車検証の型式指定番号と類別区分番号|どこに書いてある?

車検証の「型式」「型式指定番号」「類別区分番号」の3欄が、それぞれ何を指すかを並べた図
写真: 型式ラボ編集部 (自作図版・道路運送車両法および国土交通省の公開資料をもとに編集部で作成)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが困り顔でスマートフォンの画面をシキに見せ、シキが書類の束を持っている 型式指定番号と類別区分番号ってどこ?
シキがカードに3つの欄が並ぶ図解を指し示し、クラが首をかしげる 車検証の表面の右端に、欄が2つ並んでいる型式の欄じゃないんだ!?
シキが指を2本立てて説明し、クラが目を丸くする 型式は同じ設計の車に共通。伝えるのは2つの番号
クラがスマートフォンで電話をかけて明るい表情、シキが小さくうなずく その組で、同じ型式の中のどの類別かが決まる2つの番号、伝えます!

型式指定番号と類別区分番号の欄は、車検証の表面の右端に2つ並んでいます。番号を聞かれたら、この2つの欄の数字を両方とも伝えます。

「型式なら書いてあるのに、あとの2つが見あたらない」。車検証を広げてそうなったら、見るのは右端です。「5AA-MAD7S」のような型式は別の欄で、型式を伝えても2つの番号の代わりにはなりません。

2つの欄は、電子車検証でも紙の車検証でも表面の右端にある

2023年1月(軽自動車は2024年1月)から、車検証はICタグに情報を記録する方式(電子車検証)になりました。電子車検証では、表面のいちばん上の段の右端に「型式指定番号」「類別区分番号」の欄が隣り合っています。紙の車検証では、「型式」「原動機の型式」と同じ段の右端です。

「電子車検証になって、番号はICタグのほうに移ったのでは」と思うかもしれませんが、2つの番号の欄は、電子車検証の表面に印字されています。ICタグだけに記録されているのは、車検証の有効期間や、所有者の氏名・住所です。

手元の車検証が電子でも紙でも、表面の右端で「型式指定番号」「類別区分番号」という欄の名前を探してください。

型式を伝えても、2つの番号の代わりにはならない

名前が似ていて取り違えやすいのが、「型式」の欄です。型式は、同じ設計の車に共通で付く記号です。どこまでを同じ型式にするかは国土交通省の通達が決めていて、原動機の種類や総排気量、燃料の種類、車体の外形などが違えば型式を分けます。こうした違いがなければ、グレードが違っても同じ型式として扱えます。

スズキのソリオは、ソリオの HYBRID MZ、HYBRID MX、HYBRID MG と、ソリオ バンディットの HYBRID MV の4機種が、2WDと4WDを含めて、5AA-MAD7S という1つの型式にまとめられています。

クラ

装備も駆動方式も車両重量も違うのに、型式は1つなんだ

シキ

型式が表しているのは、どの設計の車かまでだ。ソリオの型式だけ伝えても、2WDか4WDかは相手に伝わらない

クラ

型式の欄を読み上げて済ませるところだった。読むのは右端の2つだね

2つとも伝えると、同じ型式の中のどの類別の車かが決まる

車検証には、電子でも紙でも、グレード名を書く欄がありません。同じ型式の車をさらに分けた区分を「類別」といい、どの類別の車かを示しているのが、型式指定番号と類別区分番号です。

型式指定番号は、国土交通大臣が自動車の型式を指定したときの番号です。型式指定は、道路運送車両法の第七十五条にもとづいて、国が申請を受けて自動車を型式ごとに指定する制度で、指定の番号は車名・型式とともに告示されます。

類別区分番号は、その類別ごとに付く番号です。4桁の数字(当分の間は3桁でもよい)で、同じ型式の中では同じ番号を重ねて使いません。

類別区分番号が必ず分かれるのは、車体の形状、長さ・幅・高さ、車両重量、乗車定員、最高出力、燃料消費率などが違うときです。国土交通省の通達は、このうち1つでも違えば少なくとも別の「類別」を設け、類別ごとに別の番号を付けると決めています。ソリオの4機種は、2WDと4WDで車両重量が違います。車両重量は類別を分ける項目の1つなので、型式が同じ 5AA-MAD7S でも、2WDと4WDは別の類別になり、類別区分番号も別になります。

型式指定番号で型式が決まり、類別区分番号でその中の類別が決まります。片方だけでは、どの類別の車かまでは決まりません。

クラ

2つの番号が同じ車どうしなら、何から何まで同じなの?

シキ

同じなのは、車両重量や乗車定員、燃料消費率のように、通達が挙げている項目だ。ボディカラーはそこに入っていないから、番号が同じで色だけ違う車はありうる

クラ

色が関係する用件なら、番号とは別に色も伝えるんだね

メーカーによっては、主要諸元表にグレードごとの英字の記号を載せていることがあります。これは、車検証に載る数字の類別区分番号とは別のものです。実例はデリカD:5 のグレード比較にあります。番号を聞かれて伝えるのは、車検証の数字のほうです。

中古車を見比べるときは、販売店に同じ2つの欄を読んでもらう

車検証が手元にない中古車でも、使う欄は同じです。物件情報に型式しか書かれていないと、同じ型式のどのグレードなのかは、装備の一覧と価格から推測するしかありません。販売店には「型式指定番号と類別区分番号を教えてください」と、欄の名前で聞きます。販売店の手元に車検証があれば、右端の2つの欄を読むだけで答えられる質問です。

クラ

数字を2つ教えてもらっても、僕にはそこからグレード名が分からないよ

シキ

グレード名と駆動方式は、番号と一緒に答えてもらう。番号のほうは車検証に印字された数字を読むだけだから、装備や価格からの推測が入らない

クラ

じゃあ、グレード名と駆動方式と2つの番号を、まとめて聞くよ

候補が2台あるなら、2つの番号を並べてみてください。両方とも同じなら、その2台は同じ類別です。番号が違っていたら、どこが違う仕様なのかを販売店に聞きます。契約の前には車検証そのものを見せてもらい、表面の右端の2つの欄が、聞いていた番号と同じかどうかを確かめます。

知りたいことごとに、車検証で読む欄が違う

知りたいこと使う情報
どの設計の車か・適合する排出ガス規制・燃料の種類型式(例: 5AA-MAD7S)
次回の自動車重量税額車台番号
同じ型式の中のどの類別か(2台が同じ類別かどうか)型式指定番号+類別区分番号

型式の欄で分かるのは、どの設計の車かと、適合する排出ガス規制、燃料の種類です。規制と燃料の種類は、ハイフンより前の3文字が表しています。中古車の物件情報に型式が書いてあれば、燃料の種類が希望と合わない車を、問い合わせる前に候補から外せます。3文字の読み方は、型式の頭の記号の読み方にまとめています。

次の車検でかかる自動車重量税を調べるときは、型式指定番号も類別区分番号も使いません。国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で入力が必須なのは車台番号だけで、2つの番号には入力欄がありません。車検証に書かれた車台番号を、全桁入力します。

聞かれたのが型式指定番号と類別区分番号なら、車検証の表面の右端にある2つの欄を読み、数字を両方とも伝えてください。それで、同じ型式の中のどの類別の車かが決まります。