BMW 5シリーズ セダン|4輪駆動を選べるのはどれ?

BMW 5シリーズ セダン(G60型)を斜め前から見た外観
写真: Alexander-93 / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小。写真は欧州仕様の520i)
── この記事の結論を先に4コマで ──
右のクラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手を頬に当てて、口を開けてシキに相談している。左のシキは白紙を胸に抱え、穏やかな表情でクラのほうを向いて聞いている 5シリーズは4輪駆動がいい。ガソリンの523iでも4輪駆動は選べる?
左のシキが片手に白紙の束を持ち、もう片方の手で白紙を1枚クラのほうへ差し出しながら話している。右のクラはマグカップを両手で持ち、目を丸くしてその紙を見ている 523iは後輪駆動だけ。4輪駆動は523dとi5 M60の2つです
右のクラがマグカップを両手で包むように持ち、眉を下げて汗をかきながら、口を開けて質問している。左のシキは白紙を片手に持ち、もう片方の手の人差し指を立てて答えている エア・スプリングは、パッケージで足せる?付くのはi5だけです。減衰力の可変はパッケージで足せます
左のシキが白紙を両手で持ち、口を開けて笑いながら話している。右のクラはマグカップを片手に持ち、もう片方の手をあごに当てて、にっこり笑って考えている 4輪駆動が要るかでモデルを絞って、オプションはそのあとです冬に雪道を走るかどうか、そこから話そう

5シリーズ セダンの装備・価格表には、ガソリンの523i、ディーゼルの523d xDrive、電気自動車のi5が並び、仕様を数えると5通りあります。この表で最初に選ぶのはモデルで、後輪駆動か4輪駆動かを、モデルとは別に選ぶことはできません。 トランクの容量も、最低地上高も、リヤのばねがコイルかエアかも、モデルを選んだ時点で一緒に決まります。

モデルを選んだあとにパッケージで足せるのは、サスペンションの制御やステアリングのほうです。減衰力を変えるアダプティブ・サスペンションと、後輪も切れるステアリングは、いちばん安い523i Exclusiveにも注文時に付けられます。

5通りの価格は、842万円から1,625万円

モデル仕様メーカー希望小売価格(税込)
523iExclusive842万円
523iM Sport915万円
523d xDriveM Sport966万円
i5 eDrive40M Sport1,043万円
i5 M60 xDriveー1,625万円

いちばん安い523i Exclusiveと、いちばん高いi5 M60 xDriveの差は783万円です。このうち582万円は、i5 M60 xDriveと、2番目に高いi5 eDrive40の価格差です。

このほかにリサイクル料金が全モデル1万9,920円かかります。

駆動方式・トランク容量・最低地上高・リヤのばねは、モデルで決まる

523i523d xDrivei5 eDrive40i5 M60 xDrive
燃料無鉛プレミアム軽油電気電気
駆動方式後輪駆動4輪駆動後輪駆動4輪駆動
トランク・ルーム容量520L520L490L490L
最低地上高154mm154mm146mm136mm
リヤサスペンションマルチリンク式・コイルマルチリンク式・コイルマルチリンク式・エアマルチリンク式・エア
車両重量1,760kg1,870kg2,180kg2,340kg
最小回転半径5.7m5.8m5.7m5.8m

「冬は雪道を走るから4輪駆動にしたい。エンジンはガソリンで」と考えていると、この表には当てはまるモデルがありません。523i xDriveという行はなく、4輪駆動はディーゼルの523d xDriveと、電気自動車のi5 M60 xDriveの2つです。同じi5でも、eDrive40は後輪駆動です。

後輪のばねは、523iと523dがコイル・スプリングで、エア・スプリングが入るのはi5の2モデルだけです。

トランクは、i5にすると520Lから490Lへ30L減ります。最低地上高は3通りあり、523iと523dが154mm、i5 eDrive40が146mm、i5 M60 xDriveが136mmです。M60は523iと523dより18mm低く、タイヤも20インチになります。

クラ

冬はスキーに行くから、4輪駆動の2つで考えてるんだけど。523dとM60なら、どっちでも同じ?

