ハイエースとキャラバンの荷室|標準ルーフどうしで高さは違うか?

トヨタ ハイエース バン DX(2020年式・標準ボディ・標準ルーフ)の左前方からの外観
写真: Oq10pass ( CC0 1.0 )
── この記事の結論を先に4コマで ──
右のクラが小さな白いカードを顔の前に掲げ、もう片方の手でマグカップを持って、眉を寄せてカードを見つめている。左のシキは白紙の書類を両手で持ち、落ち着いた表情でクラを見ている 車中泊に使うなら、荷室の天井が高いのはハイエースとキャラバンのどっち?
左のシキが白紙の紙を片手に持ち、もう片方の人差し指で紙の面を指しながら真顔で説明している。右のクラはマグカップを持ったまま身を乗り出し、目を丸くして聞いている 標準ルーフどうしなら、どちらも1,320〜1,335mmに収まります
右のクラが片手で後頭部をかき、もう片方の手にマグカップを持って、汗をかきながら困った顔をしている。左のシキは書類の束を片腕に抱え、もう片方の手の人差し指を立てて答えている でも、もう少し天井が欲しいんだよね…ハイエースDXのロング・標準ボディなら、ハイルーフで荷室が255mm高い
右のクラがマグカップを両手で持ち、少し口を開けて驚いている。左のシキは書類を胸の前に抱え、落ち着いた真顔でクラを見て答えている じゃあ、ハイルーフで決まり?ハイエースのDXは、シートヒーターもAC100Vも、オプションでも付きません

「車中泊に使うなら、荷室の天井が高いのはハイエースとキャラバンのどっち?」と比べ始めるところです。標準ルーフどうしなら、答えは「ほとんど同じ」です。ハイエース バンのスーパーGL(標準ボディ・標準ルーフ)が1,320mm、キャラバンのバン(ロングボディ・標準ルーフ)が1,320〜1,325mm。ディーゼルどうしなら1,320mmで一致し、ガソリンのキャラバンが5mm高いだけです。

差が大きいのは、同じ車種の中でルーフの違う仕様を比べたときです。ハイエースは、ジャストローを除く標準ルーフの1,320mmから、スーパーロング・ワイドボディのハイルーフの1,635mmまで、荷室の高さに315mmの開きがあります。ハイエースかキャラバンかより先に、どの屋根にするかを決めることになります。

ハイエースの荷室高は1,170mmから1,635mmまで

ハイエース バン(特装車を除く)とキャラバン バンで選べるボディ・幅・ルーフの組み合わせを、荷室内側の高さが低い順に載せました。

車種・グレードボディ長/幅ルーフ・フロア全高全長ホイールベース荷室内側の高さ最小回転半径 2WD/4WD分類番号
ハイエース DXロング/標準ジャストロー1,985mm4,695mm2,570mm1,170mm5.0m/—4ナンバー
ハイエース スーパーGLロング/標準標準ルーフ1,980mm4,695mm2,570mm1,320mm5.0m/5.2m4ナンバー
キャラバン ルートバン〜GRAND プレミアムGXロング/標準標準ルーフ1,990mm4,695mm2,555mm1,320〜1,325mm※5.2m/5.7m4ナンバー
ハイエース DXロング/標準標準ルーフ1,980mm4,695mm2,570mm1,335mm5.0m/5.2m4ナンバー
ハイエース スーパーGLロング/ワイドミドルルーフ2,105mm4,840mm2,570mm1,390mm5.2m/5.4m1ナンバー
ハイエース DXロング/標準ハイルーフ2,240mm4,695mm2,570mm1,590mm5.0m/5.2m1ナンバー
ハイエース DXスーパーロング/ワイドハイルーフ2,285mm5,380mm3,110mm1,635mm6.1m/6.3m1ナンバー
キャラバン DX・EXスーパーロング/標準ハイルーフ2,285mm5,080mm2,940mm公表なし5.9m/6.4m1ナンバー
キャラバン DX・EXスーパーロング/ワイドハイルーフ2,285mm5,230mm2,940mm公表なし6.0m/6.0m1ナンバー

※キャラバンの荷室高は、日産がプレミアムGXとGRAND プレミアムGX(5人乗・荷室最大時)の値として公表しているものです。ガソリンが1,325mm、GRAND プレミアムGXのディーゼルターボが1,320mm。ハイエースのジャストローは2WDだけの設定です。

トヨタの数値は社内測定値、日産の数値は荷室を最大にしたときの値で、測り方の前提は同じではありません。トヨタと日産の数値のあいだにある数mmの差は、この前提の違いに収まる範囲と考えてください。

ジャストローを除く標準ルーフは、2社とも1,320〜1,335mmに収まります。実際に乗っている人の評価は、みんカラのハイエース バンのレビューとキャラバンのレビューで読めます。

ハイエースの2WDにあるジャストローは、荷室高が1,170mmで、標準フロアの1,335mmより165mm低くなります。最低地上高も195mmから185mmに下がり、タイヤは185/75R15です。キャラバンには低床と平床があり、床面地上高は低床が625mm、平床が770mm。平床を選ぶと、床面は低床より145mm高くなります。

クラ

キャラバンのハイルーフにしたら、荷室はどのくらい高くなるの?

