ハイエース ワゴンで車中泊|天井が高いのはどのグレード?
ハイエース ワゴンで車中泊するなら、定員の少ないグレードはある?
ありません。3グレードとも、2WDも4WDも10人乗りです
え、じゃあ何を比べて選べばいいの?
先に室内の高さ。1,565mmあるのはグランドキャビンだけですじゃあ最初に、うちの駐車場の高さを測ってくる ハイエース ワゴンは、どのグレードを選んでも10人乗りです。DX・GL・グランドキャビンの3グレードに2WDと4WDがあり、6通りの組み合わせのすべてが10人乗りの2.7Lガソリン。定員を減らした仕様は、公式の価格表にありません。
ハイエースを車中泊のベースにするとき、バンとワゴンを比べるとき、最初に見る違いは登録区分ではなく乗車定員のほうです。ワゴンを選んだ時点で、定員は比べる項目から外れます。価格表と装備一覧を並べてみると、車中泊で差になるのは、屋根の高さ、100Vコンセントの有無、シートの倒れ方と跳ね上がり方です。
寝るのは2人か3人なのに、10人乗りしかないの? 余った席はどうするんだろう
そこがグレードごとに違います。最後列の畳み方も、前席の倒れ方も、3グレードで揃っていません
じゃあグレード名を見る前に、夜に誰がどの席で寝るかを決めておかないと、比べようがないね
室内高1,565mmはグランドキャビンだけ
| グランドキャビン | GL | DX | |
|---|---|---|---|
| ボディ長 | スーパーロング | ロング | ロング |
| ルーフ形状 | ハイルーフ | ミドルルーフ | ミドルルーフ |
| 全長 | 5,380mm | 4,840mm | 4,840mm |
| 全高 | 2,285mm | 2,105mm | 2,105mm |
| 内側寸法 高 | 1,565mm | 1,390mm | 1,390mm |
| 内側寸法 幅 | 1,695mm | 1,695mm | 1,730mm |
| ホイールベース | 3,110mm | 2,570mm | 2,570mm |
室内高が1,565mmあれば、身長170cm前後の人は頭を下げた姿勢で車内を移動できます。GLとDXの1,390mmでは、移動するときに膝をつくことになります。車内で着替える、荷物を上から出し入れする、といった動作をするつもりなら、グランドキャビン以外は候補から外れます。
室内が高いグレードは、そのぶん車の全高も高くなります。グランドキャビンの全高は2,285mm、GLとDXでも2,105mmです。立体駐車場でよくある2.1m制限には、3グレードとも入りません。
見落とされやすいのは、ミドルルーフのGLとDXのほうです。「屋根の低いグレードなら、マンションの立体駐車場に入るだろう」と考えて選んでも、GLとDXの全高2,105mmでは入りません。
内側寸法の「長さ」では、寝られる長さを比べられない
| グランドキャビン | GL | DX | |
|---|---|---|---|
| 内側寸法 長 | 3,525mm | 3,715mm | 3,525mm |
外寸ではグランドキャビンのほうが540mm長いのに、内側寸法の長さはGLのほうが190mm長い、という値が載っています。内側寸法をどこからどこまで測った値なのかは、主要諸元表に示されていません。
この行を根拠に「どのグレードがいちばん長く寝られるか」は判断できません。足を伸ばして寝られるかどうかは、販売店でシートを畳んだ状態を実測するのが確実です。諸元表のどの行を見ればよいかは車中泊で寝られる長さで扱っています。
販売店にメジャーを持っていくとして、どこからどこまで測ればいい?
シートを畳んだ状態で、寝る場所の端から端です。内側寸法がその長さを指しているとは、主要諸元表には書かれていません
じゃあ、いちばん背の高い家族の身長をメモしてから行って、販売店で測った寝られる長さと比べればいいんだ
100Vコンセントはグランドキャビンだけで、出力は100W
| 電源 | グランドキャビン | GL | DX |
|---|---|---|---|
| アクセサリーコンセント(AC100V・100W/リヤクォータートリム部) | 標準 | ー | ー |
| アクセサリーソケット(DC12V・120W/インパネ) | 標準 | 標準 | 標準 |
グランドキャビンのコンセントは100Wで、1500Wではありません。電気毛布やノートパソコンの充電なら足りますが、電子レンジもドライヤーも電気ケトルも動きません。何Wで何が動くのかは車中泊のAC100V電源で整理しています。
GLとDXを選ぶなら、100Vはポータブル電源で用意することになります。
100Wしかないなら、グランドキャビンでもポータブル電源は買うことになる?