シキ

最低地上高が違います。523d xDriveは154mm、i5 M60 xDriveは136mmです。

クラ

18mmかあ。スキー場の駐車場で、除雪したあとの雪の塊をまたぐなら、高いほうがよさそうな気がする

シキ

表で言えるのは、車体のいちばん低いところと地面との間が18mm違う、というところまでです。雪道での走りやすさは、この表からは読めません。

車両重量は、いちばん軽い523iの1,760kgから、いちばん重いi5 M60 xDriveの2,340kgまで、580kgの差があります。ホイールベース2,995mm・全長5,060mm・全幅1,900mmは共通です。全高はM60だけ1,505mmで、ほかのモデルより10mm低くなります。前後トレッドは1,635/1,670mm(523i Exclusive)から1,625/1,625mm(M60)まで、仕様ごとに違います。自宅や勤め先の駐車場が平置きなら、全長と全幅はどのモデルも同じなので、照らし合わせる数字は1組で済みます。重量に上限のある機械式駐車場では、モデルによって違う車両重量も照らし合わせることになります。

BMW i5 eDrive40 M Sport(G60)を前方から見た外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

1回の補給で走れる距離は、ディーゼルがいちばん長い

523iと523dは、燃料タンクがどちらも60Lです。i5は一充電走行距離が公表されています。

モデルWLTCモード補給1回で走れる距離
523d xDrive16.6km/L(タンク60L)約996km
523i14.3km/L(タンク60L)約858km
i5 eDrive40一充電走行距離648km
i5 M60 xDrive一充電走行距離527km

いちばん高いi5 M60 xDriveが、走れる距離ではいちばん短い527kmです。523d xDriveとの差は約470kmあります。

クラ

お盆の帰省で高速道路を長く走るんだけど、i5だと、途中で充電しないと着かない?

シキ

一充電走行距離は、i5 eDrive40が648km、M60が527kmです。どちらも公表値で、高速道路で実際に何km走れるかは、この表からは分かりません。

クラ

まずは実家まで片道何kmあるかを、地図で測ってみる。527kmに近いなら、M60で帰るときは充電する場所から調べることになりそう

最高出力は、価格が高いモデルほど大きくなります。

モデル最高出力最大トルク
523i140kW(190ps)/5,000rpm310N·m/1,500〜4,000rpm
523d xDrive145kW(197ps)/4,000rpm400N·m/1,500〜2,750rpm
i5 eDrive40250kW(340ps)/8,000rpm400N·m/0〜6,000rpm
i5 M60 xDrive442kW(601ps)795N·m

523dは、最大トルクの400N·mを1,500rpmから出します。i5 eDrive40も最大トルクは同じ400N·mで、0rpmから6,000rpmまで出ます。止まった状態から動き出すときにも、この400N·mが出るという数字です。523iと523dには48Vハイブリッドの電気モーター(5kW/25N·m)が加わり、i5には8速ATがありません。

18インチを標準で履くのは、いちばん安い523i Exclusiveだけ

モデル・仕様タイヤサイドウォールの高さ
523i Exclusive225/55R18約124mm
523i M Sport245/45R19約110mm
523d xDrive M Sport245/45R19約110mm
i5 eDrive40 M Sport245/45R19約110mm
i5 M60 xDrive前245/40R20・後275/35R20約98mm・約96mm

「いちばん安いExclusiveにすると、乗り心地まで我慢することになるのでは」と迷うところですが、タイヤに限れば、いちばん安いExclusiveのほうがサイドウォールが厚くなります。サイドウォール(タイヤの側面のゴムの部分)の高さは、842万円の523i Exclusiveが約124mmで、5通りの中でいちばん厚くなります。M Sportの19インチより14mm厚く、M60の20インチとは26〜28mm違います。サイドウォールが厚いぶん、路面の継ぎ目や段差の衝撃が車体に伝わりにくくなります。

i5の2モデルには、リヤのエア・スプリングと、減衰力を変えるアダプティブ・サスペンションが標準で付きます。

523i Exclusiveは、ホイールを大きくすることもできます。19インチは30万6,000円のプラス・パッケージに含まれ、20インチ(25万9,000円)はそのパッケージとの組み合わせで、21インチ(32万4,000円)はさらにコンフォート・ドライビング・パッケージも足した組み合わせで選べます。一方、18インチのアロイ・ホイール(Yスポーク・スタイリング932)は523i Exclusiveの標準装備で、ほかの4モデルには設定がありません。

クラ

見た目は19インチのほうが好きなんだよね。Exclusiveを19インチにしたら、サイドウォールはM Sportと同じくらい薄くなるの?

