ナンバーフレームの幅と厚さ|2021年10月より前の車にも基準はかかる?
中古車に付いてきたフレーム、このままでいい?
車検証の初度登録年月を見ます。基準の日付は令和3年10月1日
うちは令和2年。何を付けてもいいの?文字を隠さない、落ちない、読める。この3つです
令和3年10月以降なら、幅は上10・左右18.5・下13.5mmまで付ける前に、車検証を出してくる 中古車を買ったら、ナンバープレートに販売店の名前が入ったフレームが付いていた。前の車で使っていたフレームを、乗り換えた車に付け替えたい。
「このフレーム、付けたままで大丈夫?」と気になる場面です。
ナンバープレートのフレームには、幅と厚さの数値の基準があります。ただし、この数値はすべての車に適用されるわけではありません。適用されるのは、令和3年(2021年)10月1日以降に初めて登録等を受けた車です。
令和3年9月30日までに登録等を受けた車には、数値は適用されません。代わりに、番号を被覆しない(覆い隠さない)、脱落するおそれがない、運行中に番号が判読できる、という3つの条件があります。
「登録等」は、国土交通省の資料では登録・検査・使用の届出をまとめた言い方です。普通車や小型車なら登録、軽自動車なら検査を指します。使用の届出は、二輪の軽自動車など、検査の対象にならない軽自動車の手続きです(道路運送車両法 第九十七条の三)。
| 項目 | 令和3年9月30日までに登録等を受けた車 | 令和3年10月1日以降に初めて登録等を受けた車 |
|---|---|---|
| フレームの幅 | 数値の定めなし | 上部10mm以下/左右18.5mm以下/下部13.5mm以下 |
| フレームの厚さ | 数値の定めなし | 上部6mm以下(上部の幅が7mm以下なら10mm以下)/上部以外は30mm以下 |
| ボルトカバー | 数値の定めなし | 直径28mm以下で番号を被覆しないもの/厚さ9mm以下 |
| 数値のほかの条件 | 番号を被覆しない/脱落するおそれがない/運行中に番号が判読できる | 脱落するおそれがない |
| 取付けの角度(上下・左右) | 運行中に番号が判読できる見やすい角度 | 前面と後面のそれぞれに、角度の範囲がある |
ここまでは四輪の話です。国土交通省の資料では、令和3年10月1日以降に初めて登録等を受けたバイクは、ナンバープレートのフレームが「禁止」となっています。
「幅」は、プレートの縁からフレームの内縁までの長さ
数値を定めているのは、平成27年国土交通省告示第1266号です。ナンバープレートに取り付けてよい物品を並べた告示で、その第七号がフレームです。
その幅(自動車登録番号標等に取り付けたときの当該自動車登録番号標等の外縁からフレームの内縁までの長さをいう。以下同じ。)が、上部にあっては十ミリメートル以下、左右にあっては十八・五ミリメートル以下、下部にあっては十三・五ミリメートル以下のもの
(自動車登録番号標、臨時運行許可番号標、回送運行許可番号標又は車両番号標に取り付けることのできる物品を定める告示 第七号イ)
「自動車登録番号標等」は、この告示では自動車登録番号標と車両番号標をまとめた呼び方です。普通車のナンバープレートも、軽自動車のナンバープレートも入ります。
測る場所は、プレートの縁から、フレームの内側の縁までです。プレートに取り付けた状態で測ります。フレームがプレートの面に何mm重なっているか、という長さです。

フレームを付けていないプレートでは、縁が四辺ともそのまま見えています。幅は、この縁から内側へ向かって測ります。
太いフレームは全部だめなのかと思ってた
国土交通省の図には、フレームそのものの幅には規定がない、という注記が入っています。幅として数値が決まっているのは、プレートの面にどれだけ重なるかのほうです
うちのは外側に大きく張り出しているタイプだけど、見るのはプレートに重なっているところなんだね。上の辺から測ってみる
幅は上部が10mmで、左右の18.5mm、下部の13.5mmより小さい値です。
厚さも、上部の数値のほうが小さくなっています。厚さは、プレートの表面から突き出している部分の厚さのことで、上部は6mm以下、上部以外は30mm以下です(第七号ロ)。上部の幅を7mm以下に収めたフレームに限って、上部の厚さは10mm以下まで認められます。
