ソリオ vs ルーミー|後席に3人並ぶならどちらか?
ソリオとルーミー、広いのはどっちなの?
室内長はソリオが320mm長い。室内幅はルーミーが60mm広い
後ろに3人並べたい日があるんだけどなら幅のルーミー。ひとりかふたりならソリオ
シートヒーターは、ルーミーだと全グレード有料じゃあ安い順は、ヒーター代を足すと変わるんだね ソリオとルーミーは、広がっている方向が違います。ソリオは室内長が320mm長く、ルーミーは室内幅が60mm広い設計です。後席にひとりかふたりを長く座らせるならソリオ、3人並べる場面があるならルーミー。 室内長は後席の前後の余裕に、室内幅は横に並んだときのひとりあたりの広さに関わる数字です。
「大きさも値段も似ている。だったら広いほうでいい」と考えたくなる2台ですが、装備一覧を並べてみると、違いは広さ以外にもあります。安いグレードに何が最初から付いてくるかが、2社でかなり違います。
全高も室内高も10mm差。決まるのは後席の使い方
全高は1,745mm対1,735mm、室内高は1,365mm対1,355mm。どちらも10mm差で、ここでは決まりません。
決まるのは後席の使い方です。ソリオは室内長を長く、ルーミーは室内幅を広く取った設計で、そのどちらが要るかで車種がほぼ決まります。どちらも5人乗りなので、3列目まで欲しいならシエンタ vs フリードのクラスへ移ることになります。
平日は保育園の送り迎えで後席にひとり、週末に祖父母を乗せてふたり。この使い方で差が出るのは、後席の前後の余裕です。子どもの友だちを乗せて3人並ぶ日があるなら、室内幅のほうを確かめます。
室内長の320mm差は、同じ物差しで測った数字ではない
室内寸法はどちらも社内測定値で、測り方は各社に委ねられています。メーカーの違う2台の室内長を、同じ測り方で出した数字として並べることはできません。
じゃあ320mmの差って、あてにしていいの?
同じ物差しではない、というだけ。確かめるなら、後席をいちばん後ろまで引いてヒザの前を測るのが早い
外形寸法のほうは比べられます。全長はソリオが110mm長く、全幅はルーミーが25mm広い。その110mm長いソリオのほうがホイールベースは10mm短いので、ソリオは前後のオーバーハングが長く、ルーミーは短い配分です。
ソリオのハイブリッドは、発進でエンジンを助ける装置
モーターは最高出力2.3kW(3.1PS)で、これだけで走らせる大きさではなく、発進時にエンジンの力を補うためのものです。スズキの資料でも「ハイブリッドシステム」は主要燃費向上対策の項に並んでいて、燃費のための装置という位置づけが読み取れます。
ハイブリッドって聞くと、信号待ちから静かにすーっと出ていくやつを想像してた
それは駆動まで任せられる大きさのモーターの話。ソリオの2.3kWは、駆動そのものを任される大きさではない
タイヤで見ると、ルーミーはカスタム系のほうが薄い
では、値段の高いグレードを選べば、乗り心地も一緒に良くなるのでしょうか。タイヤで見るかぎり、ルーミーは逆になります。カスタム系は175/55R15でサイドウォールの高さが約96mm、カスタム系以外の165/65R14は約107mm。カスタム系のほうが11mm薄いタイヤを履きます。 ソリオは全グレード165/65R15で、こちらは約107mmで統一されています。
シートヒーターは、ソリオが標準でルーミーが有料
装備一覧ではっきり分かれるのは、シートヒーターです。ソリオは最廉価のHYBRID MGを除く3グレードで標準ですが、ルーミーは全グレードでコンフォートパッケージに含まれます。単体では選べず、カスタム系とG系で約3万4千円、Xで約2万9千円が加わります。
同じようにシートヒーターの付いた車を買うのに、片方はグレードを選ぶだけ、もう片方はオプションの欄に印を付けることになります。
寸法とエンジンの数値
| 項目 | ソリオ(5AA-MAD7S) | ルーミー(M900A系) |
|---|---|---|
| 全長 | 3,810mm | 3,700mm(カスタム系3,705mm) |
| 全幅 | 1,645mm | 1,670mm |
| 全高 | 1,745mm | 1,735mm |
| ホイールベース | 2,480mm | 2,490mm |
| 室内長 | 2,500mm | 2,180mm |
