ライズとヤリス クロス|満タンでいちばん長く走れるのはどれか?

トヨタ ヤリス クロス ハイブリッド X 2WD(6AA-MXPJ10-BHXRB)を前方斜めから見た外観。205/65R16タイヤと16インチスチールホイール(樹脂フルキャップ付)を装着する
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが両手のひらを上に向けて首をかしげ、シキが白紙の紙を持って隣に立っている タンクが大きいほど、遠くまで行けるよね?
シキが白紙の紙を1枚持ち上げて真顔で話し、クラがマグカップを持って聞いている 満タンで、33Lのライズ HVが約924km
クラが驚いた顔で片手を前に出し、シキが腕を組んで正面を向いている 42Lのヤリス クロス ガソリンは9タイプとも届かない?
シキが書類を持ったまま片手を前に出して話し、クラがマグカップを持って笑っている 先に決めるのは駆動方式、次が動力あとから変えられるのはグレードだけか
クラ

ライズとヤリス クロスって、どっちが長く走れるんだ?

シキ

タンクはライズが33Lと36L、ヤリス クロスが36Lと42L

クラ

じゃあ42Lのヤリス クロスだよね

シキ

その42Lはガソリン車のほう。満タンで約794km。33Lのライズ ハイブリッドは約924km

クラ

9L多いのに、130km手前で給油?

タンクの大きさの順と、走れる距離の順は一致しません。2台の組み合わせは全部で28通りあって、いちばん長いのは36Lのヤリス クロス ハイブリッドX(2WD)で約1,109km、いちばん短いのは同じ36Lのライズ ガソリン4WDで約626kmです。

タンクは33L・36L・42Lの3種類

タンク容量は動力ごとに1つ決まっていて、同じ動力ならグレードが変わっても同じ量です。ライズが8タイプ、ヤリス クロスが20タイプで合計28通りありますが、入る量は33L・36L・42Lの3つだけです。

車動力タンク容量何タイプに付くか
ライズハイブリッド(1.2L・2WD)33LZ・Gの2タイプ
ライズガソリン(1.2L 2WD/1.0Lターボ 4WD)36LZ・G・Xの6タイプ
ヤリス クロスハイブリッド(2WD/E-Four)36LGR SPORT・Z“Adventure”・Z・G・X・Uの11タイプ
ヤリス クロスガソリン(2WD/4WD)42LGR SPORT・Z“Adventure”・Z・G・Xの9タイプ

42Lと33Lの差は9Lです。

走れる距離の順に並べると、タンクの順番にならない

28通りを、満タンで走れる距離の長い順に並べます。同じ数字になるグレードはまとめました。年に1万km走る人が何回給油に立ち寄るかも、右端に付けています。

距離は、タンクの容量をWLTCモードの燃費どおりに空まで使い切ったときの計算値です。メーカーの公表値ではありません。

車動力・駆動グレードタンクWLTC満タン航続(計算値)1万kmあたりの給油
ヤリス クロスハイブリッド 2WDX36L30.8km/L約1,109km9回
ヤリス クロスハイブリッド 2WDG・U36L30.2km/L約1,087km9回
ヤリス クロスハイブリッド E-FourX36L28.6km/L約1,030km10回
ヤリス クロスハイブリッド E-FourG・U36L28.1km/L約1,012km10回
ヤリス クロスハイブリッド 2WDZ“Adventure”・Z36L27.8km/L約1,001km10回
ヤリス クロスハイブリッド 2WDGR SPORT36L26.8km/L約965km10回
ヤリス クロスハイブリッド E-FourZ“Adventure”・Z36L26.0km/L約936km11回
ライズハイブリッド 2WDZ・G33L28.0km/L約924km11回
ヤリス クロスガソリン 2WDX42L18.9km/L約794km13回
ヤリス クロスガソリン 2WDG42L18.8km/L約790km13回
ヤリス クロスガソリン 2WDZ“Adventure”・Z42L17.9km/L約752km13回
ライズガソリン1.2L 2WDZ・G・X36L20.7km/L約745km13回
ヤリス クロスガソリン 4WDG・X42L17.6km/L約739km14回
ヤリス クロスガソリン 2WDGR SPORT42L17.6km/L約739km14回
ヤリス クロスガソリン 4WDZ“Adventure”・Z42L16.7km/L約701km14回
ライズガソリン1.0Lターボ 4WDZ・G・X36L17.4km/L約626km16回

