ランクル250で車中泊|寝床の長さは諸元表で分かるか?
ランクル250で車中泊したい。寝床の長さってカタログに載ってる?
室内長2,685mmは3列ぶんの長さです。荷室長は諸元表にありません
じゃあ、寝られるかどうかは何を見ればいいの?手がかりは畳み方です。3列目を格納し、2列目は背もたれを倒します
最後は店頭で、前席の背もたれからバックドアの内側までを測りますメジャーを持って行くよ。自宅の駐車場に入るかは、その前に見ておく 「マットを敷いて、足を伸ばして寝られるのか」。車中泊のつもりでカタログを開くとき、最初に知りたいのはここです。ミニバンや軽バンなら、カタログに荷室の内側の寸法が載っていて、幅と高さと長さからマットを敷けるかどうかを判断できます。
ランドクルーザー250には、その数字がありません。主要諸元表に載っている室内寸法は長2,685×幅1,600×高1,190mmで、これは3列のシートを収めた室内の数字です。寝床になるのは前席の背もたれより後ろだけで、その長さは主要諸元表にも公式サイトのラゲージの説明にも出ていません。
では、寝床の長さは何を見れば分かるのでしょうか。手がかりは、新車で買えるのが7人乗りの1グレードだけだということと、2列目のシートに畳み方が2通りあることです。
新車で買えるのは2.7Lガソリンの VX 1本
価格・グレードページに並ぶのは VX(ガソリン車 4WD・7人乗り)だけで、車両価格は約578万円です。ディーゼルもZXもGXも、いまのカタログにはありません。
| 項目 | VX(2.7Lガソリン・4WD・7人乗り) |
|---|---|
| 車両価格(消費税込み) | 5,779,400円 |
| 車両型式 | 3BA-TRJ250W-GZTTK |
| 全長×全幅×全高 | 4,925×1,980×1,925mm |
| ホイールベース | 2,850mm |
| 室内 長/幅/高(社内測定値) | 2,685/1,600/1,190mm |
| 最低地上高(社内測定値) | 215mm |
| 車両重量/車両総重量 | 2,240/2,625kg |
| 乗車定員 | 7名 |
| 最小回転半径 | 6.0m |
| エンジン | 2TR-FE 直列4気筒 2.693L(レギュラー) |
| 最高出力 | 120kW(163PS)/5,200rpm |
| 最大トルク | 246N・m(25.1kgf・m)/3,900rpm |
| 燃料タンク容量 | 80L |
| 燃料消費率(WLTCモード) | 7.5km/L(市街地5.7/郊外7.6/高速道路8.6) |
| サスペンション(前/後) | ダブルウィッシュボーン式独立懸架コイルスプリング/トレーリングリンク車軸式 |
| タイヤ | 265/65R18 |
ランクル同士でどれを選ぶかは、FJ・70・250・300を価格順に並べた記事にまとめてあります。ここから先は、この1グレードで寝られるかどうかだけを見ていきます。
室内長2,685mmは、3列のシートを収めた長さ
室内寸法の3つの数字を順に見ていくと、どれも寝床の寸法としては使えないことに気づきます。
長2,685mmは、7人乗りの3列目まで含んだ室内全体の長さです。前席の背もたれより後ろが何mmあるのかは、ここからは分かりません。荷室長・荷室高・開口部の寸法は、主要諸元表に載っていません。公式サイトのラゲージスペースの説明も文章だけで、数値が出てくるのは「ゴルフバッグ(9.5インチ)はサードシート格納のみで4つを収納可能」という一文だけです。
高1,190mmは、どこで測った高さなのかが書かれていません。室内寸法の3つに付いているのは「社内測定値」という注記だけです。3列目を床下に格納した床から天井までが何mmあるかは、この数字からは分かりません。
長さが分からないなら、横向きに寝るのは? 軽バンやミニバンだと、車幅いっぱいにマットを渡して寝る人もいるよね