| 室内幅 | 1,420mm | 1,480mm |
| 室内高 | 1,365mm | 1,355mm |
| 乗車定員 | 5名 | 5名 |
| 最小回転半径 | 4.8m | 4.6〜4.7m |
| タイヤ | 165/65R15 | 165/65R14(カスタムは175/55R15) |
| 項目 | ソリオ | ルーミー(NA) | ルーミー(ターボ) |
|---|---|---|---|
| エンジン型式 | Z12E | 1KR-FE | 1KR-VET |
| 総排気量 | 1.197L | 0.996L | 0.996L |
| 最高出力 | 60kW(82PS)/5,700 | 51kW(69PS)/6,000 | 72kW(98PS)/6,000 |
| 最大トルク | 109N·m/4,500 | 92N·m/4,400 | 140N·m/2,400〜4,000 |
| モーター | WA06D 2.3kW・60N·m/100 | なし | なし |
| WLTC燃費 | 22.0km/L(2WD) | 18.4km/L(2WD) | 16.8km/L |
価格・仕様は執筆時点の情報です。数値はスズキ「ソリオ/ソリオ バンディット 主要装備・主要諸元」(2026年5月現在)とトヨタ「ルーミー 主要諸元表」(2025年7月版)、および両社の公式価格ページにもとづきます。室内寸法は両社とも社内測定値です。購入前には販売店で最新の資料をご確認ください。
長さのソリオ、幅と小回りのルーミー
ソリオは、後席に長く座らせるための配分

室内長2,500mm。ルーミーを320mm上回ります。 後席をいちばん後ろに引いたときのヒザ前に、そのまま関わる数字です。
安いグレードにも標準装備が多く付きます。運転席シートリフターと運転席センターアームレストは全グレード標準で、最廉価のHYBRID MGでも座面の高さ調整と肘掛けが最初から付きます。後席のセンターアームレストは、MG以外の3グレードに標準。ルーミーの装備表には、後席センターアームレストに該当する記載がありません。
シートヒーターは、MGを除く3グレードで標準です。ルーミーで同じものを付けるなら、いちばん高いカスタムG-Tでも約3万4千円が加わります。
パワートレインは全グレードがハイブリッドで、出力差がありません。109N·mのピークは4,500rpmで、ルーミーのターボの140N·mより小さいですが、モーターの60N·mが100rpmという極低回転から出るので、発進時のトルクはモーターが補います。車両重量1,000〜1,070kgはルーミーより約40〜100kg軽く、WLTC燃費は22.0km/Lです。
取り回しは不利です。最小回転半径4.8mはルーミーの4.6mより大きく、狭い駐車場では切り返しの回数が増えます。電動パーキングブレーキがHYBRID MZ とバンディット HYBRID MV の2グレードに限られる点も、MXとMGを選ぶなら見ておくところです。
ルーミーは、幅と小回りを優先した寸法

室内幅1,480mmは、ソリオより60mm広い数値です。全幅の25mm差より、室内幅の差のほうが大きく出ています。後席に3人並んで座ると、ひとりあたり20mmの余裕が変わります。
最小回転半径4.6mも、この2台でいちばん小さい数値です。ソリオより0.2m小さく、狭い駐車場では切り返す回数が減ります。
走りはエンジンで作り分けています。ターボは140N·mを2,400〜4,000rpmという広い範囲で出し、車両重量1,110kgに対してこの3種類のなかでは車重あたりのトルクがもっとも大きくなります。高速道路の合流や登坂が日常にあるなら、ここが候補です。
NAは92N·mが4,400rpmで、車重は1,080〜1,140kg。3種類のなかで車重あたりのトルクがもっとも小さい組み合わせです。車両価格をいちばん低く抑えたいときの選択肢です。
標準装備が少ないのは最廉価のXです。運転席シート上下アジャスターとフロントセンターアームレストまでパッケージオプション扱いで、シートヒーターと合わせて3つが有料になります。カスタムG-T・カスタムG・G-T・Gの4グレードなら、この2つは標準です。
安い順に見ていって、いちばん安いXでいいかと思ってた。そんなに削ってあるの?
