アルテッツァの4気筒と6気筒|馬力と重さはどう違う?
アルテッツァって、6気筒のAS200のほうが馬力があるんでしょ?
発売時の表では、4気筒のRS200・6M/Tが210PS。AS200は160PS
気筒が多いほうが50PS低いの? じゃあ重いのは6気筒のほう?
AS200・4A/Tは1,310kg。RS200・6M/Tより30kg軽い同じRS200でも、5A/Tだと200PSなんだね アルテッツァのRS200は直列4気筒、AS200は直列6気筒です。トヨタ自動車75年史に載っている1998年10月の発売時の代表グレードで比べると、RS200・6M/T(6速マニュアル)が210PSで1,340kg、AS200・4A/T(4速オートマチック)が160PSで1,310kgです。
気筒が2つ多いAS200・4A/Tのほうが、50PS低くて30kg軽い。
「6気筒のほうが力があるはず」と思って諸元を見ると、最高出力が高いのは4気筒のRS200のほうです。
発売は1998年10月30日です。関東自動車工業の岩手工場で作られ、ネッツトヨタ店が扱いました。75年史が代表グレードとして挙げているのは、次の3つです。
| グレード | 車両型式 | エンジン型式 | エンジン種類 | 最高出力 | 車両重量 |
|---|---|---|---|---|---|
| RS200・6M/T | GF-SXE10-AEFVF | 3S-GE | 水冷直列4気筒DOHC | 210PS/7,600rpm | 1,340kg |
| RS200・ステアシフトマチック付5A/T | GF-SXE10-AEAVF | 3S-GE | 水冷直列4気筒DOHC | 200PS/7,000rpm | 1,330kg |
| AS200・4A/T | GF-GXE10-AEPVK | 1G-FE | 水冷直列6気筒DOHC | 160PS/6,200rpm | 1,310kg |
1PSあたりの重さは、RS200の6M/Tが約6.4kg、5A/Tが約6.7kg、AS200が約8.2kgです。最高出力が出る回転数も、RS200の6M/Tが7,600rpm、AS200が6,200rpmで、1,400rpmの差があります。
75年史の表は最高出力までで、最大トルクの欄はありません。最大トルクが載っているのは、トヨタ認定中古車の車種カタログ(トヨタの公式サイトにある、発売年月ごとのグレードと諸元の一覧)です。
210PSは7,600rpmまで回したときの数字だよね。うちは通勤で使うから、もっと低い回転のときの力が知りたい
車種カタログに載っているのは、最大トルクと、それが出る回転数までです。1998年10月発売のRS200・6M/Tが約216N·m/6,400rpm、AS200が約200N·m/4,400rpmです
最大トルクが大きいのはRS200で、それが低い回転で出るのはAS200か
車体の寸法は、4気筒でも6気筒でも同じ
発売時の寸法は、全長4,400mm、全幅1,720mm、全高1,410mm、ホイールベース(前輪の中心と後輪の中心のあいだの長さ)2,670mmです。3グレードとも同じ値で、エンジンが4気筒でも6気筒でも、車体の寸法は変わりません。
発売時の表だけを見ていると見落とすのが、全幅です。車種カタログでは、2001年5月発売のモデルから1,725mmに変わっています。全長・全高・ホイールベースは、2004年4月発売のモデルまで同じ値です。どの発売年月でも、RS200とAS200で寸法の違いはありません。
ホイールベースの2,670mmについて、トヨタは75年史で「『プログレ』用プラットフォームのホイールベースを110mm短縮し、トレッドを前/後で20/25mm拡大」と説明しています。
全長からホイールベースを引いた長さは、1,730mmです。前輪の中心より前と、後輪の中心より後ろを足した長さにあたります。同じトヨタのFR(エンジンを前に積んで後輪を駆動する方式)のセダンであるアリストの2代目は、全長4,805mm・ホイールベース2,800mmです。全長からホイールベースを引くと2,005mmで、アルテッツァのほうが275mm短くなっています。

2001年7月に加わったワゴンの「ジータ」は、ホイールベースが2,670mmのままで、全長が4,505mmです。全長からホイールベースを引いた長さは、セダンより105mm長くなります。ジータには3.0Lの直列6気筒もあり、75年史の表ではAS300・5A/Tが2JZ-GE・220PS/5,800rpm・車両重量1,470kgです。
エンジンの積み方について、75年史はこう書いています。「フロントミッドシップ搭載エンジンをはじめ、バッテリーや燃料タンクなどの重量物を車両の中心に寄せた最適な重量配分により、小気味良いハンドリングを実現した」

