RAV4のグレード比較|後席シートヒーターが付くのはどれ?

トヨタ RAV4 Adventure(6AA-AXAN64-ANXVB)の前方斜めからの外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC0 1.0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をパーカーのポケットに入れて、口を開けてシキに問いかけている。シキは白紙を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔でクラを見ている RAV4って、高いグレードほど装備がそろうんだよね?
シキが白紙を1枚、片手でクラのほうへ向けて見せながら、落ち着いた表情で話している。クラは白いマグカップを両手で持ち、目を丸くして口を小さく開けている 後席の快適温熱シートは、HEVのZにしかありません
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を大きく開けてシキに話しかけている。シキは白紙の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔で聞いている 600万円のZ(PHEV)にもないの?630万円のGR SPORTにもありません
シキが白紙を片腕で胸に抱え、眉を下げて目を閉じている。クラは白いマグカップを片手に持ち、眉を下げて困ったような表情でシキのほうを見ている 後席の温熱シートと外部充電は、両方は選べませんうーん、どっちを取るかだなあ

RAV4のグレード名は、Z・Adventure・GR SPORTの3つです。ただしZはHEVとPHEVの両方にあるので、実際に選ぶのは4グレードです。全車が2.5Lのハイブリッドかプラグインハイブリッドで、駆動方式はE-Four(電気式4WD)だけです。

装備一覧を4グレードぶん横に並べると、いちばん高いグレードにも付いていない装備が出てきます。そのひとつが、後席左右の快適温熱シートです。迷ったらHEVのZです。その理由が、この後席の快適温熱シートです。

HEVかPHEVかで、タイヤもガラスもラゲージの床も決まる

装備一覧で、付くグレードと付かないグレードが分かれるのは、多くがグレード名ではなくHEVかPHEVかの違いです。タイヤも、ガラスも、ラゲージの床も、HEVかPHEVかで決まります。グレード名で変わるのは、主にシートと、ヘッドアップディスプレイなどの表示系の装備です。

この記事で並べるのは、契約のあとから足せない装備です。後席の快適温熱シート、フロントドアの合わせガラス、タイヤのサイズ、ラゲージのデッキボード、GR SPORT専用の足まわりです。運転席8ウェイパワーシートやステアリングヒーター、AC100V・1500Wコンセントのように全車標準のものは、グレードを選ぶときの決め手になりません。

Zが2つあり、XとGはもうない

XとGは、先代までのグレード名

ネット上には「X・G・Adventure」という説明が残っていますが、いま選べるのはZ・Adventure・GR SPORTだけです。ガソリン車も2WDもなく、公式の主要諸元表と価格ページにあるのは2.5LのHEVとPHEV、駆動方式はE-Fourだけです。

同じZが2つあるのは、HEVとPHEVが別グレードだから

名前は同じでも110万円違い、タイヤのサイズからガラス、デッキボードまで変わります。AdventureはHEVだけ、GR SPORTはPHEVだけの設定なので、「AdventureのPHEV」という組み合わせは選べません。

走行モードは全グレード標準で、走破性ではグレードが分かれない

マルチテレインセレクトという装備の記載はなく、TRAILとSNOWを含む走行モードは全グレード標準です。最低地上高の5mm差もグレードではなくパワートレーンの差(PHEVが195mm、HEVが190mm)で、最小回転半径は全グレード5.7mです。取り回しの数字はハリアー vs RAV4|同じエンジン・同じホイールベースの2台でハリアーと比べています。

買取相場のページには、新型と先代が混ざっている

カーセンサーの買取相場では、新型はZが371.0万〜407.9万円(新車490.0万円)、Adventureが340.0万〜366.0万円(新車450.0万円)で、いずれも2025年12月以降の物件です。同じページの平均買取相場は153.0万〜407.9万円と幅が広いものの、グレード別12件のうち10件は先代の集計で、下限の金額はその世代を含んだものです。先代だと2.5 HV アドベンチャーが289.9万〜325.1万円、2.0 Xが182.0万〜215.5万円です。

いちばん安いのはAdventureの450万円

グレードパワートレーン駆動車両型式価格(税込)
Adventure2.5L ハイブリッドE-Four6AA-AXAN64-ANXVB4,500,000円
Z2.5L ハイブリッドE-Four6AA-AXAN64-ANXGB4,900,000円
Z2.5L プラグインハイブリッドE-Four6LA-AXAP64-ANXPB6,000,000円
GR SPORT2.5L プラグインハイブリッドE-Four6LA-AXAP64-ANXZB6,300,000円

AdventureとGR SPORTの価格差は180万円ですが、うち110万円はHEVとPHEVの差です。グレード名の差はAdventureとZの40万円、ZとGR SPORTの30万円にとどまります。

クラ

AdventureとGR SPORTで180万円も違うのに、グレード名の違いで変わるのは40万円と30万円だけなの?

