アウトランダーPHEV|グレードを上げると何が増える?

灰色の三菱 アウトランダーPHEV G(5LA-GN0W)を斜め前から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが価格の書かれた紙を何枚も手に持って困った顔をし、シキが書類の束を持って隣に立っている アウトランダーPHEV、価格が9通りあるんだ
シキが書類を胸の前に構えて話し、クラがマグカップを持って首をかしげている 諸元表の類別の欄は5つ。上の3つは同じ記号
クラが口を開けて驚き、片手を頬に当てている。シキは書類を持って隣に立っている 約39万円ちがうのに、同じ記号なんだ
シキが片手を前に出して順番を示すしぐさをし、クラがうなずいている 先に決めるのは定員と、GかPか

アウトランダーPHEVの価格は9通りあります。BLACK Edition・P Executive Package・P・G の4グレードに5人乗りと7人乗りがあり、M は5人乗りだけの設定です。約537万円から約690万円まで、9つの価格が並びます。

主要諸元表の列も9つで、価格の数と合っています。合っていないのは「類別」の欄で、ここに並ぶ記号は5つしかありません。

シキ

BLACK Edition と P Executive Package と P の5人乗りが、3列まとめて XDGHZ。7人乗りの同じ3つが XDUHZ。ほかと重ならない記号が付くのは G と M だけだ

クラ

じゃあ、その3つはどこで見分けるの

シキ

同じ表の車両重量の行では数字が分かれる。BLACK Edition と P Executive Package が2,140kg、P が2,120kg。類別は3つに同じ記号を付けて、重量は2つと1つに分ける。同じ表なのに、まとめ方が行ごとに違う

9つの列に、5つの記号と7つの車両重量が並びます

主要諸元表を、グレードごとに縦に並べ替えるとこうなります。

グレード乗車定員類別車両重量メーカー希望小売価格
BLACK Edition5名XDGHZ2,140kg6,810,100円
P Executive Package5名XDGHZ2,140kg6,700,100円
P5名XDGHZ2,120kg6,419,600円
G5名XDHHZ2,110kg5,985,100円
M5名XDSHZ2,070kg5,369,100円
BLACK Edition7名XDUHZ2,180kg6,901,400円
P Executive Package7名XDUHZ2,180kg6,791,400円
P7名XDUHZ2,160kg6,510,900円
G7名XDXHZ2,150kg6,076,400円

同じ9通りを、類別の欄は5つに、車両重量の欄は7つに、価格は9つに分けています。どの行を見ているかで、同じ2台が同じにも違うにもなります。5人乗りの P と BLACK Edition は類別が同じ XDGHZ で、価格は約39万円ちがいます。

「類別」に入る XDGHZ のような記号は、三菱が主要諸元表に載せている英字の記号です。車検証に載る数字の類別区分番号とは別物で、そちらの読み方は型式指定番号と類別区分番号にまとめています。

雨の路上に停まる濃色の三菱 アウトランダーPHEV P(5LA-GN0W)を斜め前から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

主要諸元表は、9グレードで同じ数字が並ぶ行が大半です。車名・型式の5LA-GN0W、駆動方式の4WD、ホイールベース2,705mm、トレッド1,590/1,595mm、最小回転半径5.5m、4B12型のエンジン、前85kW・後100kWのモーター、22.7kWhの駆動用バッテリー、マクファーソンストラット式とマルチリンク式のサスペンション。ここに並ぶ数字は、約537万円の M でも約690万円の BLACK Edition でも同じです。

燃費の行は、9列を3つのセルに分けています。ただし数字は2種類で、ハイブリッド燃料消費率はWLTCモードで17.2km/L、M だけが17.6km/Lです。EV走行換算距離は102km、M が106km。交流電力量消費率は227Wh/km、M が218Wh/km。5人乗りと7人乗りのあいだに差はありません。

