クラウン(セダン)の一部改良|新しい一番安いグレードに付かないものは?

トヨタ クラウン(セダン)Z(ハイブリッド車・6AA-AZSH32-CEVGB)の、2026年9月の改良より前の個体を左前方から見た外観。濃い色のボディに、縦に細かく並ぶフロントグリルと、黒い多スポークのアルミホイール
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC0 1.0 ・改良前の Z(ハイブリッド車))
── この記事の結論を先に4コマで ──
白衣のシキが左に半眼の真顔で立ち、右のクラがマグカップを片手に笑いながら話しかけている。2人は画面の下半分に小さく描かれている クラウンのセダンって、ZのほかにGもあるの? 何が違う?
シキが両手で持った白紙に目を落として読み上げ、右のクラはマグカップを持って笑顔で聞いている GはZ(ハイブリッド車)より約103万円安く、リヤシートは一体固定式です
クラが目を丸くして口を開け、片手を上げて驚いている。左のシキは表情を変えずに白紙の束を持って立っている え、アドバンスト ドライブもGには付かないの?
シキが1枚の白紙を胸の高さに持って指で示し、右のクラはマグカップを両手で持ち、目を閉じて微笑んでいる デジタルキーはGでも注文時に33,000円で付けられます後ろに誰を乗せるかから決めよう

トヨタは2026年9月3日、クラウン(セダン)を一部改良して9月21日に発売すると発表しました。2026年9月版の主要諸元表には、Z(ハイブリッド車)とZ(燃料電池車)に並んで、G(ハイブリッド車)の列があります。2023年11月にクラウン(セダン)が発表されたときの価格表は、Z(燃料電池車)8,300,000円とZ(ハイブリッド車)7,300,000円の2つでした。

グレード車両型式メーカー希望小売価格(消費税込み)
Z(燃料電池車)ZBA-KZSM30-CEDGS8,530,500円
Z(ハイブリッド車)6AA-AZSH32-CEVGB7,530,600円
G(ハイブリッド車)6AA-AZSH32-CEVMB6,499,900円

沖縄地区は価格が異なります。同じハイブリッド車どうしで比べると、GはZより約103万円安くなります。

「後ろにはあまり人を乗せないから、Gで足りる」と考えたくなるところです。ただ、Gに付かない装備は後席のものだけではありません。運転する人のための装備にも、Gには付かないものがいくつもあります。

Gに付かない装備を、後ろに乗る人と運転する人に分ける

ZとGで装備が違うもののうち、後ろと助手席に乗る人のためのものと、運転する人のためのものが次の2つの表です。表の行は、どれもZのハイブリッド車と燃料電池車で同じ内容です。「ー」は設定なしです。タイヤや内装の素材の違いは、後の「19インチと20インチ、合成皮革と本革」にあります。

後ろと助手席に乗る人のための装備

装備(主要装備一覧の名前)Z(ハイブリッド車・燃料電池車)G(ハイブリッド車)
リヤシートパワー(40/20/40分割リクライニング)一体固定式
リフレッシュシート(後左右席)標準ー
降車時リクライニングサポート機能(後左右席)標準ー
シートヒーター(3段階温度設定)運転席・助手席+後左右席運転席・助手席
エアコン3席独立温度コントロールフルオートエアコン左右独立温度コントロールフルオートエアコン
電動式リヤサンシェード&手動式リヤドアサンシェード標準ー
リヤセンターアームレスト(カップホルダー2個付)+ボックス+リヤマルチオペレーションパネル付カップホルダー2個付のみ
後左右席フットレスト(収納袋付)標準販売店装着オプション
イルミネーテッドエントリーシステム・マルチカラーイルミネーションの後席足元標準ー
フロントシートの助手席8ウェイパワー(前後スライド・リクライニング・シート上下・チルトアジャスター)4ウェイパワー(前後スライド・リクライニング)
可倒式ヘッドレスト(助手席)標準ー
シートバックアシストグリップ(運転席・助手席)標準ー