シキ

残りの110万円はHEVとPHEVの差です。Zは同じ名前で両方にあるので、同じZどうしでも110万円変わります。

クラ

じゃあ、グレード名で迷う前に、家で充電できるかどうかを決めたほうが早いね。

後席の温熱シートが、600万円のPHEVにもない

Z(HEV)490万円|迷ったらこれ

後席左右の快適温熱シートが付くのは、4グレードのなかでZ(HEV)だけです。600万円のZ(PHEV)にも、630万円のGR SPORTにもありません。「600万円や630万円を出すグレードなら、後ろの席にも付いているだろう」と思うところですが、装備一覧はそうなっていません。後席に家族を乗せる機会が多いなら、この装備だけでグレードが決まります。

装備Z(PHEV)GR SPORTZ(HEV)Adventure
運転席8ウェイパワー標準標準標準標準
助手席8ウェイパワー標準標準標準ー
助手席6ウェイマニュアルーーー標準
電動ランバーサポート(運転席)標準標準標準標準
運転席シートポジションメモリー(2メモリー)標準ー標準ー
快適温熱シート 前席(3段階)標準ー標準ー
快適温熱シート 前席(2段階)ー標準ー標準
快適温熱シート 後席左右ーー標準ー
前席シートベンチレーション標準ー標準ー
ステアリングヒーター標準標準標準標準
運転席オートスライドアウェイ標準ー標準ー
除電スタビライジングプラスシートー標準ーー
カラーヘッドアップディスプレイ標準標準標準ー
チルト&テレスコピックステアリング全車標準←←←
クラ

後席の快適温熱シート、Z(PHEV)やGR SPORTにあとから付けられないの?

シキ

4グレードで設定があるのはZ(HEV)だけです。契約のあとから足せる装備ではありません。

クラ

冬に後ろへ子どもを乗せる家なら、そこから決めちゃうほうが早いってことか。

前席の装備も、4グレードのなかでZ(HEV)がいちばん揃っています。快適温熱シートは3段階で、シートベンチレーション、2メモリーのシートポジションメモリー、運転席オートスライドアウェイ、カラーヘッドアップディスプレイまで標準です。

タイヤは235/60R18で、サイドウォールの高さは約141mmです。20インチを履くPHEVの2グレードより約24mm厚く、そのぶん段差や継ぎ目の衝撃をタイヤのたわみでやわらげやすくなります。ラゲージのデッキボードも、リバーシブルの2段が付きます。

グレード標準タイヤサイドウォール高さ
Z(PHEV)235/50R20117.5mm
GR SPORT235/50R20117.5mm
Z(HEV)235/60R18141.0mm
Adventure235/60R18141.0mm

※サイドウォール高さは断面幅×扁平率で求めた値です。

弱点は静粛性の装備です。ウインドシールドは全車が合わせ・高遮音性ガラスですが、フロントドアガラスまで合わせになるのはPHEVの2グレードだけで、Z(HEV)には付きません。充電インレットの設定もないため、外部充電もV2Hも使えません。

もうひとつの弱点は、自分で選んでしまえる20インチです。110,000円のメーカーオプションで235/50R20(切削光輝+ブラック塗装)に変えられますが、サイドウォールは約118mmまで薄くなるので、厚いタイヤという利点はなくなります。見た目を取るか、タイヤの厚みを取るか、です。

Adventure(HEV)450万円|最安で、タイヤはZと同じ18インチ

いちばん安い450万円で、18インチの厚いタイヤはZ(HEV)と同じです。予算を最優先するならAdventureです。

トヨタ RAV4 Adventure(6AA-AXAN64-ANXVB)の運転席まわり
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC0 1.0)