シキ

日産は、ハイルーフの荷室の高さを公表していません。分かるのは全高で、スーパーロングの標準幅もワイド幅も2,285mmです

クラ

じゃあ、ハイエースのハイルーフと天井の高さでは比べられないんだ

シキ

比べられるのは外側の高さまでです。ハイエースのスーパーロング・ワイドボディのハイルーフも、全高は2,285mmです

ハイルーフのトヨタ ハイエース バン(CBF-TRH200K・2000ガソリン・ウェルキャブ車いす仕様)の左前方からの外観。Aピラーの後ろで屋根が一段高くなっている
写真: Tokumeigakarinoaoshima — Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・縮小)

ハイエースDXのロング・標準ボディは、ハイルーフでも全長・最小回転半径・最大積載量が変わらない

ハイエースのハイルーフの利点は、ロング(標準ボディ)のまま、全高と荷室高が高い仕様を選べることです。2WDのDX・3/6人乗り・5ドアで、標準ルーフとハイルーフを比べます。

標準ルーフハイルーフ
全長×全幅4,695×1,695mm4,695×1,695mm
ホイールベース2,570mm2,570mm
最小回転半径5.0m5.0m
最大積載量(2800ディーゼル)1,150/1,000kg積1,150/1,000kg積
最大積載量(2000ガソリン)1,250/1,050kg積1,250/1,050kg積
車両重量(2800ディーゼル)1,860kg1,890kg
WLTCモード燃費(2800ディーゼル)12.4km/L12.3km/L
全高1,980mm2,240mm
荷室内側の高さ1,335mm1,590mm
荷室内側の長さ(3人乗車/6人乗車)3,000/1,960mm3,000/1,530mm
分類番号4ナンバー1ナンバー

全高が260mm増え、そのうち255mmが荷室の高さになります。全長も全幅もホイールベースも同じで、最小回転半径も5.0mのままです。

最大積載量は同じで、車両重量はディーゼルで30kg増えます。

分類番号は、標準ボディのままでも4ナンバーから1ナンバーになります。4ナンバーと1ナンバーで何が変わるかは4ナンバーのバンで車中泊にまとめました。荷室長は、3人乗車なら3,000mmで変わりませんが、6人乗車では1,960mmから1,530mmへ、430mm短くなります。

クラ

6人乗車って、2列目にも人が座っているときだよね。子どもを後ろに乗せて、キャンプ道具も積んで出かける日は?

シキ

3人乗車なら、床の長さは同じで天井だけが高くなります。6人乗車の日は、天井の高さと床の長さのどちらかを取ることになります

クラ

家族で出かける週末と、1人で寝に行く夜のどっちが多いかで考えたほうがよさそう

4WDを選ぶと、最小回転半径は5.0mから5.2mに、最低地上高は195mmから185mmになります。荷室の寸法は2WDと同じです。

キャラバンのハイルーフは、全長5,080mmから

日産 キャラバン(E26型)バン ロングボディ 標準幅 標準ルーフの右側面
写真: Kazyakuruma — Wikimedia Commons(CC0)

キャラバンは、ルーフの種類でボディの長さが決まります。ロングボディ(全長4,695mm・ホイールベース2,555mm)は標準ルーフだけ、ハイルーフはスーパーロングボディ(全長5,080mm・ホイールベース2,940mm)だけです。ハイルーフのスーパーロングボディは、ロングボディよりホイールベースが385mm長く、全長は標準幅で385mm、ワイド幅で535mm長くなります。

最小回転半径は、ロングボディが2WD 5.2m・4WD 5.7m、スーパーロングボディの標準幅が2WD 5.9m・4WD 6.4mで、どちらの駆動方式でも0.7m大きくなります。ワイド幅(全長5,230mm)は2WD・4WDとも6.0mで、標準幅の4WDより小さい値です。

ワイド幅にすると、荷室幅は標準幅・標準ルーフより185mm広く、荷室容量は3,000L多い8,400Lになります(日産の公表値。バン DX 6人乗・3名乗車時、荷室床面長×荷室高×荷室幅での算出値)。全幅は185mm、全高は295mm増えます。

クラ

キャラバンにはMYROOMっていう車中泊向けの仕様があるよね。あれで屋根の高いのはないの?

