プリウス vs カローラ ツーリング|ほぼ同じ価格なら満タンで長く走るのは?

トヨタ カローラ ツーリング Gを斜め前から見た外観
写真: TTTNIS / Wikimedia Commons ( CC0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
白衣のシキが左に半眼の真顔で立ち、右のクラがマグカップを片手に笑いながら話しかけている。2人は画面の下半分に小さく描かれている プリウスとカローラ ツーリング、燃費がいいのはどっち?
シキが両手で持った白紙に目を落として読み上げ、右のクラはマグカップを持って笑顔で聞いている 約280万円どうしだと、満タンの距離はプリウスXが160km長い
クラが目を丸くして口を開け、片手を上げて驚いている。左のシキは表情を変えずに白紙の束を持って立っている エンジンもタンクも同じなのに、160kmも違うの?
シキが1枚の白紙を胸の高さに持って指で示し、右のクラはマグカップを両手で持ち、目を閉じて微笑んでいる 先に決めるのはワゴンかどうか。買ったあとで変えられない荷物の積み方から考えればいいのか

カタログ燃費は1リッターあたりの数字なので、そのままでは給油の回数までは分かりません。燃料タンクの容量を掛けると、満タン1回で走れる距離の目安が出ます。プリウスとカローラ ツーリングの11通りの仕様でこれを出すと、並びは価格の順になりません。いちばん遠くまで行けるのは280万円弱のプリウスXで約1,400km、いちばん短いのは、460万円台のZを含むプラグインハイブリッドで約1,040kmです。

「同じトヨタのハイブリッドなら、どちらを買っても給油の回数は大して変わらないのでは」と考えるところです。諸元表を並べてみると、プリウスの1.8Lハイブリッドとカローラ ツーリングは、エンジンの型式もモーターも燃料タンクの容量も同じです。それなのに、価格がほぼ同じプリウスXとカローラ ツーリングGで、満タンでの距離は160km違います。

満タンで走れる距離の順に、11通りを並べる

プリウスの燃料タンクは、ハイブリッド車が43L、プラグインハイブリッド車が40Lです。カローラ ツーリングは全車43Lです。タンクを使い切るまでの距離で並べると、次の順になります。

車種・仕様燃費(WLTC)タンク満タンでの目安
プリウス X(1.8L・2WD)32.6km/L43L約1,400km
プリウス X(1.8L・E-Four)30.7km/L43L約1,320km
カローラ ツーリング G(2WD)28.8km/L43L約1,240km
プリウス Z・G(2.0L HEV・2WD)28.4km/L43L約1,220km
カローラ ツーリング X(2WD)28.4km/L43L約1,220km
カローラ ツーリング G(E-Four)27.5km/L43L約1,180km
プリウス Z・G(2.0L HEV・E-Four)26.8km/L43L約1,150km
カローラ ツーリング W×B(2WD)26.7km/L43L約1,150km
カローラ ツーリング X(E-Four)26.7km/L43L約1,150km
カローラ ツーリング W×B(E-Four)24.9km/L43L約1,070km
プリウス Z・G(PHEV・2WD)25.9km/L40L約1,040km

いちばん長いプリウスXと、いちばん短いプラグインハイブリッドでは、360kmの開きがあります。1回の給油で走れる距離が3割ほど違うので、同じ距離を走るなら、ガソリンスタンドに寄る回数もそのぶん変わります。

プラグインハイブリッドには、ガソリンで走る距離とは別に、充電した電気で走れる距離があります。主要諸元表の充電電力使用時走行距離は86kmで、195/60R17タイヤ&スチールホイールを装着した場合は102kmと注記されています。それでも、ガソリンだけで走れる距離はプリウスの中でいちばん短くなります。タンクが3L小さく、燃費も2.0Lハイブリッドより低いためです。

クラ

家で充電できる人なら、ガソリンで走れる距離が短くても困らないんじゃない?