42Lを積むヤリス クロスのガソリン車は、9タイプのどれも、33Lのライズ ハイブリッドに届きません。いちばん長いガソリンXの2WDで約794km。ライズ ハイブリッドの約924kmまで約130km足りません。

逆に、36Lのヤリス クロス ハイブリッドは11タイプとも約924kmを上回ります。いちばん短いZ“Adventure”とZのE-Fourでも約936kmです。

クラ

同じ36Lなのに、いちばん長いのといちばん短いのが両方ある

シキ

タンクの容量は順番の理由になってない。差が出てるのはハイブリッドとガソリンのあいだ

クラ

1回ぶんの差なら気にしないけど、10年ぶんだとどうなるんだろう

10年乗って10万km走るなら、給油に立ち寄る回数は約90回と約160回です。70回ぶん違います。

トヨタ ライズ HYBRID Z(5AA-A202A-GBSH)の前方斜めからの外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

同じ36Lのハイブリッドで、いちばん安いXがいちばん長く走る

ヤリス クロスのハイブリッド11タイプは、タンクがどれも36Lです。それでも満タン航続は約173km開きます。

グレード・駆動価格(税込)WLTC満タン航続(計算値)標準のタイヤ
X 2WD2,510,200円30.8km/L約1,109km205/65R16
U 2WD2,549,800円30.2km/L約1,087km205/65R16
G 2WD2,712,600円30.2km/L約1,087km205/65R16
X E-Four2,757,700円28.6km/L約1,030km205/65R16
U E-Four2,797,300円28.1km/L約1,012km205/65R16
G E-Four2,960,100円28.1km/L約1,012km205/65R16
Z 2WD2,992,000円27.8km/L約1,001km215/50R18
Z“Adventure” 2WD3,107,500円27.8km/L約1,001km215/50R18
GR SPORT 2WD3,169,100円26.8km/L約965km215/50R18
Z E-Four3,239,500円26.0km/L約936km215/50R18
Z“Adventure” E-Four3,355,000円26.0km/L約936km215/50R18

価格の安い順に11タイプを並べると、満タンで走れる距離は一度も長くならないまま短くなっていきます。いちばん長い組み合わせがいちばん安い約251万円のX(2WD)、いちばん短い組み合わせがいちばん高い約336万円のZ“Adventure”(E-Four)です。この2つの差は、価格で約84万円、満タン航続で約173kmです。

タイヤは16インチと18インチの2種類で、G・X・Uが205/65R16、Z“Adventure”・Z・GR SPORTが215/50R18です。サイドウォールの高さは16インチが約133mm、18インチが約108mmです。

トヨタ ヤリス クロス ハイブリッド Z 2WD(6AA-MXPJ10-BHXGB)の前輪。215/50R18タイヤと切削光輝の18インチアルミホイールを装着している
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

KINTO専用のUは、標準の205/65R16に対して215/50R18を約14万円のメーカーオプションで選べます。18インチを付けたときのWLTCモード燃費は、2WDが27.8km/L、E-Fourが26.0km/L。標準の30.2km/Lと28.1km/Lから、満タン航続にすると約86kmと約76km減ります。グレードを据え置いてホイールだけを替えた数字は、ヤリス クロスの諸元表ではUの欄にしか出てきません。

クラ

見た目で18インチにすると、そのぶん給油が早く来るわけだ

シキ

Uの2WDだと約86km。ヤリス クロスで16インチが標準なのは、G・X・Uの3グレード

ヤリスクロスのグレード比較|シートヒーターはZからでは、この6グレードを装備の行ごとに並べています。

雪のために4WDを選ぶと、ライズは約626kmに決まる

ライズの4WDは、1.0Lターボの3タイプだけです。ハイブリッドは2WDのZとGしかなく、4WDの欄はどれも「ー」です。四輪駆動を選んだ時点で、エンジンは0.996Lのターボ、タンクは36Lで確定します。