たとえば、年に何度か両親を後ろに乗せて、片道2時間ほどの帰省をする家庭を考えてみます。Gに付かない後席の装備が要るのは、主に両親を乗せて帰省する日です。Gの後席は一体固定式で、Zのような電動のリクライニングはできません。夏はシートベンチレーションが、冬は後席のシートヒーターがありません。

クラ

うちの後ろに乗るのは、ふだんは子どものチャイルドシートで、両親はたまになんだよね

シキ

汎用ISOFIX対応チャイルドシート固定専用バーとトップテザーアンカー(後左右席)、リヤヒーターダクトは、全車標準です

クラ

両親を乗せて長く走る日が年に何日あるか、数えてから決めよう

運転する人のための装備

装備(主要装備一覧の名前)Z(ハイブリッド車・燃料電池車)G(ハイブリッド車)
トヨタ チームメイト アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)標準ー
トヨタ チームメイト アドバンスト パーク(リモート機能付)標準ー
ドライバーモニターカメラ標準ー
緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート[FCTA]+レーンチェンジアシスト[LCA]標準ー
ハイビームアダプティブハイビームシステム[AHS]オートマチックハイビーム[AHB]
パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)標準ー
本革巻き3本スポークステアリングホイール(ステアリングヒーター付)+タッチセンサータッチセンサーなし
シートベンチレーション(運転席・助手席・後左右席)標準ー

見落とされやすいのは、こちらの表のほうです。後席の装備は後ろに人を乗せた日にだけ使うものですが、この表の装備は、ひとりで運転する日にも使う場面があります。

Gでは、アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)をオプションでも選べません。 ドライバーモニターカメラと緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)も同じで、Gにはメーカーオプションにも販売店装着オプションにも設定がありません。

アドバンスト ドライブ(渋滞時支援)が作動するのは、高速道路と自動車専用道路の本線(一部を除く)が渋滞しているとき(0km/h〜約40km/h)です。レーダークルーズコントロールとレーントレーシングアシストが作動していて、ドライバーが前を向いているなどの条件を満たすと、システムが認知・判断・操作を支援します。止まったあと約3分以内に前の車が動き出せば、ドライバーが前を見ている間は、スイッチを押さなくても発進します。一般道の渋滞では作動しないので、要るかどうかは、高速道路や自動車専用道路の渋滞をどれくらい走るかで考えることになります。

緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)は、歩行者や自転車、車両などとぶつかる可能性が高く、自分の車線の中に避けるスペースがあるときに、ドライバーがハンドルを切らなくても、弱いブレーキをかけながらハンドルを操作して回避を支援します。フロントクロストラフィックアラート[FCTA]は、交差点に入るときなどに左右から近づく車を検知し、近づいているのに発進しようとするとブザーと表示で知らせます。レーンチェンジアシスト[LCA]は、高速道路や自動車専用道路(一部を除く)でレーントレーシングアシストが作動しているときに、ウインカーの操作を合図に、車線変更のハンドル操作と、移る先の車線の車の監視を支援します。

トヨタ クラウン(セダン)Z(ハイブリッド車・6AA-AZSH32-CEVGB)の、改良前の個体の前席まわりを後席から見た様子。黒い革のシートの間にセンターコンソールがあり、その先に横長の画面とステアリングホイールが見える
写真: 改良前の Z(ハイブリッド車)の前席まわり。撮影 Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)
クラ

うちの車庫は狭くて、入れるたびに切り返してるんだけど、Gだと駐車のときの装備はどうなるの?

シキ

パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)と、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両+後方歩行者)は、Gも標準装備です

クラ

駐車の装備で、Zにしか付かないものもあるの?

