アリスト JZS147とJZS161|2代目で車体の寸法はどう変わった?

2代目トヨタ アリスト S300(TA-JZS160)を斜め前から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をパーカーのポケットに入れて、口を開けてシキに問いかけている。シキは白紙を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔でクラを見ている アリストは2代目で、車体が大きくなったの?小さくなったの?
シキが白紙を1枚、片手でクラのほうへ向けて見せながら、落ち着いた表情で話している。クラは白いマグカップを両手で持ち、目を丸くして口を小さく開けている 発売時の値で全長は60mm短く、ホイールベースは20mm長くなった
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を大きく開けてシキに話しかけている。シキは白紙の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔で聞いている 初代なら、どの年式も同じ長さ?1994年8月発売のモデルから4,920mm。発売時より55mm長い
シキが白紙を片腕で胸に抱え、眉を下げて目を閉じている。クラは白いマグカップを片手に持ち、眉を下げて困ったような表情でシキのほうを見ている 型式を見れば、ターボかどうか分かる?2代目は分かる。初代の3.0LはどちらもJZS147で、分からない

アリストは1997年の2代目で、全長が短くなり、ホイールベース(前輪の中心と後輪の中心のあいだの長さ)が伸びました。トヨタ自動車75年史に載っている発売時の値では、全長が4,865mmから4,805mmへ60mm短く、ホイールベースは2,780mmから2,800mmへ20mm長くなっています。

全長からホイールベースを引いた長さは、80mm減りました。 前輪の中心より前と、後輪の中心より後ろに張り出している部分を足した長さです。

ただし、初代の全長は途中で変わっています。トヨタ認定中古車の車種カタログでは、1994年8月発売のモデルから4,920mmです。見比べる初代がこのモデル以降なら、2代目との差は全長で115mm、前後の張り出しの合計で135mmになります。

発売時の値で比べると、全長は60mm短く、ホイールベースは20mm長い

75年史の車両詳細に載っているのは、各世代の発売時の代表グレードです。初代は3.0Vと3.0Qの2つ、2代目はVERTEX EDITION・V300・S300の3つで、寸法は同じ世代のグレードどうしで共通です。

項目初代(1991年10月発売)2代目(1997年8月発売)差
全長4,865mm4,805mm−60mm
ホイールベース2,780mm2,800mm+20mm
全長 − ホイールベース2,085mm2,005mm−80mm
全幅1,795mm1,800mm+5mm
全高1,420mm1,435mm+15mm
車両重量(280PS)1,680kg1,680kg±0
車両重量(230PS)1,580kg1,600kg+20kg

全長・全幅・全高・ホイールベースの4項目とも、初代と2代目で値が違います。4項目のうち小さくなったのは全長で、ホイールベース・全幅・全高は増えました。

車両重量は、280PSの3.0VとV300がどちらも1,680kgです。230PSは、3.0Qの1,580kgからS300の1,600kgへ20kg増えています。

初代トヨタ アリスト 3.0V(E-JZS147)を斜め前から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

「初代は4,865mm」と覚えていると、1994年8月以降のモデルでは55mm足りません。75年史が載せているのはモデルチェンジの時点の値で、マイナーチェンジ後の数字は表にありません。トヨタ認定中古車の車種カタログは発売年月ごとに寸法を載せていて、初代の全長は1994年8月発売のモデルから4,920mmです。

初代(1994年8月より前のモデル)初代(1994年8月発売のモデルから)2代目
全長4,865mm4,920mm4,805mm
ホイールベース2,780mm2,780mm2,800mm
全長 − ホイールベース2,085mm2,140mm2,005mm

初代はホイールベースが2,780mmのままなので、全長が伸びた55mmのぶん、全長からホイールベースを引いた長さも2,140mmに増えています。この初代と比べた2代目は、全長で115mm、全長からホイールベースを引いた長さで135mm短い車です。

クラ

同じ初代で55mmも違うんだ。どこが伸びたの?

