ステップワゴンで車中泊|2つの外観タイプで室内の広さは違うか?

左がホンダ ステップワゴン e:HEV AIR(6AA-RP8)、右が e:HEV SPADA PREMIUM LINE(6AA-RP8)の前方からの外観
写真: Tokumeigakarinoaoshima / Wikimedia Commons ( CC BY-SA 4.0 ・2枚を左右に並置し縮小)
── この記事の結論を先に4コマで ──
クラが白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をパーカーのポケットに入れて、口を開けてシキに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔でクラを見ている 車中泊もしたいんだ。AIRとSPADA、寝るならどっちが広い?
シキが白紙を1枚、胸の前で持って指で示しながら、口元をゆるめて説明している。クラは白いマグカップを両手で持ち、目を丸くして口を開けている SPADAは全長が30mm長くても、客室内寸法は同じです
クラが白いマグカップを両手で持ち、眉を下げて不安そうな顔でシキに問いかけている。シキは白紙の書類の束を両手で胸の前に持ち、眉を寄せた真顔で答えている 冬は2列目の席も温めたいんだけど……2列目シートヒーターは30周年特別仕様車とPREMIUM LINEだけです
シキが白紙を片手で持ち、目を細めて微笑んでいる。クラは白いマグカップを片手に持ち、もう片方の手をポケットに入れて、口を開けて明るく笑っている 先に動力と駆動方式。AIRかSPADAかは最後でいいまず駐車場の高さ制限を測ってこよう
クラ

週末はステップワゴンで車中泊もしたいんだ。AIRとSPADAなら、寝るのはどっちが広いの?

シキ

そこでは差がつきません。比べるなら順番を変えて、ガソリンかe:HEVか、FFか4WDかから決めたほうがいいです

クラ

AIRかSPADAかより先に決めることがあるんだ。うちは冬にも寝たいから、シートヒーターやエアコンがタイプでどう違うのかも知りたいな

客室内寸法は、e:HEVどうし、ガソリン車どうしで比べると、AIR・AIR EXとSPADA・SPADA PREMIUM LINEで同じです。寝る場所の広さで、この2つを選び分ける必要はありません。

車中泊で差になるのは、後席の空調とUSB、シートヒーター、オットマンといった、寝る前と朝に使う装備のほうです。道幅の狭いキャンプ場へ入るなら、切り返しの回数に関わる最小回転半径も比べておきます。

車中泊を前提に1つ選ぶなら、AIR EXです。 2列目シートヒーターが要る場合だけ、30周年特別仕様車かSPADA PREMIUM LINEも候補に入れます。

AIRの名前が付くのはAIR(ガソリン車だけ)とAIR EX、SPADAの名前が付くのはSPADAやSPADA PREMIUM LINEなどです。この記事では、1つのタイプを指すときはタイプ名で書きます。

AIRとSPADAの客室内寸法は同じで、全長が30mm違う

SPADAは全長が30mm長いものの、ホイールベースは2.890mで共通です。客室内寸法も2.845/1.545/1.410m(e:HEV)で同じなので、30mmはエクステリアの張り出しぶんで、室内が広くなるわけではありません。

項目AIR系SPADA系
全長4.800m4.830m
全幅1.750m1.750m
全高(2WD・16インチ)1.840m1.840m
ホイールベース2.890m2.890m
客室内寸法(e:HEV)2.845 / 1.545 / 1.410m2.845 / 1.545 / 1.410m
客室内寸法(ガソリン)2.845 / 1.545 / 1.425m2.845 / 1.545 / 1.425m

床に座って起き上がるなら、ガソリン車のほうがe:HEVより頭上に15mm余裕があります。マットを買う前に、寝られる長さを室内長と荷室長のどちらで見るかを確かめておくと、長さの選び間違いを防げます。

