オリジンとプログレ|700万円と350万円で、走る部分は何が違う?

GF-JCG17型 トヨタ オリジンを正面から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが左右の手に紙を1枚ずつ持って見比べ、驚いた顔をしている。シキは書類の束を持って隣に立っている 700万円と350万円。ちょうど倍ちがうんだ
シキが書類の1枚を前に掲げて指し示し、落ち着いた顔で話している カタログ78項目のうち、63項目は同じ数字
クラが口を大きく開けて驚き、両手を軽く広げている。シキは無表情で隣に立っている エンジンも足回りも、まるごと同じなんだ
シキが人差し指を1本立てて話し、クラがマグカップを持って笑っている グレードは1つ。見るのは個体のほう

トヨタ認定中古車カタログに載るオリジンの新車価格は700万円。同じカタログのプログレ NC300は350万円です。割ればちょうど2倍ですが、両方の税区分がそろっているかは、カタログには書かれていません。

2台のページは、ボディカラー表を除いて並びが同じ78項目です。値が違ったのは15項目。残る63項目には、同じ数字が入っています。

エンジン・燃料系の欄には、基本情報と重複する全長×全幅×全高を含めて11項目が並びます。重複を除く10項目と、足回り系の8項目は、18項目とも同じ数字です。

クラ

700万円と350万円で、走るところは同じなんだ

シキ

エンジン型式も、最高出力も、タンク容量も、タイヤも、最小回転半径も同じ。分かれた15行のうち、走る部分に関わるのは2つ

エンジンと足回りは、18項目とも同じ数字

項目オリジンとプログレ NC300 に入っている値
エンジン型式2JZ-GE
最高出力215ps(158kW)/5,800rpm
最大トルク30.0kg・m(294N・m)/3,800rpm
総排気量2,997cc
内径×行程86.0×86.0mm
圧縮比10.5
過給機なし
燃料供給装置EFI(電子制御式燃料噴射装置)
燃料タンク容量70リットル
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
ステアリング形式パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前)ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
サスペンション形式(後)ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ形式(前)ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後)ディスク
タイヤサイズ(前)195/65R15 91H
タイヤサイズ(後)195/65R15 91H
最小回転半径5.1m

2JZ-GEは、車検証では原動機の型式の欄に入る記号です。タイヤの195/65R15は、側面の高さが約127mmあります。

ホイールベース2,780mm、トレッド前1,475mm・後1,460mm、駆動方式FR、最終減速比3.909、乗車定員5名も同じ値です。

最小回転半径は2台とも5.1mです。オリジンは全長で60mm長いので、駐車のときに前後へ要る余白が60mm多くなります。

分かれた15項目のうち、走る部分は2つ

値が分かれた15項目の全部です。

項目オリジン ベースグレードプログレ NC300
新車価格7,000,000円3,500,000円
型式GF-JCG17GF-JCG11
全長×全幅×全高4,560×1,745×1,455mm4,500×1,700×1,435mm
室内長×室内幅×室内高1,950×1,465×1,185mm1,950×1,465×1,165mm
車両重量1,560kg1,480kg
10モード/10・15モード燃費‐km/L10.0km/L
LSD標準‐
リアフォグランプ‐オプション
フロントスポイラー‐オプション
ナビゲーション標準オプション
ナビゲーションメディアDVD‐
チャイルドシート固定機構付きシートベルト標準‐
EBD(電子制動力配分装置)標準‐
盗難防止システム標準‐
本革巻きステアリング‐標準

型式のGF-JCG17とGF-JCG11は、頭のGF-が同じで数字だけが違います。

駆動系の欄には5項目(駆動方式・トランスミッション・LSD・後退・最終減速比)が並んでいて、分かれたのはLSD(差動制限装置)の1行だけ。オリジンが「標準」、プログレ NC300が「‐」です。走る部分で分かれたのは、このLSDと車両重量の2つです。

オリジンにだけ「標準」が入るのは、LSD・ナビゲーション・チャイルドシート固定機構付きシートベルト・EBD・盗難防止システムの5項目です。ナビゲーションはプログレ NC300では「オプション」で、メディアの欄はオリジンだけ「DVD」と埋まっています。

クラ

じゃあ、350万円のほうにだけ標準が付いてる行はあるんだ

シキ

1つある。本革巻きステアリング。プログレ NC300が『標準』で、オリジンが『‐』

クラ

700万円のほうのハンドルが革じゃないの?