シキ

前と後ろのどちらが何mm伸びたかは、カタログに出ていません。カーセンサーの車種解説には、1994年8月にフロントグリルやバンパーなどのデザインが変わったとあります

クラ

見た目が変わった年に、長さも変わってるのか。車庫の奥行きがぎりぎりの家だと、初代は年式まで聞かないと長さが分からないね。2代目は?

シキ

2代目は、1997年8月から2004年12月までカタログに載っているグレードが、どれも4,805mmです

前後のオーバーハングの合計は、発売時どうしで80mm短い

全長からホイールベースを引いた長さは、前後のオーバーハング(前輪の中心より前と、後輪の中心より後ろに張り出している部分)の合計です。発売時の値で、初代は2,085mm、2代目は2,005mmです。

トヨタは75年史で2代目について、新開発のプラットフォームを採用して前後のオーバーハングを短くし、エンジンの搭載位置を後方に下げるなどして重量配分を適正化した、と説明しています。前と後ろでそれぞれ何mm短くしたのかは、表にも解説文にも書かれていません。数字で分かるのは合計までで、発売時どうしなら80mm、1994年8月発売のモデル以降の初代と比べるなら135mmです。

初代トヨタ アリスト 3.0V(E-JZS147)を斜め後ろから見た外観。後輪より後ろのオーバーハングが見える
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

「短くなったなら、車庫入れは2代目のほうが楽なはず」と考えたくなるところです。ハンドルを切ったときに外へ振り出すのは、前輪より前と後輪より後ろの張り出しです。その合計が短い2代目のほうが、同じ舵角で前端と後端が動く量は小さくなると考えられます。

クラ

じゃあ、2代目のほうが小回りもきくの?

シキ

最小回転半径は、初代の3.0Lのグレードも2代目も5.5mです。トヨタ認定中古車の車種カタログの数字では、世代で変わっていません。初代の4.0Z i-Fourは5.6mです

クラ

回れる円の大きさは同じで、違うのは車体の端がタイヤの外にどれだけ出ているか、か。壁ぎわで切り返す駐車場だと、気になるのはそっちだな

同じ田原工場で作られていたセルシオの2代目(UCF20/UCF21)は、1994年10月の発売時の値で全長4,995mm・ホイールベース2,850mmです。2代目アリストは全長が190mm短いのに、ホイールベースの差は50mmです。

車体の長さの差190mmのうち、140mmは前後のオーバーハングの差です。

幅と高さは、75年史の表では2代目のほうが大きくなっています。全幅は1,795mmから1,800mmへ5mm、全高は1,420mmから1,435mmへ15mm増えました。幅の上限を1,800mmと書いてある駐車スペースなら、初代には5mmの余裕があり、2代目は上限と同じ数字です。セルシオの1,830mmは、その上限を超えます。

ホイールベースが20mm伸びても、室内長は30mm短くなった

ホイールベースの差は20mmで、2,780mmに対して0.7%です。この20mmだけで、乗り味が変わったとは言えません。トヨタが挙げているハンドリングの向上も、ホイールベースではなく、プラットフォームとオーバーハング、重量配分の話として書かれています。

ホイールベースが20mm伸びても、後席が広くなったとは言えません。 トヨタ認定中古車の車種カタログでは、室内長は初代が2,005mm、2代目が1,975mmです。ホイールベースが20mm伸びた2代目のほうが、室内長は30mm短くなっています。

室内幅は1,535mmから1,550mmへ15mm、室内高は1,150mmから1,180mmへ30mm増えました。車体の全幅が5mm、全高が15mm増えた世代で、室内の幅と高さはそれより大きく増え、長さは短くなっています。