Z(HEV)と比べて付かないのは、助手席の8ウェイパワーシート(6ウェイのマニュアル調整になります)、カラーヘッドアップディスプレイ、前席のシートベンチレーション、シートポジションメモリー、運転席オートスライドアウェイ、それに後席の快適温熱シートです。前席の快適温熱シートは3段階から2段階に、フロントのUSB Type-Cは45Wから15Wに下がります。

それでも運転席の8ウェイパワーシートと電動ランバーサポート、ステアリングヒーターは標準で付きます。ここまで挙げた装備がどれも要らないなら、40万円を払わずに済みます。ひとつでも必要なら、差額を払ってZ(HEV)です。

Z(PHEV)600万円|110万円の差で付くのは、モーターと合わせガラス

Z(HEV)に110万円を足すと付くのは、EV走行換算距離151kmと、1.5倍のモーター出力と、フロントドアガラスにも使われる合わせガラスです。

フロントモーターは151kW・272N·mで、HEVは100kW・208N·mです。モーターは回転ゼロからトルクを出せるので、発進直後に使える力はPHEVのほうが大きくなります。主電池は58.0Ahのリチウムイオンで、充電インレットは普通・急速の両対応、V2Hにも使えます。ヴィークルパワーコネクター(走行中は使用不可)も付属します。

フロントドアガラスが合わせ・高遮音性になるのは、このZとGR SPORTだけです。エンジンがかからない時間が長いほど、外から入る音は目立ちます。フロントドアの合わせガラスは、その音を抑える装備です。

弱点は重さです。車重は1,980kgでHEVより260kg重く、大人3人ぶんを常に積んでいることになります。リヤブレーキも、HEVのディスクに対してベンチレーテッドディスクです。タイヤは20インチでサイドウォールは約118mm、デッキボードは1段です。

そして後席の快適温熱シートは、600万円のこのグレードにも設定がありません。付くのは、110万円安いZ(HEV)だけです。

GR SPORT(PHEV)630万円|30万円で付くのは足まわりの専用装備

Z(PHEV)との30万円差で標準になるのは、快適装備ではなく足まわりの専用装備です。

フロントのパフォーマンスダンパー®と、リヤサスペンションメンバーのGRブレースが標準で付きます。Z(PHEV・HEV)では販売店装着オプション扱い、Adventureには設定のない装備です。シートはGRロゴ付きの専用スポーティシート(合成皮革+ブランノーブ®、レッドステッチ付)で、除電スタビライジングプラスシートもこのグレードだけです。

一方で、最上級の630万円でも、装備が全部そろうわけではありません。シートベンチレーションとシートポジションメモリー、運転席オートスライドアウェイがなく、快適温熱シートは2段階です。パノラマムーンルーフは選べず(ほかの3グレードでは143,000円のメーカーオプション)、アルミルーフレールも標準から33,000円のオプションに変わります。

クラ

いちばん高いのに、シートベンチレーションは付かないんだ

シキ

快適温熱シートも2段階で、Z(HEV)の3段階とは別です。パノラマムーンルーフも選べません。

クラ

走りの装備にお金を使うグレードなんだね。後ろに人を乗せる時間が長いなら、GR SPORTは選ばないほうがいいってことか。

走りの装備を標準で揃えたい人のグレードです。快適装備の充実で選ぶグレードではありません。

エンジンもサスもシート表皮も、4グレード共通

エンジンは全車同じA25A-FXS(2.487L)で、最高出力は137kW(186PS)/6,000rpmです。サスペンションも共通で、フロントがマクファーソンストラット式、リヤがダブルウィッシュボーン式、どちらにもスタビライザーが付きます。吸音材の記載はありませんが、フードサイレンサーとダッシュサイレンサーは全車標準です。

ステアリングホイールとシフトノブは全車本革巻きで、シート表皮は4グレードとも合成皮革がベースです。本革やファブリックの設定はありません。

寸法・重量・燃費

項目Z(PHEV)GR SPORT(PHEV)Z(HEV)Adventure(HEV)
全長4,600mm4,645mm4,600mm4,620mm
全幅1,855mm1,880mm1,855mm1,880mm
全高1,685mm1,685mm1,680mm1,680mm
ホイールベース2,690mm2,690mm2,690mm2,690mm
トレッド(前/後)1,595/1,615mm1,620/1,635mm1,600/1,615mm1,620/1,635mm
最低地上高195mm195mm190mm190mm
最小回転半径5.7m5.7m5.7m5.7m
車両重量1,980kg1,990kg1,720kg1,710kg
室内(長/幅/高)1,880/1,525/1,220mm同左同左同左
WLTC燃費22.2km/L21.5km/L22.5km/L22.9km/L