しかもライズは、同じグレードどうしで4WDとハイブリッドを比べると差が3万円を切ります。Zなら約241万円と約244万円。ZどうしでもGどうしでも同じ額です。ハイブリッドの設定があるのはZとGだけなので、8タイプの並びの中で四輪駆動とハイブリッドが3万円以内で並ぶのも、このZどうしとGどうしの2組です。

ヤリス クロスは、四輪駆動でもハイブリッドの設定があります。E-Fourを選べるのはZ“Adventure”・Z・G・X・Uの5グレードで、GR SPORTは2WDだけです。

ライズ Z(4WD)ヤリス クロス ハイブリッドX(E-Four)
価格(税込)2,413,400円2,757,700円
エンジン1KR-VET・0.996LターボM15A-FXE・1.490L
最大トルク140N·m/2,400〜4,000rpmエンジン120N·m/3,800〜4,800rpm
モーターーフロント1NM 141N·m/リヤ1MM 52N·m
タンク36L36L
WLTC17.4km/L28.6km/L
満タン航続(計算値)約626km約1,030km

差額は約34万円で、満タンで走れる距離は約400km違います。

クラ

雪の日のために四輪駆動を足すと、晴れた日の給油の回数も増えるのか

シキ

ライズの4WDは1.0Lターボの1種類。140N·mを2,400rpmから出す設定になってる。ヤリス クロスのガソリン4WDは145N·mだけど、出るのは4,800rpmから

リヤはドラムとディスク。足まわりが変わるのはヤリス クロスの四輪駆動だけ

サスペンションは、ライズが8タイプとも前がマクファーソンストラット式、後ろがトーションビーム式です。駆動方式でもグレードでも変わりません。

ヤリス クロスは前がマクファーソンストラット式で共通、後ろは2WDがトーションビーム式、E-Fourと4WDが2リンク・ダブルウィッシュボーン式に変わります。GR SPORTは2WDだけの設定なので、後ろはトーションビーム式の1種類です。

ライズのブレーキは前がベンチレーテッドディスク、後ろがリーディングトレーリング式ドラムで8タイプ共通です。ヤリス クロスは前がベンチレーテッドディスク、後ろがディスクで、20タイプすべて同じです。

ライズヤリス クロス
リヤサスペンショントーションビーム式(全8タイプ)トーションビーム式(2WD)/2リンク・ダブルウィッシュボーン式(E-Four・4WD)
リヤブレーキリーディングトレーリング式ドラムディスク
標準タイヤZ 195/60R17/G 195/65R16アルミ/X 195/65R16スチールGR SPORT・Z“Adventure”・Z 215/50R18/G 205/65R16アルミ/X・U 205/65R16スチール
サイドウォールの高さ約117mm/約127mm約108mm/約133mm
最小回転半径Z 5.0m/G・X 4.9m5.3m(全20タイプ)
ホイールベース2,525mm2,560mm

最小回転半径は、ライズのG・Xがいちばん小さい4.9mです。ヤリス クロスは20タイプすべて5.3mなので、同じ場所で切り返すと0.4mぶん外側を回ります。ライズでもZは5.0mで、その差は0.3mに縮みます。

サイドウォールがいちばん厚いのも薄いのも、ヤリス クロスの中にあります。約133mmと約108mmで、差は約26mm。ライズは約117mmと約127mmで、10mmの幅に収まります。

全長3,995mmのライズのほうが、室内長は110mm長い

外寸はヤリス クロスのほうが大きく、室内はライズのほうが長くて高い。そういう並びです。

ライズヤリス クロス
全長3,995mm4,180mm(Z“Adventure”は4,200mm、GR SPORTは4,185mm)
全幅1,695mm1,765mm
全高1,620mm1,590mm(GR SPORTは1,580mm)
室内長1,955mm1,845mm
室内幅1,420mm1,430mm
室内高1,250mm1,205mm
最低地上高185mm170mm(GR SPORTは160mm)
乗車定員5名5名

ライズはヤリス クロスのZ・G・X・Uより185mm短く、全幅は20タイプすべてに対して70mm狭いクルマです。それでも室内長は110mm、室内高は45mm上回ります。ヤリス クロスが上回るのは室内幅の10mmだけです。最低地上高もライズの185mmが高く、ヤリス クロスは170mm、GR SPORTだけが160mmです。