電子レンジやケトルを車内で使うなら、グランドキャビンでも要ります。コンセントが付くかどうかより、何を動かしたいかで決まります
じゃあ先に、車中泊で使いたい家電を書き出して、それぞれのワット数を見るところからだね
リヤクーラー(冷房・個別吹出し付)は3グレードとも標準で、後席にも個別の吹き出し口があります。全長5,380mmのグランドキャビンでも、後ろの席の冷房を前席のエアコンだけに頼らずに済みます。遮音材・吸音材の記載は、主要装備一覧にありません。
最後列を跳ね上げられるのはGL、助手席まで倒せるのはDX
最後列スペースアップシートの設定があるのはGLだけで、グランドキャビンにもDXにもありません。
跳ね上げれば、最後列の座面が占めていた床が空きます。10人乗りのまま荷物と寝床の場所を作る装備は、ワゴンではこれだけです。
| グランドキャビン | GL | DX | |
|---|---|---|---|
| フルリクライニング | 運転席のみ | 運転席のみ | 運転席・助手席 |
| シートスライド | 運転席・助手席 | 運転席・助手席 | 運転席のみ |
| 前席ヘッドレスト | 分割式 | 分割式 | 一体式 |
| シート表皮 | トリコット | トリコット | ジャージ |
助手席までフルリクライニングするのは、いちばん安いDXだけです。グランドキャビンとGLは、助手席のリクライニング量が制限されると装備一覧に注記されています。前席2つを倒して仮眠を取るなら、グランドキャビンとGLは運転席しか倒せず、両方倒せるのはいちばん安いDXだけです。
そのかわりDXは助手席がスライドせず、前席ヘッドレストも一体式で、シート表皮はジャージです。リヤシートのリクライニング(最大10°)と分割式ヘッドレスト8個は、3グレードとも共通です。
いちばん安くて助手席も倒れるなら、DXでいい気がしてきた
前席で2人が仮眠するならDXです。後ろの床に寝床を作るなら、最後列を跳ね上げられるGLのほうが候補になります
運転を交代しながら前で仮眠するのか、着いてから後ろで寝るのか。寝る場所を決めないと、どっちが安いかだけで選んじゃうね
4WDの差額は31万円台、最小回転半径はグランドキャビンがGL・DXより0.9m大きい
| 2WD | 4WD | |
|---|---|---|
| DX | 3,350,600円 | 3,661,900円 |
| GL | 3,623,400円 | 3,932,500円 |
| グランドキャビン | 4,162,400円 | 4,472,600円 |
2WDと4WDの差額は、どのグレードでも31万円台です。
| グランドキャビン | GL・DX | |
|---|---|---|
| 最小回転半径(2WD) | 6.1m | 5.2m |
| 最小回転半径(4WD) | 6.3m | 5.4m |
| WLTCモード燃費(2WD) | 8.9km/L | 9.1〜9.2km/L |
| 車両重量(2WD) | 2,040kg | 1,930〜1,970kg |
2WDどうしで比べると、グランドキャビンの最小回転半径6.1mは、GL・DXより0.9m大きい値です。道の駅やキャンプ場の区画で切り返す回数が、そのぶん増えます。駐車枠との関係では、全幅1,880mmは幅2.5mの枠に収まりますが、全長5,380mmは一般的な長さ5.0m前後の枠を超えます。
グランドキャビンの4WDだと6.3mか。林道の奥のキャンプ場だと、Uターンできるか心配だな
6.3mは、ワゴンの6通りでいちばん大きい値です。GLとDXの4WDなら5.4mです
じゃあグランドキャビンにするなら、予約の前に、行き先までの道と駐車場の写真を見ておくのが先だね
エンジンは2TR-FE型の2.7Lガソリンで、118kW(160PS)・243N·m、6速オートマチックです。燃料タンクは70Lです。サスペンションは前がダブルウィッシュボーン式トーションバースプリング、後ろが車軸式半楕円板ばねです。タイヤは3グレードとも195/80R15 107/105S LTで共通、最低地上高は2WDが185mm、4WDが175mmです。
買取相場は、1989年から続く複数の世代をまとめた数字
カーセンサーの平均買取相場額は83.7万〜379.9万円(2026年7月更新)です。この「ハイエース」のページはワゴン系の集計で、バンは別のページになります。
ハイエースは1989年8月から続くモデルで、集計には複数の世代が入っています。83.7万円と379.9万円の差は、グレードの差ではなく、年式と状態の差とみておくのが無難です。
最初に決めるのは室内の高さ、次に駐車場を測る
ワゴンで納車後に変えられないのは、屋根の高さです。グランドキャビンのハイルーフはあとから足せません。GLやDXを買ってから「車内で頭を下げて動ける高さが欲しかった」と気づいても、グレードは選び直せません。
決める順番は次のとおりです。
- 車内で着替えや荷物の出し入れをするかを決める。するなら室内高1,565mmのグランドキャビンになる
- グランドキャビンにするなら、全高2,285mm・全長5,380mmが自宅と行き先の駐車場に入るか、最小回転半径6.1mで切り返せる広さがあるかを確かめる。GLとDXでも全高は2,105mmあるので、2.1m制限の立体駐車場には入らない
- 残りは装備で選ぶ。100Vコンセントが要るならグランドキャビン、最後列を跳ね上げたいならGL、前席2つを倒して仮眠を取りたいならDX。この3つは、どのグレードでも同時にはそろわない
- 雪道や未舗装路に行くかで、2WDか4WDかを決める。4WDはどのグレードでも31万円台高くなる
同じ車体でも、荷室として使うバンは、定員も寸法もワゴンと違います。そちらはハイエース バンのボディとグレードとハイエース vs キャラバンで扱っています。定員10名が就寝10名を意味しないことは乗車定員と就寝人数で書きました。
実際に乗っている人の評価は、みんカラのハイエースワゴンのレビューで読めます。
※価格・相場は執筆時点の情報です。実際の査定額は状態・走行距離・時期・業者・地域で変わります。