ノートで車中泊|高いグレードほど室内は広いか?

日産 ノート AUTECH CROSSOVER(6AA-E13)を左前方から見た外観。赤いボディに専用フロントグリルとシルバーのフロントプロテクターが付く
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラがマグカップを持って首をかしげ、シキが白紙の紙を1枚持って隣に立っている ノートで寝るなら、Xより約49万円高いCROSSOVER?
シキが書類を胸の高さに持ち上げて話し、クラがマグカップを持ってのぞき込んでいる 室内の3辺は2,030/1,445/1,240mmで同じ
クラが口を開けて驚いた顔で両手を広げ、シキが腕を組んで正面を向いている 外は大きくなるのに、中は1mmも増えないのか
シキが両手を体の前で合わせて話し、クラがマグカップを持ってうなずいている 床下の箱は2WDだけ。ヒーター4点は4WD標準先に決めるのは駆動方式か
クラ

ノートの後ろで寝るなら、AUTECH CROSSOVER がいいのかな。Xとの差は約49万円だよね

シキ

全長は65mm伸びて、全高も25mm上がる。ただし室内寸法は 2,030/1,445/1,240mm で、Xと同じ数字

クラ

外側だけ大きくなるんだ

シキ

寝る場所の話で先に決まるのは、グレードじゃなくて2WDか4WDのほう。床下の箱と冬の暖房が、そこで同時に決まる

AUTECH CROSSOVERで値が変わるのは8項目

項目標準(X/X FOUR)AUTECH CROSSOVER(2WD/4WD)差
全長4,045mm4,110mm+65mm
全幅1,695mm1,700mm+5mm
全高1,520mm1,545mm+25mm
最低地上高135mm/140mm160mm/165mm+25mm
車両重量1,230kg/1,350kg1,250kg/1,370kg+20kg
車両総重量1,505kg/1,625kg1,525kg/1,645kg+20kg
最小回転半径4.9m5.2m+0.3m
タイヤ 前・後185/60R16 86H195/60R16 89H10mm幅広
室内寸法 長2,030mm2,030mm—
室内寸法 幅1,445mm1,445mm—
室内寸法 高1,240mm1,240mm—
ホイールベース2,580mm2,580mm—
トレッド 前/後1,490mm/1,490mm1,490mm/1,490mm—
乗車定員5名5名—
サスペンション 前/後独立懸架ストラット式/トーションビーム式同じ—
主ブレーキ 前/後ベンチレーテッドディスク式/リーディングトレーリング式同じ—
車名型式ニッサン 6AA-E13/6AA-SNE13同じ(ベース車がX/X FOUR)—

値が変わるのは全長・全幅・全高・最低地上高・車両重量・車両総重量・最小回転半径・タイヤ。外まわりと足まわりだけです。室内の3辺は、この8項目に入っていません。 差の欄に「—」が付いた9項目、つまり室内寸法の3つとホイールベース、トレッド、乗車定員、サスペンションとブレーキの形式、そして車名型式は、標準と同じ値です。

クラ

室内が同じって、そんなことある?

シキ

AUTECH LINE も入れて、8グレードぜんぶ 2,030/1,445/1,240mm

クラ

じゃあ49万円は、何に払ってるんだろう

シキ

専用フロントグリル、シルバーのフロントプロテクターとリヤプロテクター、サイドシルプロテクター、ホイールアーチガーニッシュ、シルバールーフモール、専用16インチアルミホイール、専用チューニングサスペンション。車内では専用ブラックレザレットシートと、リヤセンターアームレスト(カップホルダー2個付)。後者は標準にも AUTECH LINE にも無い

AUTECH LINE は、寸法も重量もタイヤも標準と同じ値です。4,045/1,695/1,520mm、1,230kg/1,350kg、185/60R16 86H、最小回転半径4.9m。標準と数字が違うのは燃料消費率だけで、WLTCモード総合が27.6km/L と 23.0km/L(標準は28.4km/Lと23.8km/L)。専用シート(テーラーフィット、グレーステッチ)・専用16インチアルミホイール(切削光輝)・ダークメタルグレーグリルが「AUTECH LINE特別装備」として入り、X との差は約11万円です。内装のつくりそのものを上げたいなら、選ぶのは同じノートの中ではなくノート オーラになります。

日産 ノート X(6AA-E13)を右前方から見た外観。青いボディに16インチフルホイールカバー
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

床下の箱は2WDだけ、シートヒーターは4WDだけ

装備2WDの4グレード
X/X Black Edition/AUTECH LINE/AUTECH CROSSOVER
4WDの4グレード
X FOUR/X FOUR Black Edition/AUTECH LINE FOUR/AUTECH CROSSOVER FOUR
ラゲッジアンダーボックスディーラーオプション設定なし
ヒーター付ドアミラーメーカーオプション標準
ステアリングヒーターメーカーオプション標準
前席ヒーター付シートメーカーオプション標準
リヤヒーターダクトメーカーオプション標準
高濃度不凍液メーカーオプション標準
トノカバーディーラーオプションディーラーオプション
後席可倒式シート(6:4分割、リクライニング)標準標準