シキ

アドバンスト パーク(リモート機能付)と、パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)です。アドバンスト パークは、スイッチを押すと、ハンドル・アクセル・ブレーキ・シフトの操作をクルマが支援して駐車します。車の外からスマートフォンのアプリで、駐車と出庫もできます。周囲静止物のパーキングサポートブレーキは、前後だけでなく横の静止物も検知して、近づくと表示とブザーで知らせ、さらに近づくとブレーキをかけます。どちらもGにはオプションでも設定がありません

クラ

車庫の横の壁に近づいたときにブレーキまでかかるのは、Zだけってことか

GにもZ(ハイブリッド車)と同じものが付く装備

次の装備は、どれもGに標準で付き、Z(ハイブリッド車)と同じものです。

分野装備
運転支援プリクラッシュセーフティ、レーントレーシングアシスト[LTA]、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)、ドライバー異常時対応システム、プロアクティブドライビングアシスト[PDA]、ブラインドスポットモニター[BSM]+安心降車アシスト[SEA]
駐車パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物+後方接近車両+後方歩行者)
運転席まわりカラーヘッドアップディスプレイ、デジタルインナーミラー(カメラ洗浄機能付)、ステアリングヒーター、運転席8ウェイパワーシート、電動ランバーサポート、マイコンプリセットドライビングポジションシステム
後席汎用ISOFIX対応チャイルドシート固定専用バー+トップテザーアンカー(後左右席)、リヤヒーターダクト
内装インストルメントパネルやドアトリムの杢目調パネル、合成皮革巻き&ソフトパッド
足まわり前後ともマルチリンク式コイルスプリングのサスペンション、NAVI・AI-AVS、ドライブモードセレクト(REAR COMFORTを含む)
静かさ(主要装備一覧で関わるものすべて)アクティブノイズコントロール、高遮音性ガラス(フロントウインドシールド・フロントドア)、フードサイレンサー、ダッシュサイレンサー
エンジンとモーターエンジン(A25A-FXS・2.487L)とモーター(2NM)。型式と出力が同じ

Gに注文時に足せるもの、Gでは選べないもの

Gで選べるメーカーオプションは、デジタルキー(33,000円)と、ボディカラーの5色(55,000円)の2つです。デジタルキーは、Zでは標準装備です。ボディカラーは6色すべてがGにも設定されていて、プレシャスホワイトパールなど5色が55,000円、マッシブグレーは追加の費用がかかりません。

スマートエントリー&スタートシステムのスマートキー(2本)は、GにもZにも付きます。Zのスマートキーはクラウン専用キーで、Gではクラウン専用キーが販売店装着オプションです。

クラ

スマホを鍵にするのは、納車のあとから付けてもいいよね?

シキ

デジタルキーはメーカーオプションなので、注文のときに申し込みます。メーカーの工場で付けるため、注文のあとは付けられません。使うにはT-Connect基本サービスとデジタルキーオプションサービスへの加入が要り、3年間は無料、その後は月550円(税込)です

クラ

注文のときに33,000円で、4年目からは月550円なんだね

Z(ハイブリッド車)では選べて、Gでは選べないメーカーオプションと内装色は、パノラマルーフ(110,000円のメーカーオプション)と内装色のミッドブラウンの2つです。販売店装着オプションの13.2型有機EL後席ディスプレイも、Zにだけ設定があります。

Zでも、パノラマルーフと13.2型有機EL後席ディスプレイは同時には付けられません。パノラマルーフを付けると室内高は1,135mmから1,110mmになり、オーバーヘッドコンソールのボックスは付かなくなります。

19インチと20インチ、合成皮革と本革

装備Z(ハイブリッド車)G(ハイブリッド車)
タイヤ&アルミホイール245/45ZR20&20×8½J(ブラックスパッタリング塗装)235/55R19&19×8J(ダークプレミアムメタリック塗装)
ヘッドランプモール・ロアグリルモール・フェンダーガーニッシュ・リヤバンパーモール漆黒メッキ加飾サテンメッキ加飾
ベルトモール漆黒メッキ加飾メッキ加飾
シート表皮プレミアムナッパ本革(一部に合成皮革を使用)合成皮革
内装色ブラック、ミッドブラウンブラック

Gの19インチとサテンメッキの組み合わせは、Z(燃料電池車)でもセットで選べます(メーカーオプション、−198,000円)。Z(ハイブリッド車)には、このセットの設定がありません。Z(燃料電池車)は、デジタルキーを外すレスオプション(−33,000円)も選べます。

トヨタ クラウン(セダン)Z(ハイブリッド車・6AA-AZSH32-CEVGB)の、改良前の個体を左後方から見た外観。濃い色のボディと黒い多スポークのアルミホイール、横一文字につながるリヤコンビネーションランプが見える
写真: 改良前の Z(ハイブリッド車)。撮影 Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC0)