AS200が積む1G-FEは、気筒が一列に6つ並ぶ直列6気筒です。写真では、エンジン上面のカバーが車の前後方向に伸びているのが見えます。RS200の3S-GEは、同じ直列でも気筒が4つです。気筒の数が違う2種類のエンジンを、同じ寸法の車体に積んでいます。
重いのは、気筒の少ないRS200のほうです。75年史の表では、RS200・6M/Tの1,340kgとAS200・4A/Tの1,310kgで30kg、RS200・5A/Tの1,330kgと比べれば20kgの差があります。
6気筒のほうが軽いのは、エンジンが軽いから?
表の3グレードは、変速機が6M/T・5A/T・4A/Tと全部違います。30kgがエンジンの重さの差だとは、この表からは言えません
じゃあ、MTどうしで比べたら?
車種カタログでは、AS200に6M/Tが加わった2000年5月発売のモデルで、RS200が1,340kg、AS200が1,300kgです。タイヤはRS200が215/45ZR17、AS200が195/65R15と違う2台ですが、変速機をそろえても軽いのはAS200です
RS200は、6M/Tが210PS、5A/Tが200PS
では、同じRS200ならどれも210PSなのでしょうか。75年史の表では、6M/Tが210PS/7,600rpm、ステアシフトマチック付5A/T(ステアリングのスイッチで手動変速できる5速オートマチック)が200PS/7,000rpmです。変速機で10PS違い、最高出力が出る回転数にも600rpmの差があります。
車両型式も分かれていて、6M/TがGF-SXE10-AEFVF、5A/TがGF-SXE10-AEAVFです。中古車情報に「RS200」とだけ書いてある1台が210PSかどうかは、グレード名だけでは決まりません。
車種カタログでも、1998年10月発売から2004年4月発売のモデルまで、RS200の6M/Tは210PS、5A/Tは200PSです。変速機が分かれば、最高出力も分かります。
AS200は逆に、発売の時点では変速機が1つでした。トヨタは75年史で「6気筒モデルは発売当初は通常の4速ATのみとしたが、のちに4気筒用と同じ6速MTも追加」と書いています。あとから加わったAS200の6M/Tも、最高出力は4A/Tと同じ160PS/6,200rpmです。
うちは家族がAT限定の免許だから、候補はATだけ。ATどうしだと、数字はどう違う?
最高出力はRS200・5A/Tが200PS/7,000rpm、AS200・4A/Tが160PS/6,200rpmです。変速機は5速と4速で、段数も違います
最大トルクのほうは? RS200の6M/Tは6,400rpmで、AS200の4,400rpmと差があったよね
車種カタログでは、RS200・5A/Tが約216N·m/4,800rpm、AS200が約200N·m/4,400rpmです。出る回転数の差は、6M/Tと比べたときより小さくなります
直4か直6かは、型式のSXE10とGXE10で分かる

75年史の注記は「このクルマの型式は、SXE10(2000), GXE10(2000) です」。3S-GEの直4がSXE10、1G-FEの直6がGXE10です。グレード名やエンブレムを見なくても、車検証の「型式」欄でエンジンが分かります。この対応は、車種カタログに載っている2004年4月発売のモデルまで同じです。
型式の先頭に付くGF-は、排出ガス規制への適合を示す記号で、年式で変わります。記号の読み方は型式の頭の記号にまとめました。
見に行く車は、車検証の型式がGH-SXE10だった。表のGF-SXE10と違うけど、エンジンは同じ?
同じ3S-GEです。車種カタログでは、RS200は2001年5月発売のモデルからGH-SXE10になります
AS200も同じ時期に変わるの?
AS200はTA-GXE10になります。4A/Tは同じ2001年5月発売のモデルから、6M/Tは加わった2000年5月発売のモデルからです
重量税の区分は、3グレードとも1.5トン
75年史の表の車両重量は、1,310kg・1,330kg・1,340kgです。0.5トンごとに数えると、どれも1.5トンの区分に入ります。30kgの差では区分が変わらないので、重量税は3グレードで同じ額です。どこで区分が切り替わるかは自動車重量税が車検証のどちらの重さで決まるかに書きました。
財務省の資料では、自家用乗用車の重量税は0.5トン・1年あたり4,100円、13年超で5,700円、18年超で6,300円です。75年史は「2005年8月、『アルテッツァ』はレクサスブランドの『IS』へ移行した」と書いているので、いま残っている個体はどれも18年超に入ります。1.5トンなら1年18,900円、車検2年ぶんで37,800円。月に均すと約1,600円です。
買取相場の下限は、4万km台と15万km超でほとんど同じ
カーセンサーの買取・査定相場は58.7万円〜136.3万円(2026年9月更新)で、平均走行距離は7万kmです。走行距離別の表で金額が出ているのは走行距離4万km台以上の区分で、4万km台が45.6万円〜136.9万円、15万km超が46.3万円〜99.6万円です。下限は、距離が3倍以上になってもほとんど同じです。違いが出ているのは上限で、15万km超のほうが低くなっています。
同じページの基本スペック欄にある燃費は、10・15モードで11〜12km/Lです。いまのWLTCモードとは測り方が違うので、現行車のカタログ値とそのまま比べることはできません。
決める順は、型式・変速機・個体
最初に決めるのは型式です。SXE10なら3S-GEの直4、GXE10なら1G-FEの直6で、ここでエンジンが決まります。
次が変速機です。RS200は6M/Tが210PS、5A/Tが200PSで、10PS違います。AS200は、発売時からの4A/Tも、のちに加わった6M/Tも160PSです。210PSなのは、SXE10の6M/Tという1つの組み合わせだけです。 75年史の3グレードでも、車種カタログに載っている2004年4月発売までのモデルでも、この組み合わせは同じです。
最後が1台ごとの確認です。重量税の区分は3グレードとも同じで、買取相場の下限も4万km台と15万km超でほとんど変わりません。型式と変速機を先に決めておけば、残るのは1台ずつ状態を見比べる作業です。