シエンタ最上級とノア最廉価|同じ約320万円で何が違う?

グレーがかった緑色のトヨタ シエンタ HYBRID Z(2WD・7人乗り)の展示車を左前方から見た外観。LEDヘッドランプと、切削光輝とブラック塗装のアルミホイール(Zではメーカーオプション)が見える
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手を頭の後ろに当てて、口を開けて笑いながら相談している。シキは白紙の書類の束を胸に抱え、クラのほうを向いて聞いている 予算320万円くらいで3列シート。シエンタもノアも残るんだよね
シキが左右の手に白紙を1枚ずつ持ち、胸の前に並べてクラに見せながら話している。クラはマグカップを持ったまま、目を丸くして2枚の紙を見ている 2WD・7人乗りなら、シエンタは最上級Zのハイブリッド、ノアは最廉価S-X
クラがマグカップを持ち、口を開けてシキに質問している。シキは白紙の書類を片手に持ち、もう片方の手を腰に当てて、眉を寄せて答えている 最上級と最廉価だと、装備はどう違うの?両側の電動スライドドアは、Zは標準、S-Xは有料
クラがマグカップを片手に持ち、もう片方の手を胸の前で握って、目を細めて笑っている。シキは白紙の書類を両手で持ち、にっこり笑っている まず、うちの駐車場を測るところからだね2台とも収まったら、3列目に大人を乗せる頻度で選ぶ
クラ

予算は320万円くらいで、3列シートがいい。そう言うと、シエンタもノアも候補に残るんだよね

シキ

残る。ただ、その金額で買えるグレードが逆になる。シエンタならいちばん上のZ、ノアならいちばん下のS-X

この記事でシエンタ Z と書くのはハイブリッド車の2WD・7人乗り、ノア S-X と書くのもハイブリッド車の2WD・7人乗りです。2台の価格差は約8万円です。

2WDE-Four
シエンタ Z(ハイブリッド車・7人乗り)3,183,400円3,397,900円
ノア S-X(ハイブリッド車・7人乗り)3,261,500円3,514,500円
差(計算)78,100円116,600円

室内の長さと高さはノアが上回り、室内の幅はシエンタが上回ります。両側の電動スライドドア、ブラインドスポットモニター、パノラミックビューモニターはシエンタ Z に標準で付き、ノア S-X では両側の電動化が有料のオプションで、残りの2つは選べません。どちらを取るかの分かれ目は、3列目に大人を乗せる頻度です。

室内の長さと高さはノア、幅はシエンタ

シエンタ Zノア S-X
室内長2,545mm2,805mm
室内幅1,530mm1,470mm
室内高1,300mm1,405mm
全長4,260mm4,695mm
全幅1,695mm1,730mm
全高1,695mm1,895mm
乗車定員7名7名

ノアの室内は、長さが260mm、高さが105mm大きく、幅は60mm狭くなっています(室内寸法はどちらも社内測定値)。車体の外寸は全幅も含めてノアが大きく、全長で435mm、全幅で35mm、全高で200mm上回ります。

シエンタは全長・全幅・全高・総排気量(1.490L)の4つとも、小型自動車(5ナンバー)の枠に収まります。ノアは全長4.70m以下・全高2.00m以下・総排気量2.00L以下の3つを満たし、全幅だけが1.70mを30mm超えるため普通自動車(3ナンバー)です。

ノア S-X の7人乗りの2列目は、ストレート超ロングスライドとリクライニング、両側アームレストを備えたキャプテンシートで、折りたたみ式サイドテーブル(カップホルダー2個付)が付きます。シエンタの7人乗りの2列目は、5:5分割のセカンドシート(シートスライド+リクライニング+タンブル機構付)です。

ノア S-X は8人乗りも同じ価格で、2列目が6:4分割チップアップシート(超ロングスライド+リクライニング+格納式センターボックス)に替わります。

ノア S-X には、フロントオートエアコン+リヤクーラーが標準で付きます。シエンタにリヤクーラーはなく、Zで選べるのは天井サーキュレーター(ナノイーXとセットで27,500円のメーカーオプション)です。

クラ

うちの3列目に大人が座るのは、お盆とお正月に両親を乗せる日くらいなんだ

シキ

それなら、3列目で長さと高さの差が役に立つのは年に数日。毎週の送り迎えで3列目まで大人が座る家とは、その差が役に立つ日数が違う

クラ

夏に子どもを3列目に乗せるなら、後ろのクーラーは乗るたびに気になるんだよね

黒いトヨタ ノア HYBRID S-Z(2WD)を左前方から見た外観。メッキのフロントグリルとアルミホイールが見える。本記事で比べるS-Xではなく、上位グレードのS-Z
写真: ノア HYBRID S-Z(2WD)。本記事で比べる S-X とは別のグレードです。撮影 Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

シエンタ Z の標準装備を、ノア S-X はどこまで足せるか

装備シエンタ Zノア S-X
パワースライドドア両側(ハンズフリー)が標準助手席側が標準。両側は62,700円のメーカーオプション。ハンズフリーは選べない
ヘッドランプBi-Beam LED(オートレベリング機能付)プロジェクター式LED(マニュアルレベリング機能付)
ハイビームの自動制御アダプティブハイビームシステム[AHS]オートマチックハイビーム[AHB]
ディスプレイオーディオPlus(10.5インチHDディスプレイ・6スピーカー)とETC2.0ユニット(光ビーコンユニット付)が標準標準はディスプレイオーディオ レス(7インチカバー付)。8インチのディスプレイオーディオ(ETC2.0ユニット付)はバックガイドモニターとセットで163,900円
駐車時のカメラパノラミックビューモニター上のセットのバックガイドモニターだけ
ブラインドスポットモニター標準選べない
パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)標準選べない
ドライブレコーダー(前後方)標準選べない(販売店装着のアクセサリーに、前後方2カメラのドライブレコーダー TZ-DR210 がある)
ステアリング本革巻き(シルバー加飾付)ウレタン
シートヒーター・ステアリングヒーターコンフォートパッケージ(79,200円)を選ぶと付く選べない
メーターデジタルメーター+7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ7.0インチTFTカラーメーター+マルチインフォメーションディスプレイ

