ゴルフヴァリアントのグレード比較|リヤサスペンションはどれも同じ?
ゴルフヴァリアント、いちばん安いActive Basicは何が違う?
eTSIのActive Basicはトレーリングアーム、TDIは4リンクです
同じグレード名なのに、エンジンで足まわりが変わるの?
じゃあ、何から決めればいい?eTSIかTDIか。本革シートはTDIのStyleとR-Lineだけです ゴルフ ヴァリアントの日本仕様は、Active Basic・Active・Active Advance・Style・R-Lineの5グレードです。グレード名の順に装備が増えていく車ではありません。エンジンの出力も、リヤサスペンションの形式も、本革シートを選べるかどうかも、グレード名とeTSIかTDIかの組み合わせで決まります。
「いちばん安いActive Basicで足りるのか、それとも別のグレードにするべきか」と迷ったときに、先に見ておきたいのは、契約のあとから足せない3つです。リヤサスペンションの形式、ナビゲーション、シートの表皮。ナビはグレードだけで決まりますが、見落とされやすいのは、リヤサスペンションと本革シートがグレードとエンジンの組み合わせで決まることです。
5グレードの価格と、この記事の前提
グレードごとのメーカー希望小売価格は次のとおりです。
| グレード | 価格(税込・最安) | 選べるエンジン |
|---|---|---|
| Active Basic | 3,689,000円〜 | eTSI/TDI |
| Active | 3,998,000円〜 | eTSIのみ |
| Style | 4,639,000円〜 | eTSI/TDI |
| R-Line | 4,724,000円〜 | eTSI/TDI |
| Active Advance | 4,739,000円〜 | TDIのみ |
表の価格は各グレードのいちばん安い組み合わせで、エンジンを2種類選べるグレードではeTSIの金額です。同じグレードでTDIを選んだときの価格は、見積りシミュレーションをエンジンの段階まで進めると表示されます。
名前の並びと価格の順も一致しません。Active Advanceは約474万円で、R-Lineの約472万円より高く、5グレードでいちばん高い表示価格です。
装備と数値は、フォルクスワーゲン グループ ジャパンの装備表・諸元表(2026年6月発行/2026年16週以降生産車両)にもとづきます。装備表にはこのほか、R-Lineにハーマンカードンのサウンドシステムなどを組み合わせたeTSI R-Line Premium Sound Editionが載っています。価格・相場は執筆時点の情報で、購入前には現時点の見積りで確かめてください。
出力とリヤサスペンションは、グレードとエンジンの組み合わせで決まる
| eTSI(Active Basic/Active) | eTSI(Style/R-Line) | TDI | |
|---|---|---|---|
| 総排気量 | 1,497cc | 1,497cc | 1,968cc |
| 最高出力 | 85kW(116PS)/5,000〜6,000rpm | 110kW(150PS)/5,000〜6,000rpm | 110kW(150PS)/3,000〜4,200rpm |
| 最大トルク | 220N·m/1,500〜3,000rpm | 250N·m/1,500〜3,500rpm | 360N·m/1,600〜2,750rpm |
| WLTC | 18.4km/L | 18.3km/L | 20.1km/L |
| 車両重量 | 1,380kg | 1,410kg | 1,510kg |
| 燃料(タンク容量) | 無鉛プレミアム(47L) | 無鉛プレミアム(51L) | 軽油(51L) |
同じ1,497ccのeTSIでも、Active BasicとActiveでは85kW(116PS)、StyleとR-Lineでは110kW(150PS)です。StyleとR-Lineのほうが34PS高く、最大トルクも30N·m大きい数字です。eTSIを選ぶ人にとっては、グレードの選択がそのまま出力の選択になります。荷物を積んで坂を上る機会が多いなら、見ておきたい差です。
TDIは、どのグレードでも110kW(150PS)です。最大トルクは360N·mで、StyleとR-LineのeTSIより110N·m大きく、1,600〜2,750rpmで出ます。4人乗車で荷物を積んで高速道路の坂を上るとき、低い回転から大きな力を出せるのはTDIのほうだと、この数字からは読めます。 燃費もWLTCで20.1km/Lと、3つのエンジン設定の中でいちばん良い数字です。代わりに、車両重量はStyleとR-LineのeTSIより100kg増え、給油は軽油になります。
eTSIには13.5kW(定格)のモーターと44Vのリチウムイオン電池が組み合わされます。最高出力14kW(19PS)、最大トルク56N·mで、駆動を担うというより、発進とアイドリングストップからの復帰を補う規模です。TDIにこの電動化はありません。
リヤサスペンションとタイヤは、こう分かれます。
| グレード | リヤサスペンション | タイヤ |
|---|---|---|
| eTSI Active Basic/eTSI Active | トレーリングアーム | 205/55 R16 |
| TDI Active Basic/TDI Active Advance | 4リンク(スタビライザー付) | 225/45 R17 |
| eTSI Style | 4リンク(スタビライザー付) | 225/45 R17 |
| TDI Style | 4リンク(スタビライザー付) | 225/45 R17 |
| eTSI R-Line/同 Premium Sound Edition | 4リンク(スタビライザー付) | 225/40 R18 |
| TDI R-Line | 4リンク(スタビライザー付) | 225/40 R18 |
トレーリングアームは左右の車輪が同じ部材でつながる形式、4リンクは左右が別々に動く独立懸架です。片輪だけ段差に乗ったとき、4リンクなら反対側の車輪はその上下の動きの影響を受けにくくなります。
TDIを選べば、いちばん安いActive Basicでもリヤは4リンクです。トレーリングアームになるのは、eTSIのActive BasicとActive、つまり116PSのeTSIだけです。
見積りに『Active Basic』って書いてあっても、それだけじゃリヤサスペンションは分からないってこと?