シキ

充電ぶんを使い切ったあとの給油の間隔は、ほかの仕様と同じでタンクの容量と燃費で決まる。プラグインハイブリッドだと約1,040kmになる

クラ

気にするのは、充電が切れてからも走り続ける日のほうか。帰省で遠くまで走る日が年に何回あるか、数えてみないと

カローラ ツーリングには特別仕様車のACTIVE SPORTもあり、燃費はW×Bと同じ26.7km/L(E-Fourは24.9km/L)です。

約280万円のプリウスXとカローラ ツーリングGで、満タンの距離が160km違う

車種・仕様価格(税込)満タンでの目安
カローラ ツーリング X(2WD)244万7,500円約1,220km
プリウス X(1.8L・2WD)279万6,200円約1,400km
カローラ ツーリング G(2WD)281万2,700円約1,240km
カローラ ツーリング W×B(2WD)317万9,000円約1,150km
プリウス G(2.0L HEV・2WD)332万4,200円約1,220km
プリウス G(PHEV)388万4,100円約1,040km
プリウス Z(2.0L HEV・2WD)399万8,500円約1,220km
プリウス Z(PHEV)464万5,300円約1,040km

プリウスXとカローラ ツーリングGの価格差は、約1.7万円しかありません。11通りを満タンでの距離の順に並べると、この2台は1番目と3番目に入ります。予算を約280万円に決めて販売店を回ると、どちらも候補に入ってきます。

クラ

約1.7万円しか違わないのに、満タンで160kmも差がつくの?

シキ

プリウスXが約1,400km、カローラ ツーリングGが約1,240km。タンクはどちらも43Lだから、この差はそのまま燃費の差から出ている

クラ

毎日の通勤で長い距離を走る人ほど、スタンドに寄る回数が変わってきそう

プリウスの中だけで2WDどうしを見ると、1.8Lハイブリッド、2.0Lハイブリッド、プラグインハイブリッドの順に短くなります。満タンでの目安は、それぞれ約1,400km、約1,220km、約1,040kmです。

トヨタ プリウス Z 2WDを前方から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

プリウスの1.8Lとカローラ ツーリングは、エンジンもモーターも同じ

パワートレイン(エンジンとモーターの組み合わせ)を諸元表で見比べると、プリウスの1.8Lハイブリッド車とカローラ ツーリングは同じものを積んでいます。

プリウス(1.8L HEV)カローラ ツーリング
エンジン型式2ZR-FXE2ZR-FXE
総排気量1.797L1.797L
最高出力72kW(98PS)/5,200rpm72kW(98PS)/5,200rpm
最大トルク142N·m(14.5kgf·m)/3,600rpm142N·m(14.5kgf·m)/3,600rpm
フロントモーター1VM/70kW(95PS)・185N·m1VM/70kW(95PS)・185N·m
リヤモーター(E-Four)1WM/30kW(41PS)・84N·m1WM/30kW(41PS)・84N·m
燃料タンク43L43L

エンジンもモーターも同じなのに、WLTCモード燃費は、2WDどうしで比べるとプリウスXの32.6km/Lに対して、カローラ ツーリングは26.7〜28.8km/Lです。タンクはどちらも43Lなので、満タンでの距離は160〜250km違います。

車両重量は、2WDで比べるとプリウスXが1,350kg、カローラ ツーリングはXが1,350kg、Gが1,370kg、W×Bが1,390kgです。プリウスXとの差は、いちばん重いW×Bでも40kgです。

車体はプリウスのほうが105mm長く、40mm低い

プリウスカローラ ツーリング
全長4,600mm4,495mm
全幅1,780mm1,745mm
全高1,420mm(HEV)1,460mm
ホイールベース2,750mm2,640mm
室内長/幅/高1,840/1,500/1,130mm1,795/1,510/1,160mm
最低地上高145mm(HEV)/150mm(PHEV)130mm

カローラ ツーリングはワゴンなので、屋根が後ろまで水平に伸びます。室内の高さも、カローラ ツーリングのほうが30mm高くなっています。屋根が後ろに向かって下がり、全高も低いプリウスのほうが、空気の抵抗では有利な形だと考えられます。

クラ

形が違うだけで、燃費がそこまで変わるものなの?