後席だけの寸法は、カタログにも75年史にも載っていません。後席に大人を乗せる使い方なら、足元の広さは実車で座って確かめることになります。

最高出力は2世代とも同じで、増えたのは最大トルク

75年史の表に載っている5グレードは、次のとおりです。

世代グレード車両型式エンジン最高出力車両重量
初代3.0VE-JZS147-BEPVZ2JZ-GTE280PS/5,600rpm1,680kg
初代3.0QE-JZS147-BEPQF2JZ-GE230PS/6,000rpm1,580kg
2代目VERTEX EDITIONE-JZS161-BEPVZ(V)2JZ-GTE280PS/5,600rpm1,680kg
2代目V300E-JZS161-BEPVZ2JZ-GTE280PS/5,600rpm1,680kg
2代目S300E-JZS160-BEPQF2JZ-GE230PS/6,000rpm1,600kg

5グレードとも排気量は2,997ccで、280PSの3グレードが2JZ-GTE、230PSの2グレードが2JZ-GEです。トヨタは初代の解説で、エンジンは自然吸気(ターボを付けていないエンジン)かツインターボの3.0L直列6気筒だと説明しています。エンジン型式と最高出力は、初代と2代目で同じです。

トヨタは2代目について、VVT-iの採用など吸気系の改良でパワーアップを図った、と書いています。それでも表の最高出力は、280PS/5,600rpmと230PS/6,000rpmのままです。変わっているのは最大トルクで、こちらは75年史の表に欄が無く、トヨタ認定中古車の車種カタログに載っています。

エンジン初代(1991年10月発売)2代目(1997年8月発売)
2JZ-GTE(3.0V → V300)431.5N·m/3,600rpm451.1N·m/3,600rpm
2JZ-GE(3.0Q → S300)284.4N·m/4,800rpm304.0N·m/4,000rpm

ツインターボの2JZ-GTEは、発生回転数が3,600rpmのまま約20N·m増えました。自然吸気の2JZ-GEも約20N·m増え、最大トルクが出る回転数は4,800rpmから4,000rpmへ800rpm下がっています。

最高出力だけで比べると、初代と2代目は同じエンジンに見えます。230PSで選ぶ人にとっては、S300のほうが3.0Qより800rpm低い回転で最大トルクが出る、というのが数字に出ている違いです。

型式でエンジンが分かるのは2代目

「型式がJZS147なら280PSのアリスト」とは決まりません。初代は、280PSの3.0Vも230PSの3.0Qも車両型式がJZS147だからです。75年史のページの注記に出る型式も「JZS147(3000)」の1つです。

トヨタ認定中古車の車種カタログでも、初代の3.0LのグレードはどれもE-JZS147です。型式が変わるのは、1992年10月に加わった4.0Z i-Fourです。4.0LのV型8気筒エンジン(1UZ-FE)とフルタイム4WDの組み合わせで、型式はE-UZS143になります。75年史の諸元表に、このグレードは載っていません。

2代目は、エンジンで型式が分かれました。280PSのVERTEX EDITIONとV300がJZS161、230PSのS300がJZS160です。

2代目は、型式の末尾が1なら280PS、0なら230PSです。 カタログに載っている1997年8月から2004年12月までのグレードで、この対応は変わりません。

型式の先頭に付く記号のほうは、発売年月で変わります。

発売年月280PS230PS
1997年8月・1998年8月E-JZS161E-JZS160
1999年8月GF-JZS161GF-JZS160
2000年7月以降GH-JZS161TA-JZS160
2代目トヨタ アリスト V300 VERTEX EDITION(GH-JZS161)を斜め後ろから見た外観
写真: 先従隗始 — Wikimedia Commons(CC0)

記号の意味は型式の頭の記号の読み方にまとめてあります。

クラ

広告に『JZS147』としか書いてなかったら、ターボかどうかはどこで見分けるの?