シキ

MYROOMも、内外装が専用のAUTECH LINEも、ロングボディの標準ルーフだけです

MYROOMの装備と寸法は、キャラバンMYROOMで数字をまとめています。

ハイエースのハイルーフはDXだけで、シートヒーターもAC100V電源も付かない

スーパーGLに設定があるのは標準ルーフとミドルルーフなので、屋根をハイルーフにした時点で、グレードもDXに決まります。キャラバンのバンも同じで、ハイルーフはDXとEXだけ、プレミアムGX系とGRAND プレミアムGXはロングボディの標準ルーフです。

車中泊で使いそうな装備のうち、シートヒーター、AC100V・100Wのアクセサリーコンセント、リヤシートのスライドとリクライニングの3つは、スーパーGLにしか付いていません。ハイルーフのDXは、2/5人乗りか3/6人乗りのどちらかです。

装備スーパーGL(2/5人乗り)DX 2/5人乗り・3/6人乗り(ハイルーフはこの列)
シート表皮トリコットジャージ
シートヒーター標準設定なし
アクセサリーコンセント(AC100V・100W/リヤクォータートリム部)標準設定なし
リヤシートのスライド(2段階調整式)・リクライニング標準設定なし
リヤシートの分割式ヘッドレスト(2個)標準設定なし
シートバックポケット標準設定なし
スマートエントリー&スタートシステム標準設定なし
車速感応パワードアロック標準設定なし
ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plus61,600円のメーカーオプション設定なし
リヤクーラー(冷房)標準60,500円のメーカーオプション
リヤヒーター(暖房)標準27,500円のメーカーオプション
プライバシーガラス標準16,500円のメーカーオプション
イージークローザー(スライドドア・バックドア)標準4ドア片側16,500円/5ドア両側27,500円のメーカーオプション

価格はすべて消費税込みです。リヤクーラーはセンターアッパーピラーガーニッシュとのセット、プライバシーガラスはリヤサイド・リヤクォーター・バックドアの3枚セットで、どちらも単独では選べません。

冬の夜に座席を温めたい、荷室で電気毛布を使いたい。それをメーカーの装備でまかなうなら、ハイエースではハイルーフを選べません。シートヒーター、AC100Vのコンセント、リヤシートのスライドの3つは、ハイエースのハイルーフのDXには、メーカーオプションにも販売店装着オプションにもありません。

クラ

ハイエースでシートヒーターは欲しい。でも、標準ルーフより天井は高くしたい。そういう選び方はある?

シキ

スーパーGLのミドルルーフです。シートヒーターもAC100Vのコンセントも標準で付きます

クラ

それなら、ミドルルーフでよくない?

シキ

ミドルルーフはワイドボディにしか設定がないので、全長は4,840mmになり、分類番号は1ナンバーです。荷室の高さも、ハイルーフの1,590mmには届きません

DXには“GLパッケージ”という仕様もあり、ロング・標準ボディのハイルーフにも、スーパーロング・ワイドボディのハイルーフにも設定があります。GLパッケージで標準になるのは、カラードバンパー、メッキフロントグリル(ほかのDXはシルバー塗装)、メッキバックドアガーニッシュ、プライバシーガラス3枚、リヤホイールハウスカバーです。シートヒーターとAC100Vのコンセントは、GLパッケージでも付きません。

反対に、スーパーGLでもDXでも標準で付くのは、デジタルメーター+7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、コンライト、盗難防止システム、ステアリングスイッチ、ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)です。パワーウインドウ(運転席・助手席)とチルトステアリングも全車標準装備です。スーパーGLだけが選べるPlusは、これに車載ナビ、FM多重VICS、フルセグTV、HDMI入力端子が加わる仕様です。

バンコンのベースとしての比べ方はハイエース vs キャラバンに、乗用登録のハイエースで寝る話はハイエース ワゴンで車中泊にあります。

先に測るのは荷室ではなく、車庫の入口

最初に測るのは、自宅の車庫と、ふだん使う駐車場の高さです。ハイエースのハイルーフは全高2,240mm、ハイエースのスーパーロングのハイルーフとキャラバンのハイルーフは2,285mm。車庫や駐車場の入口をこの高さで通れるかどうかは、カタログからは分かりません。

車庫と駐車場の入口の高さが足りるなら、次は、スーパーGLにしか付かない3つの装備が要るかどうかです。要るなら、ハイエースはスーパーGLの標準ルーフかミドルルーフに絞られ、ハイルーフは候補から外れます。DXを買ってから純正品で足せる装備ではないので、ここは注文の前にしか決められません。

最後が分類番号です。ハイルーフにすると、ハイエースもキャラバンも1ナンバーになり、キャラバンはボディの長さと最小回転半径も一緒に変わります。1,320〜1,335mmの荷室高で足りると判断できるなら、選べるグレードがいちばん多いのは標準ルーフです。ハイエースは2WDと4WD、スーパーGLとDXを標準ルーフで選べ(DXの2WDには荷室高1,170mmのジャストローもあります)、キャラバンもルートバンからGRAND プレミアムGXまでロングボディの標準ルーフで選べます。

価格・仕様は執筆時点の情報です。数値はトヨタ「ハイエース 主要諸元表〔バン〕」(2026年6月版)・「主要装備一覧表〔バン〕」(2026年1月版)、日産「キャラバン バン/ワゴン/マイクロバス 主要諸元」(2026年7月版)および日産公式サイトの積載性・ワイドバンのページにもとづきます。ハイエースとキャラバンの特装車は別の資料になるため、表には入れていません。キャラバンのAUTECH LINEとMYROOMは、ボディとルーフの組み合わせだけを専用の諸元表から引いています。改良により変更されることがあるので、購入前には販売店で最新の資料をご確認ください。