グレードで数字が分かれる行のうち、9通りをいちばん細かく分けているのが車両重量の7つです。値は2,070kgから2,180kgまで110kgの幅に収まっていて、0.5トンごとに区分が変わる自動車重量税は、このあいだに境目がありません(自動車重量税は車検証の車両重量で決まる)。メーカーオプションを付けると重量は増えます。電動パノラマサンルーフで20kg、ヒートポンプ式エアコンで10kg、エレクトリックテールゲートで10kg、Dynamic Sound Yamaha Ultimate で20kgです。

クラ

上の3つのあいだの約39万円は、何に使われてるの

シキ

そこは装備の中身が違う

M→G が61万6,000円、P Executive Package→BLACK Edition は11万円

5人乗りで隣どうしの差を取ると、こうなります。

グレード差額
M → G616,000円
G → P434,500円
P → P Executive Package280,500円
P Executive Package → BLACK Edition110,000円
(参考)5人乗り → 7人乗り・G以上の4グレード共通91,300円

7人乗りでも、隣どうしのグレードの差額は同じです。

BLACK Edition に近いグレードどうしほど、差額は小さくなります。ここから順に見ていきます。

11万円で変わるのは10項目。金額が付くのは1つだけ

BLACK Edition と P Executive Package で違うのは10項目です。

項目BLACK EditionP Executive Package
アダプティブLEDヘッドライトベゼル(グロスブラック)標準設定なし
LEDフロントフォグランプベゼル(グロスブラック)標準設定なし
ダイナミックシールド(グロスブラック)標準設定なし
ダークエンブレム(スリーダイヤマーク、PHEVマーク、OUTLANDERバッジ)標準設定なし
ドアミラーブラックマイカカラード
フロントグリルモールディングマットブラッククローム
スキッドプレート(フロント/リヤ)ブラックマイカチタニウムグレー
20インチアルミホイールグロスブラック(センターキャップはダークグレーメタリック)2トーン切削光輝仕上げ
シート生地ブラックセミアニリンレザー・シルバーステッチセミアニリンレザー・ブリックブラウン
ルーフレールグロスブラック・標準シルバー・メーカーオプション 33,000円

上の9項目に並んでいるのは、グロスブラック、マットブラック、ブラックマイカ、クローム、チタニウムグレー、2トーン切削光輝仕上げ、シルバーステッチ、ブリックブラウン。色と仕上げの名前ばかりです。10項目めのルーフレールだけが、P Executive Package では3万3,000円のメーカーオプション、BLACK Edition では標準になります。

クラ

11万円のうち、金額が書いてあるのは3万3,000円ぶんだけってこと?

シキ

装備一覧の価格欄に金額が入っているのは、その1行だけだ。残りは黒くするかどうか。P Executive Package から BLACK Edition へ上げるのは、機能を買うためじゃない。黒くしたいかどうかで決めていい

白い三菱 アウトランダーPHEV P Executive Package(5LA-GN0W)を斜め前から見た外観。クロームのフロントグリルモールディングとボディ同色のドアミラーが見える
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

約28万円のほうには、19万8,000円のオーディオが入っています

P から P Executive Package へ上がると、記号が変わるのは5項目です。

項目P Executive PackageP
Dynamic Sound Yamaha Ultimate(12スピーカー+デュアルアンプ)標準メーカーオプション 198,000円(標準は8スピーカーの Premium)
運転席パワーシート リフレッシュ機能標準設定なし
助手席パワーシート リフレッシュ機能標準設定なし
シート生地セミアニリンレザー・ブリックブラウンレザー・ブラック/ライトグレー
天井色ブラックライトグレー

Ultimate は P にも足せます。19万8,000円を払って P に付けると、P Executive Package との差は約8万円まで縮みます。この約8万円で付いてくるのが、前席2つのリフレッシュ機能と、ブリックブラウンのセミアニリンレザーと、ブラックの天井です。

P から P Executive Package への約28万円のうち、7割はオーディオの代金です。12スピーカーが要らないなら、残る約8万円で付く装備を見て決めることになります。