そうです。5グレードの中で、エンジンによってリヤサスペンションとタイヤが変わるのはActive Basicだけです。Activeはトレーリングアーム、ほかの3グレードは4リンクで、エンジンを替えても変わりません
じゃあActive Basicの見積りをもらったら、グレード名の横にeTSIかTDIかが書いてあるかを先に確かめる

5グレードを1つずつ:Active Basicのナビ、Styleの本革、R-Lineの足まわり
Active Basic|約369万円。エンジンでリヤサスペンションとタイヤが変わる
eTSIを選ぶと116PS、リヤはトレーリングアーム、タイヤは205/55 R16。TDIを選ぶと150PS・360N·m、リヤは4リンク、タイヤは225/45 R17です。
どちらのエンジンでも共通する弱点がナビです。Active Basicに載る”Ready 2 Discover”は、通信モジュールとApp-Connectを備えていますが、ナビゲーション機能は持っていません。SSDナビ付きの”Discover”は、Active Basicにはオプションでも設定がありません。道案内にはスマートフォンのアプリを使います。
空調も、Active Basic(eTSI・TDIとも)はフルオートエアコンの1ゾーンで、それ以外のグレードは運転席・助手席・後席を独立調整できる3ゾーンです。フィルターもActive Basicは標準のフレッシュエアフィルターで、アレルゲン除去機能付きになるのはActive Basic以外の4グレードです。
ナビはスマホで足りるから、Active Basicでいい気がしてきた
ナビだけならそうかもしれません。ただ、Active Basicの空調は1ゾーンなので、後席の温度を前席と別に決めることはできません
後ろに子どもを乗せる家なら、そこは販売店で3ゾーンのグレードとの違いを聞いておきたいね
それでも、車体寸法もラゲージ容量もほかの4グレードと同じ車が、約369万円から買えます。ナビをスマートフォンに任せられて、TDIを選べるなら、Active Basicを買う理由はあります。
Active|約400万円。eTSI専用で、3ゾーンの空調が付き、ナビを選べる
選べるエンジンはeTSIだけで、116PSとトレーリングアームはActive Basicと同じです。
Active Basicより増える標準装備は、3ゾーンエアコン、アレルゲン除去機能付きフィルター、ハイビームアシスト、オートアラーム、スマートエントリー(Active Basicでキーレスなのはエンジンの始動・停止だけ)です。ナビ(“Discover”)もパッケージオプションで選べるようになります。リヤサスペンションを4リンクにしたいなら、このグレードは候補から外れます。
Style|約464万円。eTSIでも150PSと4リンクになる
eTSIを選んでも150PSになり、リヤは4リンク、タイヤは225/45 R17です。シートはマイクロフリースシートに変わります。
本革シートが条件なら、StyleではエンジンがTDIに決まります。 Style専用レザーシート(パッケージオプション)の設定があるのはTDI Styleだけで、eTSI Styleには用意されていません。
R-Line|約472万円。選ぶ理由は装備より足まわり
専用スポーツサスペンションと、切り込むほど操舵比が速くなるプログレッシブステアリングが組み合わされます。タイヤは225/40 R18です。
サイドウォールの高さは205/55 R16が約113mm、225/45 R17が約101mm、225/40 R18が約90mm。16インチと18インチでは23mmほど違います。専用サスペンションと18インチの両方が付くので、5グレードの中でいちばん硬い足まわりになるのはR-Lineです。 タイヤは3種類で、グレードとエンジンの組み合わせごとに1つに決まっています。
Styleに18インチを付けたり、R-Lineを17インチにしたりはできる?