2列目のキャプテンシートと、3列目の分割床下格納シート「マジックシート」は、全タイプに標準です。

同じタイプのFFどうしなら、e:HEVはガソリン車より約39万円高く、WLTC燃費は19km/L台

表はどちらもFF(2WD)の価格と燃費です。

タイプ価格WLTC燃費
AIR(ガソリン)3,348,400円13.2km/L
AIR EX(ガソリン)3,543,100円13.1km/L
SPADA(ガソリン)3,603,600円12.9km/L
e:HEV AIR EX3,938,000円19.8km/L
e:HEV SPADA3,998,500円19.6km/L
e:HEV SPADA PREMIUM LINE4,268,000円19.5km/L

ガソリン車からe:HEVにすると、AIR EXでもSPADAでも価格は約39万円高くなり、WLTC燃費は13km/L前後から19km/L台になります。AIR EXとSPADAの差は、ガソリンでもe:HEVでも約6万円です。

AIR EXで標準になる後席の空調・USB・パワーテールゲート

AIR(ガソリン)からAIR EXにすると、エアコンがトリプルゾーンコントロール・フルオートになり、USBチャージャー(Type-C)が全列に付き、パワーテールゲートが標準になります。前席シートヒーターと2列目オットマンも、AIR EXには標準で付きます。

装備AIRAIR EXSPADA系
エアコン左右独立温度コントロール+リア・マニュアルクーラートリプルゾーンコントロール・フルオートトリプルゾーンコントロール・フルオート
USBチャージャー(Type-C)1列目のみ全列全列
パワーテールゲートなし標準標準
PTCヒーターー(e:HEV設定なし)e:HEVのみ標準e:HEVのみ標準

3列目の席にUSBがあれば、家族で長距離を走る日に、後ろの子どもが自分の席でスマートフォンやタブレットを充電できます。テールゲートはパワーテールゲート(メモリー機能付)です。

タイヤは205/60R16で、サイドウォールは約123mm、最小回転半径は5.4mです。2WDのPREMIUM LINEが履く17インチより約10mm厚く、最小回転半径も0.3m小さくなります。細い道に入る車中泊なら、小回りが利くのは5.4mのほうです。

シート表皮はファブリックです。撥水・撥油加工のFABTECTはシートではなく、インパネガーニッシュやフロントドアオーナメントなどに使われています。8人乗りのベンチシートも、e:HEVかガソリンの4WDなら選べます。

クラ

冬は、2列目で寝る子どもがいちばん冷えそうなんだよね。そこにヒーターがないのは気になるな

シキ

2列目シートヒーターが付くAIR EXは、e:HEVの30周年特別仕様車です。タイヤは16インチのままです

クラ

それなら最小回転半径も変わらないんだ。見積もりには30周年特別仕様車も並べてみよう

ホンダ ステップワゴン e:HEV AIR(RP8)の運転席まわり
ステップワゴン e:HEV AIR(RP8。現行のタイプ一覧には無いタイプ)/写真: Ypy31 — Wikimedia Commons(CC0)

AIR(ガソリン)はガソリンのAIR EXより約19万円安く、前席シートヒーターが付かない

AIR(ガソリン)は約335万円で、表のなかでいちばん安いタイプです。ガソリンのAIR EXとの差は約19万円です。

そのぶん、USBチャージャーは1列目だけで、パワーテールゲートも2列目オットマンも付きません。8人乗りのベンチシートも選べません。前席シートヒーターが付かないのはAIR(ガソリン)だけです。

冬にも寝るつもりなら、前席シートヒーターが付かないAIR(ガソリン)は候補から外します。

クラ

うちは冬にも寝るから外すとして、夏に年2、3回寝るくらいの家なら、約19万円安いAIRでも足りるのかな

シキ

夏だけなら、前席シートヒーターが無いことは気にしなくていいと思います。見ておくのは後席の空調で、AIR(ガソリン)の後席の空調は、リア・マニュアルクーラーです

AIR EXからSPADAにする約6万円で変わるのは、表皮と外装

「SPADAにすれば、車中泊の装備も増えるのでは」と迷うところですが、AIR EXとSPADAの差額は約6万円で、2列目オットマン、前席シートヒーター、全列のUSBチャージャーはどちらにも付きます。