ライズはファブリックシート表皮が3グレードとも標準で、運転席シート上下アジャスターが付くのはZとG。Xには設定がありません。運転席・助手席シートヒーターはZが標準、GとXは4WDが標準で、2WDは寒冷地仕様とセットのメーカーオプションです。

ヤリス クロスは表皮が5通りに分かれます。X・Uがファブリック、Gが上級ファブリック、Zが合成皮革+ツィード調ファブリック、Z“Adventure”が合成皮革、GR SPORTがエアヌバック®+合成皮革です。前席のヘッドレストは、X・Uが一体型、Z“Adventure”・Z・Gがセパレート型、GR SPORTが専用スポーティシートです。

トヨタ ライズ HYBRID Z(5AA-A202A-GBSH)を後方斜めから見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

車両重量が1,000kg未満なのは、ライズのガソリン2WDだけ

車両重量はライズが970〜1,070kg、ヤリス クロスが1,110〜1,280kgです。自動車重量税が見るのは車両重量を0.5トンごとに区切った段なので、この幅のなかでは1,000kgの位置に境目があります。

ライズは8タイプ全部、ヤリス クロスは軽いほうと重いほうを並べます。

車・タイプ車両重量
ライズ ガソリン1.2L 2WD(G・X)970kg
ライズ ガソリン1.2L 2WD(Z)980kg
ライズ ガソリン1.0Lターボ 4WD(G・X)1,040kg
ライズ ガソリン1.0Lターボ 4WD(Z)1,050kg
ライズ ハイブリッド(G)1,060kg
ライズ ハイブリッド(Z)1,070kg
ヤリス クロス ガソリン 2WD(X)1,110kg
ヤリス クロス ハイブリッド E-Four(Z“Adventure”・Z)1,280kg

1,000kgを下回るのは、ライズのガソリン1.2L・2WDの3タイプだけです。ライズの残り5タイプもヤリス クロスの20タイプも、すべて1,000kgを超えます。

なおヤリス クロスの重量には注記が付いていて、ハンズフリーパワーバックドアを装着すると10kg、Uに18インチを装着するとさらに10kg増えます。

買取相場は、下限で約20万円ヤリス クロスが高い

2026年8月更新のカーセンサーの数字です。

平均買取相場額平均走行距離
ライズ93.2万円〜230.1万円2万km
ヤリス クロス113.5万円〜257.5万円4万km

下限で約20万円、上限で約27万円、ヤリス クロスのほうが高くなっています。平均走行距離はライズが2万km、ヤリス クロスが4万kmです。相場は掲載された物件の価格から集計された参考値で、実際の査定額は装備や状態で変わります。

決める順番は、駆動方式・動力・グレードの3段

最初に決めるのは駆動方式です。ライズで四輪駆動を選ぶと、エンジンが0.996Lターボの1種類、タンクが36Lに同時に確定します。33Lのハイブリッドは、この時点で候補から外れます。ヤリス クロスで四輪駆動を選んだ場合は、E-Fourのハイブリッドが5グレード残り、後ろのサスペンションが2リンク・ダブルウィッシュボーン式に変わります。

次が動力です。ここでタンクの容量が決まります。ライズは33Lか36L、ヤリス クロスは36Lか42L。ハイブリッドの13タイプは満タン航続が約924km以上、ガソリンの15タイプは約794km以下で、走れる距離の長い短いがこの段で分かれます。

最後がグレードです。ここで標準のタイヤが決まります。ライズはZが195/60R17で、GとXが195/65R16。ヤリス クロスはG・X・Uが205/65R16、Z“Adventure”・Z・GR SPORTが215/50R18です。

3段のうち、あとから変えられるのは3段目だけです。ホイールとタイヤは買い替えられますが、駆動方式と動力は車両ごと入れ替えるしかありません。給油の回数を決めているのは、この入れ替えるしかない2段のほうです。

※価格・諸元・装備の適用可否は、トヨタ公式の主要諸元表・主要装備一覧表と、価格・グレードページの数値です。ライズは2024年11月版、ヤリス クロスは2026年8月版のPDFで、2冊の時点はそろっていません。買取相場は2026年8月更新のカーセンサーの数字です。いずれも執筆時点の情報で、最新の内容は販売店にご確認ください。