※全幅は充電リッド全開時の最大値が約2,387mm(社内測定値)。最低地上高と室内寸法は社内測定値。パノラマルーフ装着で車両重量は30kg増、室内高は1,210mmになります。

全幅はAdventureとGR SPORTが25mm広く、全高と最低地上高はパワートレーンで分かれます。ホイールベース2,690mmと室内寸法、最小回転半径5.7mは4グレード共通です。

パワートレーン

項目PHEV(Z / GR SPORT)HEV(Z / Adventure)
エンジン最大トルク229N·m/4,400〜4,800rpm221N·m/3,600〜5,200rpm
フロントモーター型式2VM1VM
フロントモーター出力151kW(206PS)100kW(136PS)
フロントモータートルク272N·m208N·m
リヤモーター出力41kW(55PS)40kW(54PS)
リヤモータートルク123N·m121N·m
主電池リチウムイオン58.0Ahニッケル水素5.0Ah
リヤブレーキベンチレーテッドディスクディスク
EV走行換算距離151km(Z)/145km(GR SPORT)ー

電源・ルーフ・収納

装備Z(PHEV)GR SPORTZ(HEV)Adventure
AC100V・1500Wコンセント(ラゲージルーム右側)標準標準標準標準
+外部給電アタッチメントーー標準標準
+ヴィークルパワーコネクター標準標準ーー
充電インレット(普通+急速/V2H対応)標準標準ーー
ハンズフリーパワーバックドア標準標準標準標準
パノラマムーンルーフ143,000円ー143,000円143,000円
アルミルーフレール標準33,000円標準標準
デッキボード1段1段2段(リバーシブル)2段(リバーシブル)
USB Type-C(フロント2個)45W45W45W15W
USB Type-C(リヤ2個)15W15W15W15W

AC100V・1500Wのコンセントは全グレード標準で、合計1500W以下という条件も共通です。付属品がHEVは外部給電アタッチメント、PHEVはヴィークルパワーコネクターという違いになります。

シート表皮

グレードシート表皮
Z(PHEV)スポーティシート/合成皮革+ウルトラスエード®(パーフォレーション&ステッチ付)
GR SPORT専用スポーティシート(GRロゴ付)/合成皮革+ブランノーブ®(レッドステッチ付)
Z(HEV)ベーシックシート/合成皮革(パーフォレーション&ステッチ付)
Adventureベーシックシート/合成皮革(ステッチ付)

後席の温熱シートで決まる人と、充電環境で選ぶグレードが変わる人

あとから変えられないものから順に、3つ確かめれば決まります。

  1. 後席に人をよく乗せるか。乗せるならZ(HEV)です。後席の快適温熱シートはほかの3グレードに設定がなく、この装備が必要なら、残りの条件を見る前に決まります。
  2. 充電できる場所があるか。自宅や職場で充電できて、EV走行やV2Hを使うならPHEVの2択です。足まわりの専用装備に30万円を払うならGR SPORT、シートベンチレーションやポジションメモリーが必要ならZ(PHEV)です。充電の予定がないなら、残る差はモーターの力と合わせガラスで、それに110万円を払うかどうかになります。
  3. Z(HEV)とAdventureの40万円差を装備で見る。差額で主に付くのは、助手席のパワーシート、カラーヘッドアップディスプレイ、前席のシートベンチレーション、シートポジションメモリーです。どれも要らなければAdventure、ひとつでも欲しければZ(HEV)です。

同じ見方でプリウスのZ・G・Xを整理したのがプリウスのグレード比較|Z・G・X で何が変わるかです。

価格・装備・相場は執筆時点の情報です。装備と数値はトヨタの主要諸元表(2026年6月版)とグレード別装備比較表(2026年2月版)、買取相場はカーセンサー(2026年7月更新)にもとづきます。価格はタイヤパンク応急修理キット付で、沖縄地区は異なります。買取相場は掲載物件からの集計値で、実際の査定額は状態や装備で変わります。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのRAV4のレビューで読めます。