AIR EXとSPADAで違うのは、内装ではシート表皮と、インパネガーニッシュ・ソフトパッド(フロントドアオーナメントなど)の素材です。外装では16インチアルミホイールの仕上げとカラードテールゲートスポイラーが違い、SPADAにはSPADA専用のエクステリア(フロントグリル、フロント・リアバンパー、ドアサッシュガーニッシュ)とダーククロームメッキの加飾が付きます。

シート表皮は、ファブリックとプライムスムース(合皮)のコンビで、こぼしたときに拭き取りやすい素材です。

クラ

子どもがジュースをこぼすから、座るところが拭けるのは助かるな

シキ

FABTECT(撥水・撥油)も、SPADAではシートの座面と背もたれのファブリック部分に入ります。8人乗りのベンチシートを選んでも同じです

クラ

じゃあ約6万円は、内装の拭きやすさと見た目に払うお金なんだね。車内でごはんを食べるかどうかで決めよう

タイヤは16インチのままなので、サイズと最小回転半径はAIR EXと同じです。

2列目シートヒーターは、30周年特別仕様車とSPADA PREMIUM LINEに付く

SPADA PREMIUM LINEとBLACK EDITIONの表皮は、スエード調表皮とプライムスムース(合皮)のコンビです。

タイプシート表皮前席シートヒーター2列目オットマン2列目シートヒーター
AIR(ガソリン)ファブリック設定なしなしなし
AIR EXファブリック標準標準なし
AIR EX 30周年特別仕様車(e:HEV)ファブリック標準標準標準
SPADAファブリック&プライムスムース(合皮)コンビ標準標準なし
SPADA 30周年特別仕様車(e:HEV)同上標準標準標準
SPADA PREMIUM LINEスエード調表皮&プライムスムース(合皮)コンビ標準標準標準
SPADA PREMIUM LINE BLACK EDITION(e:HEV)同上標準標準標準
ホンダ ステップワゴン e:HEV SPADA PREMIUM LINE(6AA-RP8)の2列目キャプテンシート
SPADA PREMIUM LINE(6AA-RP8)の2列目キャプテンシート/写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

2WDのSPADA PREMIUM LINEは、2列目シートヒーターが付く一方で、タイヤが205/55R17になり、サイドウォールは約113mmと16インチより約10mm薄く、最小回転半径も5.4mから5.7mに大きくなります。

項目AIR・AIR EX・SPADASPADA PREMIUM LINE(2WD)
タイヤ205/60R16 96H205/55R17 95V
サイドウォール高さ約123mm約113mm
最小回転半径5.4m5.7m
ホイール16インチ。AIR・AIR EXはベルリナブラック+切削クリア、SPADAはベルリナブラック+ダーク切削クリアPREMIUM LINE専用デザイン(17インチ)

※サイドウォール高さはタイヤサイズからの概算です。

クラ

2列目のシートヒーターはほしい。でもキャンプ場の手前の細い道で、回転半径が大きくなるのは困るんだよね

シキ

ガソリンのSPADA PREMIUM LINEなら、4WDは16インチで、最小回転半径は5.4mです。2列目シートヒーターも付きます

クラ

4WDにするなら、ほかに何が変わるのかも先に知っておきたいな

ガソリン車の8人乗りは4WDだけ。4WDは全高1.855m

8人乗りにできるのは、2列目を6:4分割ベンチシートに替えるメーカーオプションを選べるタイプです。価格の高いタイプほど選べる、という並びにはなっていません。

タイプ2列目6:4分割ベンチシート乗車定員
AIR(ガソリン)設定なし7名
AIR EX(e:HEV)メーカーオプション7名/8名
AIR EX(ガソリン)FF設定なし7名
AIR EX(ガソリン)4WDメーカーオプション7名/8名
SPADA(e:HEV)メーカーオプション7名/8名
SPADA(ガソリン)FF設定なし7名
SPADA(ガソリン)4WDメーカーオプション7名/8名
30周年・PREMIUM LINE系設定なし7名

e:HEVならAIR EXとSPADAで選べますが、ガソリン車は4WDにしか設定がありません。8人乗りにしたときに2列目の寝方がどう変わるかは、ステップ ワゴンで車中泊するときの2列目の話を読んでから決めても遅くありません。

