エクストレイル2026年9月の一部仕様変更|約56万円安いグレードは何が違う?

日産エクストレイル X e-4ORCE(3列シート車)を左斜め前から見た外観。明るいベージュのボディに黒いルーフで、屋外の展示スペースに置かれている。2026年9月の一部仕様変更より前の個体
写真: TTTNIS / Wikimedia Commons ( CC0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが眉を下げてマグカップを持ち、片手を差し出してシキに問いかけている。シキは白紙を手に下げ、表情を変えずに立っている Sがなくなったって。いちばん安いエクストレイルはどれ?
シキが白紙を持ち、人差し指を1本立てて話している。クラは両手でマグカップを持ち、口を閉じて聞いている 2WDのXで約409万円です。Gにすると約56万円高くなります
クラが目を閉じて口を開け、マグカップを持ったまま片手を横に広げてがっかりしている。シキは白紙を手に下げ、同じ表情のまま横に立っている えっ、Xだとパノラミックガラスルーフは付けられないの?
シキが手に持った白紙を指さしている。クラは目を閉じて微笑み、マグカップを両手で持っている ナビや助手席パワーシートは、Xにもセットで付けられます3列が要るかを決めてから、XとGを見比べよう

日産は2026年9月3日にエクストレイルを一部仕様変更し、同じ日に発売しました。いまの価格表でいちばん安いのは、2WDのXで4,092,000円です。2025年11月版の主要装備一覧にはSとS e-4ORCEの列がありましたが、9月3日発表の価格表にSはありません。Sが並んでいた頃の比較は、一部仕様変更前の装備一覧で書いた記事にあります。

XとGの価格差は約56万円です。Gに標準で付く装備のうち、ナビ(NissanConnectインフォテインメントシステム)、ETC2.0、助手席パワーシートなどは、Xでもセットオプションで付けられます。パノラミックガラスルーフ、BOSEのスピーカー、アダプティブLEDヘッドライト、ナッパレザーのシートは、Xではオプションでも選べません。

2WDからe-4ORCEにすると価格は約30万円上がり、後輪を駆動するモーターと、SNOWモードを含む5つの走行モードが付きます。ヒーター付ドアミラーや前席ヒーター付シートといった寒冷地向けの装備は、2WDにも標準で付いています。

X・G・ROCK CREEKの7タイプの価格

主要装備一覧(2026年9月版)に並ぶのは、XとGの2グレードに、X e-4ORCEをベースにしたROCK CREEKを加えた7タイプです。ROCK CREEKはNMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ)のカスタムカーで、日産の販売会社で買えますが、登録は持込み登録になります。

タイプ駆動定員価格車両重量WLTCモード燃費
X2WD5名4,092,000円1,750kg19.4km/L
G2WD5名4,653,000円1,770kg19.4km/L
X e-4ORCE(2列)4WD5名4,389,000円1,850kg18.1km/L
G e-4ORCE4WD5名4,950,000円1,870kg18.1km/L
X e-4ORCE(3列)4WD7名4,521,000円1,880kg18.0km/L
ROCK CREEK e-4ORCE(2列)4WD5名4,757,500円1,870kg記載なし
ROCK CREEK e-4ORCE(3列)4WD7名4,889,500円1,900kg記載なし

価格はメーカー希望小売価格(消費税込み)で、2026年9月30日の執筆時点のものです。燃費は国土交通省審査値で、G、G e-4ORCE、X e-4ORCE(3列)は、メーカーオプションの組み合わせによって0.1〜0.3km/L低くなります。ROCK CREEKは、主要諸元の燃費欄に数値が載っていません。

どこを変えるといくら上がるかを並べると、次のとおりです。

変える部分差額
XからGへ(2WDでもe-4ORCEでも同じ)561,000円
2WDからe-4ORCEへ(XでもGでも同じ)297,000円
2列から3列へ(X e-4ORCE、ROCK CREEK)132,000円
X e-4ORCEからROCK CREEKへ(2列でも3列でも同じ)368,500円

Gには3列シート車がありません。7タイプの中で7人乗りにするなら、X e-4ORCEかROCK CREEKの3列を選ぶことになります。

今回の一部仕様変更で、XとGについて日産が挙げている変更点は、最新の法規への適合のほかに次のとおりです。Xはリヤのサイドスポイラーと18インチアルミホイールが黒になり、リモコンオートバックドアが標準になりました。Gは新しいデザインの19インチアルミホイールが標準になり、ルーフレールとドアミラーが黒になりました。リモコンオートバックドアは、いまは7タイプすべてに標準です。