表の「選べない」は、メーカーオプションとメーカーパッケージオプションに設定がないという意味です。

両側を電動にしたノア S-X は約332万円で、シエンタ Z より約14万円高くなります。ディスプレイオーディオとバックガイドモニターのセットも足すと約349万円で、差は約30万円です(どちらも車両価格にオプション価格を足した計算)。それでも、上の表で「選べない」とした装備は付かないままです。

ハンズフリーのデュアルパワースライドドアが付くのは、シエンタでは Z のハイブリッド車だけです。ガソリン車の Z は、ハンズフリーのないデュアル(両側)になります。ZとGの違いはシエンタのグレード比較で扱っています。

クラ

子どもを抱っこして、買い物袋も持って、運転席の後ろのドアから乗せたい日があるんだよね

シキ

運転席の後ろは右のドア。ノア S-X で最初から電動なのは、左の助手席側だけ

クラ

右から乗せる日は、まず片手を空けるところからなんだ

シエンタ HYBRID Z(2WD・7人乗り)の前席まわりを後席側から見た様子。ダッシュボード中央にディスプレイ、運転席の前にデジタルメーター、グレーのファブリックシートが見える
写真: シエンタ HYBRID Z(2WD・7人乗り)。撮影 Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

サスペンションの形式は同じで、重さと回転半径に差がある

シエンタ Zノア S-X
ホイールベース2,750mm2,850mm
最小回転半径5.0m5.5m
車両重量1,370kg1,630kg
サスペンション(前/後)マクファーソンストラット式コイルスプリング/トーションビーム式コイルスプリングマクファーソン・ストラット式コイルスプリング/トーションビーム式コイルスプリング
ブレーキ(前/後)ベンチレーテッドディスク/ディスクベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤ・ホイール185/65R15・スチールホイール(樹脂フルキャップ)。アルミホイールは55,000円のメーカーオプション205/60R16・スチールホイール(樹脂フルキャップ)
エンジンM15A-FXE・直列3気筒・1.490L2ZR-FXE・直列4気筒・1.797L
エンジン最高出力67kW(91PS)/5,500rpm72kW(98PS)/5,200rpm
エンジン最大トルク120N·m(12.2kgf·m)/3,800〜4,800rpm142N·m(14.5kgf·m)/3,600rpm
フロントモーター59kW(80PS)・141N·m(14.4kgf·m)70kW(95PS)・185N·m(18.9kgf·m)
駆動用電池ニッケル水素電池・6.5Ahリチウムイオン電池・4.08Ah
WLTCモード燃費27.6km/L23.8km/L
燃料タンク40L52L
車両型式6AA-MXPL10G-MWXUB6AA-ZWR90W-APXTB

前がストラット、後ろがトーションビームという形式は2台で同じです。タイヤの側面の高さも、断面幅に扁平率を掛けると、シエンタが約120mm、ノアが約123mmでほとんど変わりません。

車両重量はノアが260kg重く、フロントモーターの最大トルクもノアが44N·m上回ります。フロントモーターの最大トルクを車両重量1トンあたりに割り戻すと、シエンタが約103N·m、ノアが約113N·mです。

シートの表皮はどちらもファブリックで、シエンタ Z の表皮には消臭・撥水撥油機能が付きます。運転席の上下アジャスターは2台とも全グレードに標準で、パワーシートはどちらにもありません。フロントガラスも、2台とも全グレードで合わせ・高遮音性ガラスです。

クラ

毎日の駐車場で気になるのは、3列目より回転半径のほうなんだよね

シキ

0.5mの差。狭い駐車場やUターンで、ノアのほうが切り返しの増える場面がある

最初に測るのは駐車場、最後に決まるのは右のスライドドア

ノアの全長と全幅はどのグレードでも同じで、小さいノアという選び方はありません。保管場所の条件にも、道路から支障なく出し入れでき、車の全体を収容できることが含まれています。

2台とも収まるなら、そこで初めて3列目の使い方から車種を選べます。

ノア S-X の両側電動スライドドアとディスプレイオーディオのセットはメーカーオプション、シエンタ Z のコンフォートパッケージはメーカーパッケージオプションで、トヨタはどちらについても「メーカーの工場で装着するため、ご注文後はお受けできません」としています。右側のスライドドアを電動にするか、冬のシートヒーターを付けるかは、車種を決めたその注文で決まります。

※価格・諸元・装備の適用可否は、トヨタ自動車が公表しているシエンタとノアの主要諸元表・主要装備一覧表・グレード別価格の数値です。価格はメーカー希望小売価格(消費税込み)で参考価格です。北海道・沖縄地区は価格が異なり、北海道地区の価格には寒冷地仕様が含まれます。オプション価格は、シエンタが2026年8月、ノアが2026年4月現在の表示です。いずれも執筆時点の情報で、最新の内容は販売店にご確認ください。