クラ

親と出かける日は8人乗れると助かるんだけど、車中泊の日はどうなるの?

シキ

ベンチシートを選ぶと、2列目オットマンは付きません。8人で乗れるようにするか、2列目で足を伸ばせるようにするか、どちらかです

16インチを履く2WDの全高は1.840mです。4WDを選ぶと1.855m、最低地上高は0.150mになります。制限1.850mの立体駐車場では4WDは制限を超える高さなので、契約前に駐車場の実寸を確かめてください。

PTCヒーターはe:HEV、熱線入りフロントウインドウは4WDに付く

PTCヒーター(PTC=自己温度制御システム)は、e:HEVの6タイプにだけ付きます。熱線入りフロントウインドウは4WD車に標準です。フロントガラスの下端を暖めて、雪の固着や凍結でワイパーのゴムが傷むのを防ぐ装備で、約15分で自動的に止まります。冬に車中泊する地域なら、FFか4WDかを決めた時点で、熱線入りフロントウインドウが付くかどうかも決まります。

サスペンションは、前がマクファーソン式で全タイプ共通です。後ろはFFが車軸式、4WDがド・ディオン式。スタビライザーは前がトーション・バー式で、4WDは後ろにもトーション・バー式が付きます。

主要装備一覧に載る電源は、DC12VソケットとUSB

アクセサリーソケットはDC12Vで、フロントとリアに1つずつ、全タイプに標準です。主要装備一覧に載る電源は、このDC12VソケットとUSBチャージャーだけで、フリードをAC100V電源で比べたときと同じです。電気ポットや電気毛布を使いたいなら、ポータブル電源を別に用意することになります。

買取相場は、1年落ちで227万〜307.6万円

カーセンサーのステップワゴン買取・査定相場ページ(2026年8月更新)では、1年落ちの2025年式が227万〜307.6万円、2年落ちの2024年式が221.4万〜280.3万円、3年落ちの2023年式が195万〜322.4万円です。実際の金額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わるため、査定で確かめてください。

AIRかSPADAかは、いちばん最後に決めていい

次の4つは、どれも納車後には変えられません。

  1. ガソリンかe:HEVかを決める。室内高、PTCヒーターの有無、FFのまま8人乗りにできるかが、ここで決まります。e:HEVは全タイプFFなので、4WDにするならガソリン車です。
  2. ガソリン車なら、FFか4WDかを決める。その前に、自宅と職場の駐車場の高さ制限を測っておいてください。熱線入りフロントウインドウが付くかも、ここで決まります。
  3. 2列目シートヒーターが要るかを決める。要るなら30周年特別仕様車かSPADA PREMIUM LINEで、2WDのPREMIUM LINEを選ぶとタイヤは17インチになります。
  4. 最後に、AIR EXかSPADAか。装備の差は内装の素材と外装なので、ここは好みで選んでかまいません。

ポータブル電源の予算は、最初から見積もりに足しておくと後で慌てずに済みます。

価格・装備・相場は2026年9月22日時点の情報です。装備と数値はホンダの主要諸元・主要装備(公式PDF)とタイプ一覧、買取相場はカーセンサー(2026年8月更新)にもとづきます。価格は消費税込みです。買取相場は掲載物件からの集計値で、小売価格ではなく買取価格です。

実際に乗っている人の評価は、みんカラのステップワゴンのレビューで読めます。