このほかに、NMCが扱うAUTECH(5タイプ)とNISMO(2タイプ)もあり、価格は5,365,800〜5,962,000円で、どちらも持込み登録です。車中泊仕様のマルチベッドには、今回の仕様変更でG e-4ORCEをベースにしたタイプが加わりました。寝床の寸法はマルチベッドの記事で読めます。

XとGの差約56万円と、Gにしか設定のないオプション

Gに標準で付く装備と、Gで選べる主なメーカーオプションを、Xを選んだ場合にどうすれば付くかと合わせて2WDどうしで並べました。Gの欄が「メーカーオプション」か◇のものは、Gでも車両価格には含まれず、注文時に追加で選ぶ装備です。日産の装備一覧では、セットでしか選べないメーカーオプションに◇1〜◇8の番号が振ってあり、表の「◇1」などはその番号です。

装備G(4,653,000円)X(4,092,000円)
NissanConnectインフォテインメントシステム(12.3インチ、ナビ機能含む)標準(6スピーカー)◇1(標準はオーディオレス+4スピーカー)
車載通信ユニット(TCU)、SOSコール標準◇1
ETC2.0ユニット(ビルトインタイプ)標準◇1
アラウンドビューモニターの3Dビュー機能標準◇1
USB電源ポート(TYPE-C)前2個・後2個前1個・後1個(◇1で前2個・後2個)
100V AC電源(1500W)〈ラゲッジ〉単独のメーカーオプション◇1
助手席パワーシート(スライド、リクライニング)標準◇5
運転席のポジションメモリー標準(ドアミラー連動)◇5(運転席のみ)
ステアリングヒーター、後席ヒーター付シート◇3・◇8◇5・◇7
シート表皮テーラーフィット(◇3でナッパレザー)ファブリック(◇5で防水シート)
19インチアルミホイール(235/55R19)標準単独のメーカーオプション(標準は18インチ)
ルーフレール黒(標準)銀(メーカーオプション)
ドアミラーのリバース連動下向・ポジションメモリー連動標準設定なし
グロスバンパー、グロスフェンダー、サイドシルのグロスモール&クロームフィニッシャー標準設定なし
木目調フィニッシャー〈インストパネル〉、アンビエントライティング標準設定なし
パノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード付)メーカーオプション設定なし
BOSE Premium Sound System(9スピーカー)メーカーオプション設定なし
アダプティブLEDヘッドライトシステムメーカーオプション設定なし
ロールサンシェード〈リヤドア〉◇3設定なし
クリアビューパッケージ(リヤLEDフォグランプ〈運転席側〉)◇3・◇8設定なし

Xに◇1を付けると、NissanConnectインフォテインメントシステム、TCU、SOSコール、ETC2.0ユニット、3Dビュー機能付のアラウンドビューモニター、前後2個ずつのUSB TYPE-C、100V AC電源(1500W)の7点がまとめて付きます。Gでは、このうち100V AC電源だけが単独のメーカーオプションで、残りの6点は標準です。SOSコールを使うには、NissanConnectへの加入が必要です。

3Dビューは、日産の説明では「混雑する駐車場などで、周辺の状況が直感的にわかる3D映像を表示」する機能です。アラウンドビューモニターそのもの(移動物 検知機能付)は、Xにも標準で付いています。

クラ

ナビはスマホで足りるから、Xのままでいい気がしてきた

シキ

Xの標準はオーディオレスです。NissanConnectを付けない場合、アラウンドビューモニターの映像はインテリジェント ルームミラーに映ります

クラ

車庫入れの映像を、ルームミラーで見ることになるのか。毎日バックで車庫に入れる家なら、販売店で一度その映り方を見ておきたいな

見落とされやすいのは、Xで助手席をパワーシートにすると、シートがファブリックから防水シートに替わることです。助手席パワーシートと運転席のポジションメモリーは◇5に入っていて、同じセットに防水シート(セルクロス®)とホットプラスパッケージ(ステアリングヒーター、後席ヒーター付シート)も入っています。防水シートは、日産の説明では「雪がついたり濡れたウェアのまま座っても、簡単に拭き取れる」シートで、シートメイン部には透湿性のあるセルクロス®を使っています。ステアリングヒーターと後席ヒーター付シートだけが欲しい場合は、Xにはホットプラスパッケージだけの◇7もあります。

