス〈全面〉(フロントトップシェード付)も、2冊ともあります。音を打ち消す装置も、吸う内装材も、前のカタログの時点で入っていました。

装備一覧のシートの欄は15行あって、2冊のあいだで適用の分かれ方が1行も変わっていません。運転席パワーシート(スライド、リクライニング、リフター、ランバーサポート)、助手席パワーシート、助手席パワーオットマン機構、パーソナルドライビングポジションメモリーシステムは、どちらのカタログでも3グレードすべてに標準装備です。
同じ15行のなかで、VIP GとVIPのあいだにも差が1行もありません。 分かれるのは、素のCIMA HYBRIDと比べたときだけです。
| 装備 | VIP G | VIP | CIMA HYBRID |
|---|---|---|---|
| 前席エアコンディショニングシート | 標準 | 標準 | ◆1、2 |
| 後席ヒーター付シート | 標準 | 標準 | ◆1、2 |
| 後席パワーリクライニングシート(左右席) | 標準 | 標準 | 設定なし |
| シート地 セミアニリン本革 | 標準 | 標準 | 設定なし |
| シート地 本革 | 設定なし | 設定なし | ◆1、2 |
| シート地 スエード調トリコット/ダブルラッセル | 設定なし | 設定なし | ◆1、2 |
| シート地 ネオソフィール®/ジャカード織物 | 設定なし | 設定なし | 標準 |
この表は2冊のどちらにも当てはまります。後のカタログで変わったのは表皮の呼び名だけで、本革とセミアニリン本革に「抗菌仕様」が付きました。
◆1、2は「セットでメーカーオプション」という意味で、単独では選べません。素のCIMA HYBRIDでこのセットを付ければ、前席エアコンディショニングシートも後席ヒーター付シートも本革も付きます。それでも後席パワーリクライニングシートだけは、お金を出しても選べません。
本革には注記が付いていて、「シートバックおよびシートサイドの一部とヘッドレストに人工皮革を使用しています」。ランバーサポートにも「パーソナルドライビングポジションメモリーシステムと連動していません」という注が付きます。座る位置を記憶させても、腰のふくらみの量は毎回自分で合わせることになります。
VIP GとVIPが分かれるのは、オーディオの欄のほうです。VIP GにはBOSE 5.1chサラウンド・サウンド付後席プライベートシアターシステムが標準で付き、VIPにはBOSEサウンドシステム(10スピーカー)が標準になります。後席で座り方を変えたいだけならVIPで足ります。VIP Gを選ぶ理由は、後席で映像を見せるかどうかのほうにあります。
2017年式には、2冊のどちらの車も混ざっている
最後のカタログでいちばん高いVIP Gが約933万円、素のCIMA HYBRIDが約823万円。隣り合うグレードの価格差は55万円です。前のカタログ時代の価格は、日産が現在公開しているデータには残っていません。
| グレード | 価格(税込) |
|---|---|
| CIMA HYBRID VIP G | 9,331,300円 |
| CIMA HYBRID VIP | 8,781,300円 |
| CIMA HYBRID | 8,231,300円 |
カーセンサーの買取相場は、2026年8月の更新で37.2万円から136.5万円。平均走行距離は7万kmです。ただし、この相場は2世代をまとめた値です。年式別の表は2012年から2022年まで並んでいて、2つのカタログの掲載期間を両方またぎます。値が入るのは2018年(62.6万〜134.8万円)から2012年(36.6万〜89.7万円)までで、2019年以降と2014年は「-」です。世代ごとの相場としては出てきません。
相場では分けられない。分かれるのは年式のところ
2017年式だと、どっちなんだろう
6月が境目。同じ年式に両方いる
最初に決まるのは年式です。2017年6月より前の個体を選べば、遮音ガラスは付いてきません。前のカタログには、メーカーオプションとしての設定もないからです。
2つ目がグレードです。VIP G、VIP、CIMA HYBRIDのどれを選ぶかで、後席パワーリクライニングシートとセミアニリン本革が付くかどうかが決まります。素のCIMA HYBRIDには、この2つが新車の時点で用意されていません。後席の座り方を優先するなら、ここがVIP以上との分かれ目になります。
3つ目に、はじめて個体差の話になります。寸法も足まわりもエンジンも変速比も2冊で同じなので、同じグレード・同じ年式まで絞ったあとに残るのは、その1台に◆1、2が付いているかどうかと、どう使われてきたかです。
諸元・装備の値は、日産のWEBカタログ バックナンバーに残る主要諸元PDFと主要装備一覧PDFによります。価格はグレード別データ(cima_gradedata.xml)の税込表示で、掲載終了時点のものです。相場はカーセンサーの買取相場ページから2026年9月7日に読み取った値で、更新は2026年8月。買取相場は掲載物件からの集計値なので、実際の査定額は車の装備や状態によって異なります。