ヒーター4点は「ホットプラスパッケージ」という名前でひとまとめにされていて、単体では選べません。2WDではさらにクリアビューパッケージ(ワイパーデアイサー、リヤLEDフォグランプ)などと同じ記号でくくられ、「それぞれセットでメーカーオプションとなります」と注記されています。セットの価格は装備一覧に出ていないので、金額は見積りで確認します。4WDの4グレードは、この4点が最初から標準装備です。

ラゲッジアンダーボックスは2WDの4グレードにディーラーオプションで付き、4WDの4グレードには設定がありません。荷室の床下に箱を足せるのは、2WDを選んだ人だけです。

クラ

4WDにすると、マットや着替えを床下にしまう組み方ができなくなるんだ

シキ

X が約240万円、X FOUR が約269万円。約29万円足すと、床下の箱は選べなくなって、ヒーター4点が最初から付く

クラ

じゃあ4WDなら、荷物は全部床の上だね

シキ

上を1枚で隠すトノカバーは8グレードともディーラーオプション。そっちは駆動方式に関係なく選べる

AUTECH CROSSOVER には、専用ラゲッジカーペット(ブルー、消臭機能付、「AUTECH」刺繍付)がNMC扱いのディーラーオプションで用意されています。その注記が「ディーラーオプションのラゲッジアンダーボックスをお選びの場合、選択できません」。AUTECH CROSSOVER の2WDでは、荷室の床に敷くものと床下に足す箱が、どちらか一方になります。

なお、注記に「タイヤ応急修理キットはラゲッジフロア下に収納されます」とあり、スペアタイヤはありません。床下には最初から修理キットが入っています。

後席は8グレードとも6:4で倒れる。倒したあとの長さは、どの表にも無い

「後席可倒式シート(6:4分割、リクライニング)」は、8グレードすべてで標準装備です。高いグレードにしても、安いグレードにしても、背もたれの分かれ方は変わりません。

ただし、倒したあとに床が何mmになるかは分かりません。荷室の長さも高さも容量も、日産が公表していないためです。

諸元表にある室内寸法の2,030mmは、前席が付いたままの数字で、しかも「*社内測定値」の注が付いています。2,030mmを寝られる長さとして読むことはできません。 実際に何cm取れるかは、展示車の後席を倒して自分の身長を当てて確かめます。

日産 ノート e-POWER(E13)を真後ろから見た外観。青いボディ、リヤワイパーとハイマウントストップランプ
写真: Kazyakuruma — Wikimedia Commons(CC0)

プライバシーガラス(UVカット断熱機能付)は、リヤドア・リヤサイド・バックドアの3面に8グレードとも標準で入ります。フロントはスーパーUVカットグリーンガラス、フロントドアはUVカット断熱グリーンガラス。後ろ3面は暗く、前は透ける組み合わせなので、寝るときに頭をどちら向きにするかで見え方が変わります。前側を覆うサンシェードは、装備一覧に載っていません。

DC12Vの電源ソケットと、USB電源ポート(TYPE-C 1個)は8グレードとも標準です。TYPE-A と TYPE-C の2口になる組み合わせは、ナビやプロパイロットと同じセットオプションの中にあります。

AC100V電源は、装備一覧のどこにも出てきません。電気ケトルや電気毛布を車内で使う前提なら、そこは自分で用意します。同じ日産でもエクストレイルには1500Wの電源があり、車種によって扱いの変わる装備です。

助手席回転シートが架装オプションとして並ぶのは、標準と AUTECH LINE です。AUTECH CROSSOVER には設定がありません。標準の注には「車両は持込み登録でNMC扱いとなります。助手席シートのスライド量が一部制限されます」とあるので、前席のスライド量を当てにした使い方をするなら、ここは契約前に確かめる項目です。

タイヤは10mm太く、最小回転半径は0.3m大きい

日産 ノート AUTECH CROSSOVER(6AA-E13)の運転席まわり。ブラックレザレットシートにブルーのステッチが入る
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

タイヤは 185/60R16 86H から 195/60R16 89H へ変わります。サイドウォールは約111mmから約117mmへ、6mmぶん厚くなります。16インチホイールは標準もCROSSOVERも16×5.5J・インセット50・P.C.D100(4穴)で、リムの寸法は変わりません。サスペンションは8グレードとも前が独立懸架ストラット式、後ろがトーションビーム式で、駆動方式が変わっても形式は同じです。