シキ

カタログの行はそう並んでる。それ以上のことは、この表には書いていない

ナビは「カーナビゲーション・オーディオ」、EBDやシートベルトは「セーフティ」と、カタログは別の欄に置いています。エアコンやシート、ハンドルまわりを集めたアメニティ欄は16項目あって、分かれたのはこの1行だけです。革シート、運転席パワーシート、ウッドパネル、クルーズコントロール、15インチアルミホイール、フルオートエアコンは、2台とも「標準」と書かれています。実車を見にいくなら、まず確かめるのはステアリングです。

燃費の欄は、プログレ NC300が10・15モードで10.0km/L。オリジンのカタログは「‐km/L」で、数字が入っていません。

トヨタ自動車75年史の車両詳細に載る生産工場は、オリジンが関東自動車工業(株)、プログレが元町工場です。同じ75年史の解説文は、スタイルのモチーフを1955年の初代クラウンとし、観音開きドアやフロントグリル、縦長のテールランプを再現したこと、「センチュリー」生産ラインの熟練工が組み付けたことを書いています。

トヨタ オリジンを真横から見た外観
写真: Andris rs — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

室内で分かれたのは、高さの20mmだけ

室内長1,950mm、室内幅1,465mm。この2つは同じ値です。分かれたのは室内高で、1,185mmと1,165mmの20mm差です。

外側はオリジンのほうが、全長で60mm、全幅で45mm、全高で20mm大きくなります。全高の差20mmと、室内高の差20mmは一致します。

ホイールベース2,780mmとトレッド1,475/1,460mmは同じ数字なので、車輪の位置はそのままです。

クラ

幅が45mm違うと、車庫ではどのくらいなんだ

シキ

真ん中を合わせて停めれば、左右に20mmちょっとずつ

クラ

いつも左に寄せて停めるなら、45mmは全部右側に出るんだ

プログレ NC300の全幅1,700mmは、小型自動車の幅の上限と同じ数字です。ただし2台とも総排気量が2,997ccなので、幅がどちらでも区分は普通自動車です。

プログレとブレビスの寸法を比べたのがプログレとブレビスのサイズ比較です。

80kgの差で、重量税の段が1つ増える

車両重量の1,560kgと1,480kgは、自動車重量税の0.5トンの段をまたいでいます。

境目は1,500kgです。プログレ NC300の1,480kgは3段、オリジンの1,560kgは4段。80kgしか違わないのに、数える段が1つ変わります。

税額は段の数だけでは決まりません。初度登録から13年、18年を超えると税率も上がります。2000年前後に登録された個体は、その両方を過ぎています。

初代クラウンと並べると、低くなったのは全高だけ

75年史の諸元表どうしを引き算すると、1955年1月発売のトヨペット クラウン RSとオリジンの差はこうなります。

項目トヨペット クラウン RSオリジン差
全長4,285mm4,560mm+275mm
全幅1,680mm1,745mm+65mm
全高1,525mm1,455mm−70mm
ホイールベース2,530mm2,780mm+250mm
車両重量1,210kg1,560kg+350kg

3辺のうち、オリジンのほうが小さいのは全高だけです。エンジンは、直列4気筒頭上弁式のR型・1,453cm³・48PS/4,000rpmから、水冷直列6気筒縦置DOHCの2JZ-GE・2,997cm³・215PS/5,800rpmに変わっています。

買取相場は131.3万円から409.9万円

カーセンサーのオリジンのページは、平均買取相場額を131.3万円〜409.9万円としています(2026年8月更新)。小売価格ではなく、買取価格の相場です。

グレード別の表は「3.0」の1行だけで、型式の欄はGF-JCG17、年式の欄は平成12(2000)年11月からです。年式別に分けた相場表はこのページにありません。平均走行距離と平均査定満足度の欄は「-」で、数字が出ていません。

同じ表の新車価格の欄には、700.0万円(税抜)と書かれています。一方のトヨタ認定中古車カタログは7,000,000円とだけ表示していて、注記に「2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています」とあります。

131.3万円と409.9万円は3倍以上ひらいています。オリジンはグレードが1つしかないので、この幅はグレードの差ではありません。実際の金額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わるので、査定で確かめてください。

グレードは1行、型式も1つ

オリジンは、認定中古車カタログのグレード一覧が「ベースグレード」の1行しかありません。型式もGF-JCG17の1つ、カタログのモデル期間は2000年11月から2001年3月です。

選ぶところが無いので、見るのは最初から個体です。

トヨタ プログレ NC300を斜め前から見た外観
写真: Retired electrician — Wikimedia Commons(CC0)

プログレは、同じ2000年4月のモデルだけで10タイプあり、価格は310万円のNC250から375万円のNC300 iRバージョン ウォールナットパッケージまで。2.5Lか3.0Lか、FRか4WDかで型式がGF-JCG10・GF-JCG11・TA-JCG15に分かれ、ウォールナットパッケージの有無で価格が違います。オリジンと同じ2JZ-GE・FRで350万円だったのが、ここで比べたNC300です。

シキ

オリジンは1タイプ。決めるのは、どの個体か

クラ

グレード表を見比べる時間が要らないぶん、実車のほうを長く見られるんだ

価格・相場・カタログの表示は、2026年9月8日時点で各ページに出ているものです。