Xでは選べない装備のうち、パノラミックガラスルーフは、付けると室内高が1,255mmから1,215mmへ40mm低くなり、ルームランプは後席の読書灯(セカンドシート左右各1)に替わります。ルーフレールレスとは同時に選べません。アダプティブLEDヘッドライトシステムは、日産の説明では「照射パターンを変化させて対向車や先行車が眩しくならないようにハイビームをキープ」するライトで、オートレベライザーが付きます。ナッパレザーのシートは、シートメインの一部がナッパレザーで、その他の部位は人工皮革です。Gの標準のテーラーフィットも、シートメインの一部がテーラーフィットで、その他の部位は人工皮革です。

セットオプションの価格は、主要装備一覧には載っていません。Xに◇1や◇5を足した額とGの価格を比べるときは、日産のセルフ見積りか販売店の見積もりで確かめることになります。

乗り心地に関わる項目では、サスペンションの形式はXもGも同じ(前がストラット、後ろがマルチリンク)です。違うのはタイヤの大きさと、20kgの車両重量差です。Xの235/60R18はタイヤ側面の高さが約141mm、Gの235/55R19は約129mmで、Gのほうが約12mm薄くなります。側面が薄いほど、段差の突き上げはタイヤで和らげにくくなります。

赤いボディに銀色のルーフレールを付けた日産エクストレイル G e-4ORCEを左斜め前から見た外観。ルーフもボディと同じ赤。2026年9月の一部仕様変更より前の個体で、19インチアルミホイールは変更前のデザイン
写真: TTTNIS — Wikimedia Commons(CC0)。一部仕様変更前のG e-4ORCE

2WDとe-4ORCEの差約30万円で変わること

7タイプとも、発電用のエンジン(排気量1.497Lの直列3気筒、VCターボ)を積んだe-POWERで、前輪はモーターで駆動します。前輪のモーターは2WDもe-4ORCEも同じで、最大トルク330N·mを回転数0から3,505rpmまでの範囲で出します。e-4ORCEは、これに後輪用のモーター(最高出力100kW、最大トルク195N·m)を加えた4WDです。

項目2WD(X・G)e-4ORCE(X・G、2列)
後輪のモーターなし100kW、195N·m(0〜4,897rpm)
ドライブモードSTANDARD、SPORT、ECOの3つAUTO、SPORT、ECO、SNOW、OFF-ROADの5つ
アドバンスドヒルディセントコントロール(速度設定機能付)設定なし標準
車両重量X 1,750kg/G 1,770kgX 1,850kg/G 1,870kg
WLTCモード燃費19.4km/L18.1km/L
最低地上高(社内測定値)200mm185mm
ステアリングヒーター、後席ヒーター付シート(Gの場合)◇3・◇8標準
クリアビューパッケージ(Xの場合)設定なし◇6・◇8

SNOWモードは、日産の説明では「走行状態に応じて前後の駆動力配分を最適に制御するとともに、アクセル操作がしやすい最適な加速力にコントロール」するモードです。

寒冷地向けの装備のうち、ヒーター付ドアミラー、リヤヒーターダクト、前席ヒーター付シート、高濃度不凍液、PTC素子ヒーターの5つは、2WDも含めた7タイプすべてに標準です。

Gどうしで比べると、e-4ORCEにする約30万円で、ステアリングヒーターと後席ヒーター付シートが標準になります。2WDのGでは、この2つは◇3(ナッパレザーなどとのセット)か◇8(クリアビューパッケージとのセット)でしか付きません。Xどうしでは、リヤLEDフォグランプ(クリアビューパッケージ)を付けられるかどうかが違います。2WDのXでは選べず、X e-4ORCEなら◇6(防水シートや助手席パワーシートとのセット)か◇8(ステアリングヒーター、後席ヒーター付シートとのセット)で付けられます。

クラ

雪の多いところに住んでいたら、e-4ORCE一択だと思ってた

シキ

SNOWモードはe-4ORCEにしかありません。ただ、最低地上高は2WDのほうが15mm高い200mmです

クラ

家の前の道に、除雪のあとどれくらい雪が残るか。冬の朝の様子を思い出してから決めよう

3列にする約13万円と、選べなくなる100V AC電源

3列シートはe-4ORCEのXとROCK CREEKにあり、2列との差はどちらも132,000円です。定員は5名から7名になり、3列目は5:5分割で、リクライニングとダイブダウン機構が付きます。X e-4ORCEどうしで比べると、車両重量は30kg増えて1,880kg、室内長は1,980mmから2,530mmになります(NissanConnect装備車は1,990mmと2,545mm)。WLTCモード燃費は18.1km/Lから18.0km/Lです。