シキ

グレード名です。車種カタログの初代では、3.0Vと3.0V Sパッケージ装着車が2JZ-GTE、3.0Qで始まる4つのグレードが2JZ-GEです

クラ

グレード名を省いた広告だと、型式だけではターボかどうか分からないわけだ。2代目なら型式の数字ひとつで済むのにね

買取相場の表に型式が出ているのは、2代目の2グレード

カーセンサーの買取相場のページは、初代と2代目を「アリスト」という1つの車種として載せています。他グレードの一覧には、初代の3.0V・3.0Q・4.0 Zi-Four 4WDと、2代目のV300・S300が並んでいます。

ページの先頭に出ている買取相場額は21.9万円〜120.0万円、平均走行距離は7万kmです。同じページの解説文は、この21.9万円〜120万円を1997〜2004年式の買取相場として挙げ、平均買取相場は初代のほうが2代目より高い、と書いています。初代の金額は、解説文にもグレード別の表にも出ていません。

この章の買取相場は、どれも2026年9月更新の時点の金額です。

型式まで書かれているのは、グレード別の表です。載っているのは、2000年7月以降の2代目の2グレードです。

グレード型式年式買取相場新車価格
3.0 V300ベルテックスエディションGH-JZS161平成12(2000)年7月〜44万〜103.9万円4,550,000円(税抜)
3.0 S300ベルテックスエディションTA-JZS160平成12(2000)年7月〜21.9万〜45.5万円3,870,000円(税抜)

新車価格の差は68万円(税抜)でした。買取相場は上限どうしで約58万円、下限どうしで約22万円の差があります。上限も下限も、280PSのV300ベルテックスエディションが230PSのS300ベルテックスエディションの2倍以上です。車体の寸法と排気量は同じで、エンジンが2JZ-GTEと2JZ-GEに分かれる2台です。

走行距離別の表には、金額の入っていない帯があります。

走行距離買取価格相場
4万km以下数字が出ていない
4万〜5万km37.2万〜107.3万円
7万〜8万km31万〜96.1万円
10万〜11万km15.6万〜63.3万円
15万km超26.8万〜84.5万円

4万km以下は「10,000km以下」から「30,001〜40,000km」まで4つの帯に分かれていて、どの帯にも数字が入っていません。金額が出ているのは、4万kmを超える帯からです。

10万〜11万kmの上限63.3万円より、15万km超の84.5万円のほうが約21万円高くなっています。走ったぶんだけ下がる、という並びにはなっていません。

同じ表には前月からの差額の列があり、数字の入っている11の帯はどれもマイナスで、下げ幅は約35万〜65万円です。なぜ下がったのかは、ページに書かれていません。ひと月でこれだけ変わる数字なので、売る時期を考えるときは、その月のページを開いて読み直すことになります。

クラ

15万km超のほうが10万〜11万kmより高いって、たくさん走った車のほうが高く売れるの?

シキ

この表から言えるのは、帯ごとの金額が走行距離の順に並んでいない、というところまでです。それぞれの帯にどの年式のどのグレードが入っているかは、ページに出ていません

クラ

グレード別の表だと280PSと230PSで上限が倍以上違うんだから、帯にどっちが多いかでも変わりそうだね。走行距離だけで買取額の見当を付けるのは無理があるか

見に行く前に確かめる順番

最初に決めるのはエンジンです。280PSか230PSかで、探すグレード名が変わります。2代目は型式も変わります。カーセンサーのグレード別の表では、買取相場の上限も2倍以上違います。

次が世代です。2代目なら、掲載情報の型式がJZS161かJZS160かを見ればエンジンが分かります。初代の3.0LはどちらもJZS147なので、グレード名まで読むことになります。

初代を選ぶなら、その次に確かめるのは発売時期です。1994年8月発売のモデルより前なら全長は4,865mm、それ以降なら4,920mmで、自宅の駐車場の奥行きと見比べる数字が55mm変わります。2代目は4,805mmです。

走行距離は最後です。4万km以下という条件を先に立てると、カーセンサーの走行距離別の表には、金額の出ている帯がありません。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのアリストのレビューで読めます。


価格・相場は2026年10月7日時点の情報です。買取相場はカーセンサーが掲載物件から独自に集計した参考値(2026年9月更新)で、実際の査定額は装備や状態によって1台ごとに変わります。諸元は、トヨタ自動車75年史の車両詳細に載っている発売時の代表グレードの値と、トヨタ認定中古車の車種カタログに載っている発売年月ごとの値です。