シキ

上の表は、標準で付くタイヤどうしの比較です。パッケージの19インチを選んだときのタイヤサイズは、ここには載っていません。

クラ

それなら見積もりを頼むとき、ホイールと一緒にタイヤのサイズも書いてもらう

ステアリング・ホイール・ヒーティングは、1,625万円のi5 M60 xDriveでも有料

オプション523i Exclusiveほか4モデル価格(税込)
ステアリング・ホイール・ヒーティング有償オプション有償オプション4万9,000円
パノラマ・ガラス・サンルーフ(ブラインド付)有償オプション有償オプション26万6,000円
HiFiスピーカー・システム harman/kardon有償オプション標準装備9万8,000円
Bowers & Wilkins サラウンド・サウンド・システム設定なし有償オプション12万2,000円

ステアリングヒーターは、5通りすべてで4万9,000円の有償オプションです。1,625万円のi5 M60 xDriveでも、注文するときに足さなければ付きません。冬の朝にハンドルの冷たさが気になるなら、見積もりの段階で入っているかを確かめておきたい項目です。装備・価格表で見落とされやすいのは、こうした「高いモデルなら最初から付いていそうな装備」のほうです。

HiFiスピーカー・システム harman/kardonは付き方が違い、523i Exclusive以外の4モデルには標準で入っています。523i Exclusiveだけは9万8,000円の有償オプションで、Bowers & Wilkins サラウンド・サウンド・システムはExclusiveでは選べません。

減衰力を変えるサスペンションと後輪操舵は、パッケージで足せる

単品のオプションとは別に、パッケージ・オプションが5つあります。アダプティブ・サスペンションは、このうちコンフォート・ドライビング・パッケージに入っています。

パッケージ主な中身523i Exclusive523i M Sport・523di5 eDrive40・M60
プラス・パッケージ19インチ・ホイール934、クラフテッド・クリスタル・フィニッシュ、トラベル&コンフォート・システム30万6,000円設定なし設定なし
コンフォート・ドライビング・パッケージアダプティブ・サスペンション、インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング、ランバー・サポート(フロント)、4ゾーン・エアコン43万8,000円37万9,000円標準装備
エクスクルーシブ・メリノ・レザー・パッケージベンチレーション・シート、コンフォート・シート、BMW Individual レザー・メリノ設定なし53万4,000円53万4,000円
M スポーツ・パッケージ・プロMシートベルト、Mリヤ・スポイラー、Mスポーツ・ブレーキほか設定なし17万8,000円eDrive40は17万8,000円/M60は標準装備
M カーボン・エクステリア・パッケージー設定なし設定なしM60のみ26万1,000円

i5の2モデルには、コンフォート・ドライビング・パッケージが標準で付きます。アダプティブ・サスペンションと一緒に、後輪も切れるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも標準です。最小回転半径はi5 eDrive40が5.7m、M60が5.8mで、装備・価格表の注記によると、このステアリングが働く条件では5.3mと5.4mまで小さくなります。

523iと523dでも、このパッケージを足せば同じアダプティブ・サスペンションとインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングが付きます。523i Exclusiveなら43万8,000円です。減衰力の可変と後輪の操舵は、モデルを選び直さなくても追加できます。ただしリヤのエア・スプリングは別で、i5を選ばないと付きません。

最初に決めるのは、4輪駆動が要るかどうか

4輪駆動が要るなら、候補は523d xDriveとi5 M60 xDriveの2つで、価格差は659万円あります。4輪駆動が要らなければ、後輪駆動の523iとi5 eDrive40も候補に入ります。

842万円の523i Exclusiveに19インチのプラス・パッケージ30万6,000円とコンフォート・ドライビング・パッケージ43万8,000円を足すと、合計は約916万円で、915万円の523i M Sportとほとんど変わりません。それでも、付く装備は同じになりません。M SportにはHiFiスピーカー・システム harman/kardonが標準で入り、Exclusiveでは9万8,000円の有償です。逆に、アダプティブ・サスペンションとインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングは、M Sportではコンフォート・ドライビング・パッケージを足さないと付きません。

ほぼ同じ金額で、harman/kardonのスピーカーとアダプティブ・サスペンションのどちらを取るかは、表の数字では決まりません。車の使い方を家族で話し合って決めるところです。

同じ2.0Lで出力だけが違う318iと320iが並ぶ3シリーズ セダンや、ガソリンとディーゼルが20万円差のX3では、選び方がまた違います。

実際に乗っている人の評価は、みんカラの5シリーズ セダンのレビューで読めます。

※価格・装備は執筆時点(2026年7月以降生産モデルの装備・価格表、諸元は2026年4月22日現在)の情報です。