厚みのある樹脂のフレームや、飾りが立体になっているフレームは、上の辺の厚さから見ることになります。
ボルトカバーは、プレートを留めるボルトにかぶせる部品です。直径28mm以下で番号を被覆しないもの、厚さは9mm以下と決まっています(第八号)。
フレームにもボルトカバーにも、数値とは別に「脱落するおそれのないもの」という条件が付いています。
どちらの車かは、車検証の「初度登録年月」で分かる
数値が適用されるかどうかは、その車が初めて登録を受けた日で決まります。
車検証には、それを示す欄があります。「初度登録年月」です。国土交通省は電子車検証の説明資料で、この欄を「当該自動車が初めて登録された年月」としています。
| 車検証の初度登録年月(軽自動車は初度検査年月) | フレームとボルトカバーに適用されるもの |
|---|---|
| 令和3年9月まで | 3つの条件(数値は適用されない) |
| 令和3年10月以降 | 幅・厚さ・直径の数値 |
欄に入っているのは年と月までです。基準の日付が9月30日と10月1日で、月の変わり目と一致しているので、日が分からなくても判定できます。
令和3年9月までの車の条件は、告示の附則にある経過措置(決まりを新しくするときに、それ以前の車に別の扱いを認める定め)に書いてあります。
軽自動車には登録という手続きがないので、同じ欄の名前が「初度検査年月」になります(軽自動車の車検証|「初度登録年月」の欄はなぜない?)。経過措置も軽自動車については、自動車検査証の交付を受けた日を基準にしています。
見落とされやすいのは、車検証の券面や記録事項に、初度登録年月とは別の日付も載っていることです。
電子車検証の券面には、上の余白の中央にも日付が印字されています。これは車検証が発行(印刷)された日です。車検証閲覧アプリ(ICタグに入っている車検証情報を読むアプリ)と「自動車検査証記録事項」の書面には、「登録年月日/交付年月日」という欄もあります。普通車や小型車の場合、ここに入るのは新規登録か移転登録が行われた日です。
移転登録は、所有者が変わったときの登録です(道路運送車両法 第十三条第一項)。中古車を買って名義を変えると、登録年月日は新しい日付になります。見るのは、名義を変えても変わらない初度登録年月のほうです。
うちの車は令和2年の登録で、フレームを買ったのは去年。これはどっちで見るの?
車の登録の日で見ます。経過措置に出てくる日付は車が登録を受けた日で、フレームを付けた日は出てきません
じゃあ次の車に付け替えるときは、次の車の車検証で見直すんだね。同じフレームなのに、車が変わると条件も変わる
年式が古い車でも、数値が適用される場合があります。経過措置が基準にしているのは、道路運送車両法の規定による登録です。海外で使われていた車を輸入して、日本で初めて登録したのが令和3年10月1日以降なら、製造された年にかかわらず、数値が適用される車に入ります。
この日付は、当初は令和3年4月1日の予定でした。国土交通省は同年3月9日に、新型コロナウイルスの感染拡大で国内の自動車購入需要が停滞したことなどを理由に、半年の延長を発表しました。令和3年4月から9月に初めて登録された車は、数値が適用されない車に入ります。
平成28年4月の施行を知らせる国土交通省と警察庁のリーフレットには、延長前の「平成33年4月1日」が書かれています。平成33年は令和3年のことで、いまの基準の日付は10月1日のほうです。
令和3年9月までの車にも、3つの条件がある
数値が適用されないことは、何を付けてもよいことを意味しません。令和3年9月30日までに登録等を受けた車に付けられるフレームとボルトカバーは、告示の経過措置が挙げる3つをすべて満たすものです。
- 番号を被覆しないもの
- 脱落するおそれのないもの
- 運行中に番号が判読できるもの
1つめの「番号」について、国土交通省と警察庁のリーフレットは、ナンバープレートのすべての文字のことだと説明しています。下段の左にある平仮名も、その1つです(ナンバーの平仮名|普通車と軽で意味が変わる字はどれか?)。
令和2年の車だから数値は関係ない。じゃあ、上の地名に少し重なるくらいの太いフレームなら平気?