3列を選ぶと、100V AC電源(1500W)はセットオプションでも付けられません。2列のXやROCK CREEKでは◇1に入っていますが、3列用の◇2には入っていないためです。車中泊で電源をどう考えるかは、一部仕様変更前の装備一覧で書いた車中泊の記事で扱っています。NMCのAUTECHにも、X e-4ORCEをベースにした3列(5,559,400円)があります。

クラ

3列目は年に数回しか使わないけど、13万円ならつけておこうかな

シキ

3列にすると、100V AC電源(1500W)はセットオプションでも付けられなくなります

クラ

キャンプで電気を使うつもりなら、3列目より先にそっちを考えないといけないのか

ROCK CREEKの約37万円で付くもの

ROCK CREEK e-4ORCEは、X e-4ORCEより約37万円高い価格です。ROCK CREEKの特別装備のうち、機能にかかわるのは次の6つです。

  • 防水シート(セルクロス®。ROCK CREEK専用デザイン/ラバレッドアクセント)
  • 助手席パワーシート(スライド、リクライニング)
  • 運転席のポジションメモリー
  • 後席ヒーター付シート〈セカンドシート左右席〉
  • ステアリングヒーター
  • クリアビューパッケージ(リヤLEDフォグランプ〈運転席側〉)

この6つは、X e-4ORCEのセットオプション◇6と同じ中身です。残りの9項目は、専用デザインの19インチアルミホイール(235/55R19)、グロスブラックのドアミラー、フロントグリル、フロントバンパー、エンブレム類、内装のラバレッドアクセントといった内外装です。ルーフレールは、X e-4ORCEでは銀がメーカーオプションですが、ROCK CREEKには黒が標準で付きます。ナビのNissanConnectは、ROCK CREEKでもX e-4ORCEと同じく◇1(3列は◇2)で付けます。

この7タイプのうち、4WDで、19インチアルミホイールとステアリングヒーター、後席ヒーター付シートが標準で付くのは、G e-4ORCEとROCK CREEKです。ROCK CREEKの2列はG e-4ORCEより約19万円安く、代わりにNissanConnectとテーラーフィットのシートは標準で付かず、パノラミックガラスルーフとBOSEは選べません。

ROCK CREEKは持込み登録で、登録時の車両重量などは実測値が使われるため、主要諸元(設計値)と異なる場合がある、と装備一覧に注記があります。

クラ

スキー帰りに、濡れたウェアのまま乗ることが多いんだよね

シキ

防水シートがあるのは、XとX e-4ORCE(どちらもセットオプション)と、標準で付くROCK CREEKです。Gには設定がありません

クラ

Xより高いGには付けられないんだ。防水シートが欲しいなら、Gは候補から外れるのか

外寸・サスペンション形式・プロパイロットは7タイプとも同じ

全長4,690mm、全幅1,840mm、全高1,720mm、ホイールベース2,705mm、最小回転半径5.4mは、7タイプとも同じです。サスペンションも7タイプとも、前がストラット式、後ろがマルチリンク式です。プロパイロット、プロパイロット緊急停止支援システム、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、運転席パワーシート(スライド、リクライニング、リフター、サイサポート)、前席ヒーター付シートも、7タイプすべてに標準で付きます。遮音ガラス〈フロント、フロントドア〉とアクティブ・ノイズ・コントロールも、7タイプとも標準です。

見積もりの前に決める順番は、3列か、4WDか、Xで選べない装備が要るか

メーカーオプションは工場で装着するため、注文のあとからは付けられない、と装備一覧に注記があります。7タイプの中では、選べるセットオプションが駆動方式と席の数で変わるので、先に決めるのは席の数と駆動方式です。

最初に決めるのは、3列が要るかどうかです。3列にすると、候補はX e-4ORCEとROCK CREEKの3列の2タイプになり、駆動方式もe-4ORCEに決まります。同時に、100V AC電源(1500W)は選べなくなります。

2列なら、次に駆動方式を決めます。2WDのXではリヤLEDフォグランプを選べず、2WDのGではステアリングヒーターと後席ヒーター付シートがセットオプションになります。ここで、冬に欲しい装備がどのセットに入るかが決まります。

そのあとで、Xでは選べない装備が要るかを確かめます。パノラミックガラスルーフやBOSEのように、Xでは選べない装備が欲しければ、Gを選ぶことになります。どれも要らなければ、Xに◇1や◇5(e-4ORCEなら◇6)を足した見積もりとGの見積もりを、同じ販売店で並べて出してもらうと比べやすくなります。防水シートを付けるつもりなら、X e-4ORCEに◇6を足した見積もりとROCK CREEKも並べておくと、19インチと専用の内外装にいくら払うかが分かります。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのエクストレイルのレビューで読めます。