室内幅は1,600mmです。大人の身長には足りません
大人は縦に寝るしかないのか。それなら余計に床の長さが知りたいのに、その数字が載ってないんだね
250で、ミニバンやバンのようにカタログの荷室寸法からマットを敷けるか判断できないのは、このためです。乗車定員と就寝定員が別の概念であることは乗車定員と就寝定員は別物で扱いましたが、250の場合は就寝定員どころか、床の長さも公表されていません。
7人乗りのZXで1晩寝た記録がある
公表値がないところを補ってくれるのが、実際に寝た人の記録です。Motor Fan の連載「編集部員がリアルに寝てみた!【車中泊テスト】」が、250で1晩を過ごしています(スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部/2025年2月22日公開、同年12月20日更新)。使ったのは7人乗りディーゼルのZXで、寝たのは身長170cm・体重90kgの編集部員です。
同誌は、3列目を床下に格納して2列目の背もたれを倒すと就寝スペースができる、としています。2列目を倒したところには緩やかな傾斜ができるものの、頭を車両前方に向けて寝ればちょうどよかったそうです。
同じ連載で先に70と300を試したときには、身長170cmの人がまっすぐ寝転べず、荷室を斜めに使うといった工夫が要ったそうです。250ではそれが要らなかった、という評価になっています。天井高については、70と比べると低さが気になるが圧迫感を覚えるほどではない、床面が硬めなのでキャンプマットは前提、と書かれています。
でも寝たのはディーゼルのZXでしょ。いま買えるのは2.7LガソリンのVXなのに、同じように寝られるって言えるの?
グレードもエンジンも別のクルマです。一致しているのは、7人乗りという点です
寝床の形を決めるのは2列目と3列目の畳み方と床の高さだから、そこが同じなら参考になる、ってこと?
ZXの記録がVXにも当てはまると考えられる、というところまでです。ガソリンの VX で寝て確かめた記録ではありません
寝るときの2列目は、跳ね上げずに背もたれを倒す
VX には 6:4分割セカンドシート(リクライニング・タンブル機構付)と 5:5分割フロア格納サードシート(リクライニング付[手動])が付きます。どちらも標準装備で、カタログのグレードは VX だけなので、シートの形式を選ぶ場面はありません。
畳み方が2通りあるのは2列目です。背もたれを前に倒すこともできるし、座面ごと前に跳ね上げる(タンブルさせる)こともできます。
トヨタの説明は、セカンドシートを前倒しさせサードシートを格納すれば大容量のフルフラット空間になる、というものです。床面がほぼフラットなのでクーラーボックスなどのレジャー用品を安定して運べる、とも書かれています。
Motor Fan は、この2通りを寝る用途で分けて書いています。7人乗りは2列目をタンブルさせず背もたれを倒すだけでフラットになり、タンブルさせると段差ができて寝転ぶには現実的でない、という書き方です。同誌はあわせて、5人乗りは2列目を倒すだけでは荷室部分と大きな段差ができるためタンブルが要り、そのときの荷室長は約1,600mmで大人が寝るには短い、としています。
見落とされやすいのは、選べるグレードが1つしかないことが、寝る用途では有利に働いている点です。いま新車のカタログにあるのは7人乗りだけなので、同誌が、背もたれを倒すだけでフラットになると書いた7人乗りのシートが、どの VX にも付いてきます。
夜に使える電気は DC12V のソケットが2個
主要装備一覧表に AC100V電源の記載はありません。
積まれているのはアクセサリーソケット(DC12V・120W)が2個で、位置はセンターコンソールボックス後部とラゲージルーム右側です。ラゲージルームに1個あるので、寝る場所のすぐそばから電気を取れます。
冬は電気毛布を一晩つけておきたいんだけど、そのソケットに挿せば使える?