地名も、すべての文字のうちに入ります。分類番号も同じで、どれかに重なっていれば1つめの条件を満たしません
大きい数字しか見てなかった。うちのは上の小さい字まで全部見えてるか、帰ったら見てみる
カバーやシールは、登録の時期に関係なく付けられない
道路運送車両法 第十九条は、自動車登録番号標を「被覆しないこと」その他、番号の識別に支障が生じない方法で表示しなければ、運行の用に供してはならないと定めています。軽自動車の車両番号標については、第七十三条第一項に同じ内容があります。
その方法を具体的に書いているのが、施行規則 第八条の二第二項です。2つの号のうち、第二号は次のとおりです。
自動車登録番号標に記載された自動車登録番号の識別に支障が生じないものとして告示で定める物品以外のものが取り付けられておらず、かつ、汚れがないこと。
(道路運送車両法施行規則 第八条の二第二項第二号)
この規定は、軽自動車の車両番号標にも準用されています(第四十三条の七)。
「告示で定める物品」を並べているのが、フレームの数値を定めたのと同じ告示第1266号です。挙がっているのは、封印(ナンバーの封印|外したあと、誰が付け直す?)、検査標章や保険標章などの標章、フレーム、ボルトカバーです。ここに挙がっていないものは、取り付けられません。
ナンバープレートのカバーやシールは、この告示に挙がっていません。国土交通省と警察庁のリーフレットによれば、無色透明のカバーも装着禁止です。
取付けの角度の数値も、同じ日付から適用される
ナンバープレートを傾けて付けるときの角度は、平成27年国土交通省告示第1265号が定めています。上下と左右の角度の数値が適用されるのは、フレームと同じく、令和3年10月1日以降に初めて登録等を受けた車です。
| 位置 | 上下の向き | 左右の向き |
|---|---|---|
| 前面 | 上向き10度〜下向き10度 | 左向き10度〜0度 |
| 後面(プレートの上端が地上1.2m以下) | 上向き45度〜下向き5度 | 左向き5度〜0度 |
| 後面(プレートの上端が地上1.2m超) | 上向き25度〜下向き15度 | 左向き5度〜0度 |
左右の向きで認められているのは、0度(左右に傾けていない状態)から左向きの範囲です。右向きに傾けた状態は、この範囲に入りません。
令和3年9月30日までに登録等を受けた車は、運行中に番号が判読できる見やすい角度であればよいとされています。
経過措置で数値が適用されなくなるのは、上下と左右の角度だけです。左右の両端を結ぶ線が水平であること、確実に取り付けていること、折り返したり表裏や上下を逆にしたりしていないこと。この3つは、登録の時期に関係なく適用されます。
基準に合わないフレームには、50万円以下の罰金と違反点数2点の定めがある
告示の基準に合わないフレームやボルトカバーは、施行規則 第八条の二のいう「告示で定める物品」に当たりません。付けたまま道路で使うと、第十九条(軽自動車は第七十三条第一項)の定める方法で表示していないことになります。この2つの条文に違反した者には、50万円以下の罰金が定められています(道路運送車両法 第百九条第一号)。
道路交通法施行令の別表第二は、同じ2つの条文に違反する行為を「番号標表示義務違反」と呼び、基礎点数を2点としています。
車検の日だけ外しておけばいい、ということにはならないの?
第十九条が禁じているのは、定められた方法で表示しないまま、クルマを道路で使うことです。道路で使う日は、どの日も対象になります
検査のときにも、表示の状態は確認されます。自動車技術総合機構(自動車の検査で審査を行う独立行政法人)の審査事務規程は、ナンバープレートを付けている自動車について、次の4点を確認事項に挙げています。
- 番号の識別に支障が生じない、見やすい位置に表示されているか
- ナンバープレートカバーが装着されていないか
- フレームやステッカーなどで被覆されていないか
- 回転して表示されていないか
不適切な表示を確認したときは、自動車検査票の「番号標板」を○で囲み、不適切表示である旨を記入する。これが、規程の定める対応です。
先に車検証を見て、それからフレームに定規を当てる
初度登録年月(軽自動車は初度検査年月)が分からないと、数値が適用されるのか、3つの条件が適用されるのかが決まりません。
- 車検証の初度登録年月が、令和3年9月までか、10月以降かを見る
- 令和3年10月以降なら、フレームを付けた状態で、プレートの縁からフレームの内縁までを上・左右・下の順に測る。続けて、上の辺の厚さを見る
- 令和3年9月までなら、地名・分類番号・平仮名・数字のどれにもフレームが重なっていないかを見る
- どちらの車でも、フレームがしっかり固定されているか、カバーやシールが付いていないかを見る
これからフレームを買うなら、数値の基準に合うものを選ぶのが確実です。数値の基準に合うフレームは、令和3年9月までの車にも付けられます。経過措置は、令和3年9月までの車には3つの条件でも付けられる、という選択肢を足した定めです。
乗り換えた先の車が令和3年10月以降の登録なら、そのフレームをもう一度、新しい車のプレートに付けた状態で測ることになります。
制度の記述は執筆時点(2026年10月5日)の情報です。フレーム・ボルトカバー・角度の数値と告示の引用は、国土交通省が平成27年12月28日の報道発表に添付した告示の文面と、適用日の延長を知らせた令和3年3月9日の報道発表によっています。