最小回転半径は4.9mから5.2mへ0.3m大きくなります。全長も65mm伸びるので、同じ駐車枠に入れるときの余裕は前後とも減ります。

最低地上高は135mm/140mmから160mm/165mmへ、25mm上がります。ただし諸元表には「専用エアロパーツ装着のため、縁石や段差の大きな場所や不整地路等では路面と干渉する場合があります」という注記も付きます。

AUTECH CROSSOVER は全車持込み登録でNMC扱いになり、登録時の車両重量等には実測値が適用されるため、主要諸元(設計値)と異なる場合があります。登録ナンバーは全車5ナンバーです。全幅1,700mmは5ナンバーの上限ちょうどにあたります。長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下・総排気量2.00L以下の4つを1つでも超えると3ナンバーになる区分で、AUTECH CROSSOVERは4.110m・1.700m・1.545m・1.198Lと4つとも上限以下です。

走るのはフロントモーターの EM47 で、最高出力85kW(116PS)、最大トルク280N・m(28.6kgf・m)を0〜2,900rpmで出します。発電用エンジンは HR12DE(1.198L・直列3気筒)。この組み合わせは8グレードとも共通です。0rpmが範囲に入っているので、1,230kgの車体は停まったところから最大トルクで動き出します。エンジン側の数字は60kW(82PS)/6,000rpm、103N・m(10.5kgf・m)/4,800rpmです。4WDはリヤに MM48(50kW/100N・m・0〜4,775rpm)が加わり、車両重量が120kg増えて1,350kgになります。

燃料タンクは8グレードとも36L。WLTCモード総合は X が28.4km/L、X FOUR が23.8km/L、AUTECH LINE が27.6km/L、AUTECH LINE FOUR が23.0km/Lです。AUTECH CROSSOVER の燃料消費率は、諸元表に公表されていません。

8グレードの価格

グレード駆動価格(税込)
X2WD2,399,100円
X Black Edition2WD2,499,200円
AUTECH LINE2WD2,509,100円
AUTECH CROSSOVER2WD2,891,900円
X FOUR4WD2,685,100円
X FOUR Black Edition4WD2,785,200円
AUTECH LINE FOUR4WD2,795,100円
AUTECH CROSSOVER FOUR4WD3,203,200円

X から AUTECH CROSSOVER までが約49万円、X FOUR から AUTECH CROSSOVER FOUR までが約52万円。同じグレードで2WDから4WDへ移ると約29万円から約31万円です。

アクアは装備がグレードで決まり、ノートはオプションで決まります。だからノートは、グレード表を上から下まで眺めても選べません。2WDか4WDかと、セットオプションを取るか取らないかを先に決めると、残るのは外観と内装の好みだけです。

買取相場は6.5万円から154.8万円

カーセンサーのノートのページは、平均買取相場額を6.5万円〜154.8万円と表示しています(2026年8月更新)。平均走行距離は5万kmです。

年式最新買取価格相場
2025年(1年落ち)112.9万円~152万円
2024年(2年落ち)93.7万円~134.5万円
2023年(3年落ち)76.7万円~120.3万円
2022年(4年落ち)67.5万円~130.6万円

このページの年式別表は2012年式まで並び、同じ車種コードに先代以前のノートも入っています。ここに載せたのは直近4年分です。全体のレンジの下限6.5万円は、2012年式の下限と同じ数字です。

実際の金額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わるので、査定で確認してください。

決める順番は駆動方式が先。ホットプラスパッケージは注文後に足せない

駆動方式を最初に置くのは、そこで決まる装備が注文後に足せないからです。ノートの装備一覧は、メーカーオプションと架装オプションについて「ご注文時に申し受けます。メーカーの工場またはNMCで装着するため、ご注文後はお受けできませんのでご了承ください」と書いています。ホットプラスパッケージはこのメーカーオプションなので、2WDで契約した人が冬になってから付け足すことはできません。ラゲッジアンダーボックスのほうは、4WDに設定そのものがないので、欲しくなったら車両を替えるしかなくなります。

セットオプションが2番目に来るのも、決める期限が注文時までで同じだからです。単体で選べない以上、ヒーターだけ欲しくても記号ごと取ることになり、判断は注文の時点で終わります。金額は見積りが出るまで分かりません。

グレードは、この2つを決めたあとで構いません。専用の内外装も納車後には買い直せませんが、どれを選んでも寝るときの条件は変わらないからです。後ろで寝ることが主目的なら、ここは好みで決めて差し支えありません。

この順番に含まれないのが、寝床の実寸です。ここだけは数字が公表されていないので、契約する前に展示車の後席を倒し、メジャーで自分で測ることになります。


相場は2026年9月7日時点の情報です。諸元と装備は日産自動車の公式PDF3冊(ノート、ノート AUTECH LINE、ノート AUTECH CROSSOVER の主要装備一覧・主要諸元/いずれも2026年8月版)、価格は同社のグレード別価格データ、買取相場はカーセンサーの実ページから読み取りました。仕様は予告なく変更されることがあります。