約43万円の差で、シートとエアコンが変わります

G から P へ上がると、15項目の記号が変わります。体に触れる装備が変わるのは次の6つです。

項目PG
運転席&助手席シートベンチレーション標準設定なし
リヤシートヒーター(座面・背もたれ面)標準設定なし
エアコン3ゾーン独立温度コントロール左右独立温度コントロール
助手席パワーシート(メモリー付)マニュアルシート
運転席パワーシートのメモリー標準設定なし
シート生地レザーコンビネーション(人工皮革×合成皮革)

残る9項目のうち8つは、センターピラーとクォーターピラーのブラックアウト、サイドドアガーニッシュ、フロント/リヤロワーガーニッシュ、ドアミラーのポジションメモリーとリバース連動、LEDルームイルミネーション、フットランプ、アルミペダルです。9つめのヘッドアップディスプレイは、G でも7万7,000円のメーカーオプションで足せます。

リヤシートヒーターと前席のシートベンチレーションは、G では金額を出しても付きません。

クラ

差額が大きいほど、変わる装備も多いの

シキ

おおむね、そうなってる。61万6,000円の M→G が22項目、約43万円の G→P が15項目、約28万円の P→P Executive Package が5項目。外れるのは P Executive Package→BLACK Edition だけで、11万円で10項目変わる。ただしその10項目は、色と仕上げの名前ばかりだ

M を選ぶと、候補から外れるもの

M は5人乗りだけの設定で、7人乗りの列がありません。電動パノラマサンルーフは、ほかの4グレードなら14万3,000円のメーカーオプションで選べますが、M には設定そのものがありません。Dynamic Sound Yamaha Ultimate も、5列のなかで M だけ選べません。

ヒートポンプ式エアコンは、上の4グレードが標準です。M ではセットオプションになり、MITSUBISHI CONNECT とフロントワイパーデアイサーとの3点で約18万円。単体では選べません。

そのかわり M はタイヤが235/60R18で、上の4グレードの255/45R20よりサイドウォールが26mmぶん厚くなります。車両重量も2,070kgでラインアップ最軽量です。この足まわりの違いはアウトランダーPHEVで車中泊で扱っています。

相場は、現行型だけを示すコードがありません

カーセンサーには三菱のアウトランダーで2つのコードがあります。

コード車種名平均買取相場額平均走行距離
MI/S106アウトランダーPHEV68.4万円〜105.1万円4万km
MI/S002アウトランダー182.6万円〜367.2万円6万km

いずれも2026年8月更新です。MI/S106 のグレード別の表に並ぶ型式は DLA-GG2W と 5LA-GG3W で、どちらも先代のPHEVです。年式別の表も、金額が入っているのは2021年(5年落ち)までです。MI/S002 のほうは年式別の表が2025年まで並びますが、グレード別の表の型式は DBA-GF7W と DBA-GF8W で、こちらはガソリンのアウトランダーになります。

現行型の5LA-GN0Wだけを集計したコードは、どちらでもありません。上の2つの金額を、いま新車で買えるアウトランダーPHEVの水準として読むことはできません。

定員と、G か P かを先に決める

最初に決めるのは乗車定員です。5人乗りか7人乗りかで約9万円と床下収納が同時に決まり、納車後には変えられません。

次が M かどうか。ここで7人乗りと電動パノラマサンルーフとヤマハの12スピーカーが選べなくなり、ヒートポンプ式エアコンが約18万円のセットオプションになります。18インチの厚いサイドウォールを取るかどうかも、M を選ぶかどうかで決まります。

三番目が G と P のあいだの約43万円です。シートベンチレーション、リヤシートヒーター、3ゾーンのエアコン、助手席のパワーシート。この4つは G では金額を出しても付かないので、後戻りができません。ヘッドアップディスプレイだけは7万7,000円で G にも付きます。

P・P Executive Package・BLACK Edition の3つを比べるのは、いちばん最後で足ります。

※価格・相場は執筆時点の情報です。実際の査定額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わります。

※メーカーオプションの価格は、三菱自動車の主要装備一覧に「参考価格」と記載されているものです。同じ一覧の末尾に「価格については各販売会社が独自に定めております」とあります。