削ってあるというより、まとめて有料。座面の高さ調整も、肘掛けも、シートヒーターも
ファブリックだけの2台。分かれるのは何が標準か
両車とも全グレードがファブリックシートで、本革の設定はありません。
| 項目 | ソリオ | ルーミー |
|---|---|---|
| シート表皮 | ファブリック(全グレード共通) | ファブリック(全グレード標準) |
| シートヒーター(運転席・助手席) | HYBRID MZ・HYBRID MX・バンディットMVに標準(HYBRID MGのみ非装備) | コンフォートパッケージに含む(カスタム系・G系は34,100円、Xは28,600円) |
| 運転席の高さ調整 | 運転席シートリフター(全グレード標準) | 運転席シート上下アジャスター。カスタムG-T・カスタムG・G-T・Gは標準、Xのみパッケージオプション |
| 前席の肘掛け | 運転席センターアームレスト(全グレード標準) | フロントセンターアームレスト。カスタムG-T・カスタムG・G-T・Gは標準、Xのみパッケージオプション |
| 後席センターアームレスト | HYBRID MGのみ非装備 | 記載なし |
| ステアリングホイール | 本革巻き(MZ・バンディットMV)/ウレタン(MX・MG) | 本革巻き(カスタム系)/ウレタン(G-T・G・X) |
※ソリオの肘掛けは「運転席センターアームレスト」で運転席側のみです。ルーミーの「フロントセンターアームレスト」とは範囲が異なる可能性があるため、同一装備として比べないほうが安全です。
| ソリオのグレード | 2WD(税込) | 4WD(税込) |
|---|---|---|
| HYBRID MG | 1,926,100円 | 2,051,500円 |
| HYBRID MX | 2,051,500円 | 2,176,900円 |
| HYBRID MZ | 2,248,400円 | — |
| バンディット HYBRID MV | 2,303,400円 | — |
※オーディオレス仕様の価格です。ナビ装着車はこれより高くなります。MZとMVの4WDは、ナビ装着車のみの設定です。
| ルーミーのグレード | 2WD(税込) | 4WD(税込) |
|---|---|---|
| X | 1,742,400円 | 1,918,400円 |
| G | 1,939,300円 | 2,115,300円 |
| G-T | 2,065,800円 | — |
| カスタムG | 2,118,600円 | 2,294,600円 |
| カスタムG-T | 2,257,200円 | — |
見落とされやすいのは、価格表のいちばん安い行のほうです。いちばん安いのはルーミー Xの約174万円で、ソリオのHYBRID MGとは約18万円の差です。ただしソリオのMGは、その価格でハイブリッドと165/65R15が付いてきます。ルーミーXは165/65R14のスチールホイールで、パーキングブレーキも足踏み式。装備の水準はそろっていません。
リヤサスペンションは両車とも2WDがトーションビーム式です。4WDになるとソリオはI.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式、ルーミーはトレーリングリンク車軸式に変わります。
決める順番は、後席に何人座るかから
価格から入ると、装備水準の違う2台を並べることになります。この順で見ていくと、あとから変更できないものが先に決まります。
- 後席に何人を、どれだけの時間座らせるかを決める。ひとりかふたりで長く座るならソリオ、3人並べる場面があるならルーミーです
- 高速道路の合流や登坂が日常にあるかを確かめる。あるならルーミーのターボです。ないならソリオで、WLTC燃費22.0km/Lはこの2台でいちばん良い数字です
- 電動パーキングブレーキが要るかを見る。どちらのメーカーも2グレードに絞っていて、ソリオはHYBRID MZとバンディット HYBRID MV、ルーミーはカスタムGとカスタムG-Tだけです。ルーミーはこの2グレードでブレーキホールドも付きます。停止中にブレーキペダルから足を離せる機能で、渋滞の多い道を毎日走るほど、ペダルを踏み続ける時間が減ります。あとから追加できる装備ではありません
- 最後にシートヒーターの費用を足して並べ直す。ルーミーはカスタムG-Tでも約3万4千円が加わります
電動パーキングブレーキを、そんなに早い順番で見るものなの?
あとから付けられないから。ルーミーは同じ2グレードでブレーキホールドも付く。渋滞で足を離せるかどうかが、グレードを決めた時点で決まる
もうひとまわり小さい軽自動車まで視野を広げるなら、N-BOX vs スペーシアが近い比べ方をしています。