装備表では、どちらも選べません。タイヤのサイズにオプションの設定がないからです
だったら試乗は、R-LineとStyleを1台ずつ頼んで、家の近くの段差がある道で比べたい
Active Advance|約474万円。TDI専用で、ナビが標準
ディーゼル専用で、SSDナビ付きの”Discover”が標準です。リヤは4リンク、タイヤは225/45 R17、シートはファブリックです。
名前はActive系ですが、ActiveやActive Basicと違って、ナビが標準でエンジンはTDIだけです。ナビを最初から付けたくて、スポーツサスペンションは要らない人のためのグレードです。 本革シートの設定はありません。
標準のシートは3種類、本革はTDIのStyleとR-Lineだけ
| シート | 該当グレード |
|---|---|
| ファブリック | eTSI Active Basic、eTSI Active、TDI Active Basic、TDI Active Advance |
| マイクロフリースシート | eTSI Style、TDI Style |
| R-Line専用ファブリック&マイクロフリースシート | eTSI R-Line、eTSI R-Line Premium Sound Edition、TDI R-Line |
| Style専用レザーシート(パッケージオプション) | TDI Styleのみ |
| R-Line専用レザーシート(パッケージオプション) | TDI R-Lineのみ |
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高×ホイールベース | 4,640×1,790×1,485×2,670mm |
| 乗車定員 | 5名 |
| 最小回転半径 | 5.1m |
| ラゲージ容量 | 611L(後席を倒して1,642L・VDA方式) |
| トランスミッション | 7速DSG |
| 駆動方式 | 前輪駆動(4MOTIONはGolf R Variantのみ) |
611LはVDA(ドイツ自動車工業会)方式の測定値です。全長4,640mmは日本の立体駐車場で問題になる寸法ではありませんが、全幅1,790mmは機械式駐車場の制限(多くは1,850mm)に近いので、事前の確認が要ります。
テンポラリースペアタイヤ、ラゲージネットパーティション、スライディングカバーは全グレード標準です。荷室まわりの基本装備のために、高いグレードを選ぶ必要はありません。
買取相場の幅には、6型と7型が混ざっている
いまの車を下取りや買取に出してゴルフ ヴァリアントに乗り換える場合、カーセンサーの相場を見るときに注意が要ります。平均買取相場額は12.7万〜358.0万円(2026年7月更新、平均走行距離7万km)ですが、この集計には現行の8型より前の6型・7型が含まれています。
下限の12.7万円も上限の358.0万円も、現行8型のグレード差を表す数字ではありません。
査定額は、状態・走行距離・時期・業者・地域によって違ってきます。輸入車はとくに整備記録の扱いで評価が変わるため、点検の履歴をそろえてから査定に出すほうが有利です。
決める順番は、エンジン、Active Basicにするか、R-Lineにするか
- eTSIかTDIか。 本革シートが欲しいなら、この時点でTDIに決まり、グレードもTDI StyleかTDI R-Lineに絞られます。eTSIには、どのグレードにも本革シートの設定がありません。最大トルクとWLTC燃費の数字が大きいのはTDI、車両重量が軽いのはeTSIです
- Active Basicを選ぶかどうか。 ナビはオプションでも付かず、空調は1ゾーンです。eTSIを選んだ場合は、リヤサスペンションもトレーリングアームになります。この3点をどれも許容できるなら、約369万円から買えます
- R-Lineにするかどうか。 専用サスペンションと18インチの両方が付くので、装備を増やすというより、足まわりの硬さを選ぶ判断です
販売店でeTSIとTDIの試乗車を1台ずつ出してもらえるかを、見積りの前に聞いておきたいところです。
ハッチバックのゴルフと迷っているならゴルフのグレード比較、同じVWのSUVならティグアンとT-Rocの記事で、グレードごとの違いを読めます。
実際に乗っている人の評価は、みんカラのゴルフ ヴァリアントのレビューで読めます。
※価格・相場は執筆時点の情報です。買取相場は掲載物件からの集計値で、実際の査定額は状態や装備で変わります。