シキ

燃費の差のうち、どれだけが車体の形から来ているかは、諸元表の数字では分けられない。数字で確かめられるのは、エンジンとモーターが同じで、重さの差が40kg以内だということまでだ

クラ

理由が分からなくても、満タンで何km走れるかは表で比べられる。スタンドに寄る回数を考えるなら、それで足りるか

タイヤの側面の高さは、カローラ ツーリングのXとW×Bで約30mm違う

タイヤのサイズは、カローラ ツーリングがX・G・W×Bでそれぞれ違い、プリウスは17インチと19インチの2つです。サイドウォール(タイヤの側面のゴムの部分)の高さで並べると、次のようになります。

仕様タイヤサイドウォールの高さ
カローラ ツーリング X195/65R15約127mm
プリウス(17インチ)195/60R17約117mm
カローラ ツーリング G205/55R16約113mm
プリウス Z・G(19インチ)195/50R19約98mm
カローラ ツーリング W×B215/45R17約97mm

いちばん厚いのはカローラ ツーリングのXで約127mm、いちばん薄いのは同じカローラ ツーリングのW×Bで約97mmです。サイドウォールが厚いほど、路面の細かい凹凸が車体に伝わりにくくなるので、段差の突き上げはXのほうが小さくなると考えられます。継ぎ目の多い道や段差のある住宅街を毎日走るなら、グレードを選ぶときにタイヤのサイズも見比べておきたいところです。

カローラ ツーリングの最小回転半径は、W×Bが5.3m、GとXが5.0mです。W×Bは0.3m大きいぶん、狭い駐車場やUターンで切り返しが要る場面が、GやXより増えることがあります。

プリウスのZとGは、17インチを選ぶと約11万円安くなり、満タンの距離も伸びる

プリウスのZとGは19インチが標準ですが、注文時に195/60R17タイヤ&スチールホイールを選ぶと、11万2,200円安くなります。17インチにした2.0Lハイブリッド・2WDのWLTCモード燃費は31.7km/Lです。19インチの28.4km/Lと比べると、満タンでの距離は約1,220kmから約1,360kmへ伸びます。

クラ

安くなって、しかも遠くまで走れるの? 19インチを選ぶ理由がなくなりそう

シキ

価格と燃費だけで比べればそうなる。ただ、17インチはスチールホイールの組み合わせになる。サイドウォールは約98mmから約117mmへ厚くなる

クラ

ホイールの見た目に11万円あまり払うかどうかだね。展示車があったら、ホイールのところだけでも見比べておきたいな

トヨタ プリウス Z 2WDを後方から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

買取相場は、両車とも先代や今は選べない仕様が混ざる

手放すときの相場を知る手がかりになるのが、カーセンサーの平均買取相場額(2026年7月更新)です。買取価格なので、中古車として売られる価格とは別の数字です。

プリウスは12.1万〜303.5万円です。ただしこの金額には1997年12月以降の全世代が含まれ、先代(50系)の「1.8 A プレミアム」なども入っています。カローラ ツーリングは92.1万〜204.6万円で、こちらは2019年9月からの1世代ですが、1.8Lガソリン・1.5L・2.0Lと、いま新車では選べない仕様が混ざっています。

年式別では、プリウスの2025年(1年落ち)が199.7万〜291.7万円、カローラ ツーリングが176.3万〜204.8万円です。金額は車の状態と走行距離で変わるので、ここから分かるのは幅までです。

決めるのは、ボディ、駆動方式、タイヤのインチの順

最初に決めるのはボディです。荷物を高く積みたいならワゴンのカローラ ツーリング、満タンで走れる距離を優先するならプリウスの1.8Lが候補になります。ワゴンにするかどうかは、買ったあとで変えられません。

次が駆動方式です。E-Fourにすると、満タンでの距離はプリウスの1.8Lで約80km、カローラ ツーリングのGで約60km短くなります。雪の日に備えるかわりに短くなる距離です。駆動方式も、納車後には変えられません。

最後がタイヤのインチです。注文時にタイヤのインチを選べるのは、この記事で比べた中ではプリウスのZとGだけです。ボディと駆動方式を決めてプリウスのZかGを選んだら、そこで19インチのままにするかどうかを考えれば間に合います。

プリウスのZ・G・Xのどれにするかを装備の面から比べた話は、プリウスのグレード比較にあります。エンジンとモーターが同じでも遮音の装備が違う例は、アクア vs ヤリス ハイブリッドで扱っています。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのプリウスのレビューとカローラツーリングハイブリッドのレビューで読めます。

※満タンでの距離はWLTCモード燃費に燃料タンク容量を掛けた目安で、実際の走行距離は使用環境と運転方法で変わります。価格・相場は執筆時点の情報です。