足まわりで違うのはタイヤ。側面はGが約2cm高い

トヨタは2023年11月の発表で、クラウン(セダン)の足まわりを「AVSで減衰力を制御し、路面の凹凸を乗客に伝えない足回りに仕上げました」と説明しています。

足まわりの装備でGとZ(ハイブリッド車)が違うのはタイヤです。タイヤの側面(ホイールの縁から接地面まで)の高さは、タイヤのサイズから計算すると、Gの235/55R19のほうがZの245/45ZR20より約2cm高くなります。側面が高いタイヤほど、路面の継ぎ目や細かい段差の衝撃は車内に伝わりにくくなります。サスペンションの形式とNAVI・AI-AVSはGとZ(ハイブリッド車)で同じなので、細かい凹凸の伝わり方はGのほうが小さいと考えられます。車両重量は、GのほうがZ(ハイブリッド車)より40kg軽い1,980kgです。

主要諸元:GはZ(ハイブリッド車)より40kg軽く、燃費は18.3km/L

項目Z(ハイブリッド車)Z(燃料電池車)G(ハイブリッド車)
車両型式6AA-AZSH32-CEVGBZBA-KZSM30-CEDGS6AA-AZSH32-CEVMB
全長×全幅5,030×1,890mm5,030×1,890mm5,030×1,890mm
全高1,475mm(パノラマルーフ装着車は1,480mm)1,475mm(パノラマルーフ装着車は1,480mm)1,475mm
ホイールベース3,000mm3,000mm3,000mm
最低地上高130mm135mm130mm
室内長×室内幅×室内高1,970×1,595×1,135mm1,970×1,595×1,135mm1,970×1,595×1,135mm
車両重量2,020kg2,000kg1,980kg
最小回転半径5.7m5.9m5.7m
燃料消費率(WLTCモード)18.0km/L(市街地14.4/郊外18.4/高速道路19.7)148km/kg18.3km/L(市街地14.8/郊外18.8/高速道路20.0)
エンジンA25A-FXS・直列4気筒・136kW/225N·mーA25A-FXS・直列4気筒・136kW/225N·m
モーター(最高出力/最大トルク)132kW/300N·m134kW/300N·m132kW/300N·m
駆動方式後輪駆動後輪駆動後輪駆動
乗車定員5名5名5名

Zはパノラマルーフを付けると車両重量が10kg増えます。

2023年式の買取相場は396.9万円〜488.4万円(改良後のGは集計前)

カーセンサーのクラウンの買取相場ページ(※2026年8月更新)では、ハイブリッド車の型式AZSH32と燃料電池車の型式KZSM30をまとめた欄に、2023年式が396.9万円〜488.4万円、2024年式が312.7万円〜457.3万円、2025年式が404.1万円〜468万円と載っています。どれも業者が買い取るときの価格の目安で、販売店の店頭価格ではありません。2026年式の値はまだなく、9月21日に発売された改良後のGの相場は載っていません。

実際の金額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わるため、査定で確認してください。

注文の前に、後席、運転支援、オプションの順に決める

最初に決めるのは、後ろに誰をどれくらい乗せるかです。Gのリヤシートは一体固定式で、パワーシートにするオプションはありません。リフレッシュシートと後席のシートヒーター、3席独立のエアコンも、Gにはメーカーオプションにも販売店装着オプションにも設定がありません。

次に決めるのは、運転支援のうちアドバンスト ドライブ(渋滞時支援)とアドバンスト パーク(リモート機能付)が要るかどうかです。どちらもGには設定がないので、要るならZになります。

GかZかが決まってから、注文のときにメーカーオプションを選びます。Gならデジタルキー、Z(ハイブリッド車)ならパノラマルーフで、ボディカラーの5色も含めて、どれも注文のあとには付けられません。

オーナーの投稿はみんカラのクラウン(セダン)のレビューに集まっています。

価格・装備・諸元は、トヨタの2026年9月版の資料にもとづく執筆時点(2026年9月22日)の情報です。