注記には、120W以下の電気製品を使うこと、と書かれています。120W以下でも正常に作動しない場合がある、とも書かれています
動かないかもしれないものを、冬の夜の頼りにはできないなあ。ポータブル電源を別に積んでいく前提で考えるよ
USB端子は Type-C で、インパネ下部に2個、センターコンソールボックス後部に2個、サードシートサイドトリムの左右に各1個あります。3列目を床下に格納すると、サイドトリムの2個は寝床の脇に来ます。
プライバシーガラスが入るのは、後ろ半分の窓
UVカット機能付プライバシーガラスが入るのは、リヤドア・リヤクォーター・バックドアです。フロントドアはスーパーUVカット&撥水機能付のグリーンガラス、フロントウインドシールドは高遮音性ガラス(トップシェード付)で、どちらもプライバシーガラスではありません。
サンシェードは主要装備一覧表にないので、目隠しは自分で用意することになります。後ろ半分にはプライバシーガラスが入っているので、先に用意するのは、フロントドアとウインドシールドのぶんです。
そのほかで夜に関係してくる装備は、後席独立コントロールオートエアコン、ナノイーX、チルト&スライド電動ムーンルーフ(挟み込み防止機能付)、それに全車標準の寒冷地仕様(ウインドシールドデアイサー・ミリ波ヒーターなど)です。快適温熱シートとシートベンチレーションが付くのは、運転席と助手席だけです。

写真のように、バックドアのガラス部分だけを開けられるガラスハッチが標準で付きます。スマートキーを携帯していればドアロック状態のままガラスだけ解錠でき、バックドアを開くスペースがない場所でも、クルマを前方に動かさずに荷物を出し入れできる、というのがトヨタの説明です。後ろを壁や隣のクルマに寄せて停めた夜でも、ガラスハッチから荷物を取り出せます。パワーバックドアも標準です。
ふだんの駐車場にも、全幅1,980mm・全高1,925mmで停めることになる
背もたれを倒して寝床を作れても、ふだん停める駐車場には全幅1,980mm・全高1,925mmのクルマを入れることになります。機械式の立体駐車場や、高さ制限のあるコインパーキングでは、この2つの寸法で入れないことがあります。
うちのマンション、機械式なんだよね。寝られるかどうかの前に、そもそも置けるのかな
全幅1,980mmと全高1,925mmを、駐車場の制限値と比べてください。制限値は駐車場ごとに違うので、管理会社に聞くことになります
月極や自宅の駐車場も同じで、先に測っておかないと、車中泊どころか、ふだん置けるかどうかも分かりません。
タイヤは265/65R18で、サイドウォールの高さは約172mmあります。サイドウォールにそれだけの高さがあるので、キャンプ場までの砂利道や轍の凹凸で受ける衝撃は、タイヤがたわむぶん、車体に伝わる前にある程度弱まると考えられます。
買取相場の高いほうの金額は、ディーゼルのもの
カーセンサーの買取相場(2026年7月更新)は、平均買取相場額が369.4万円〜632.0万円、平均走行距離が1万kmです。
この幅は、いま新車で買える2.7Lガソリンの相場ではありません。グレード別に並ぶ7つのうち5つが 2.8 ディーゼルターボ(3DA-GDJ250W)で、高いほうの金額はディーゼルのものです。2.8 ZX が560.5万〜632万円、2.8 VX が505.5万〜557.5万円です。
新車カタログと同じ 2.7 VX(3BA-TRJ250W)は430.4万〜474.3万円です。中古で250を探すときや、いまの250を手放すときは、ディーゼルとガソリンのどちらの金額を見ているのかを先に確かめないと、自分のクルマに当てはまる金額が分かりません。
旧世代のランクルの相場は60・80・100を並べた記事にあります。
店頭で測るのは、前席の背もたれからバックドアの内側まで
カタログに荷室長がない以上、寸法は自分で取るしかありません。順番は、自宅や月極の駐車場が先です。全幅と全高で入らなければ、寝床を測りに行く理由がなくなります。
駐車場に入ると分かったら、メジャーを持って販売店へ行きます。測るのは、3列目を床下に格納し、2列目の背もたれを倒した状態での、前席の背もたれからバックドアの内側までの床の長さです。ここが自分の身長を上回っていれば、まっすぐ寝られます。
このとき、2列目はタンブルさせずに測ります。跳ね上げた形で測ると、Motor Fan が段差ができると書いていたほうの形になり、寝床としては使えない状態の長さを測ることになります。
ついでに見ておくとよいのが、倒した2列目の背もたれから荷室の床へ下る傾斜の向きと、ラゲージルーム右側のアクセサリーソケットの位置です。傾斜の向きが分かれば頭を向ける方向が決まり、ソケットの位置が分かればマットを敷いたときのケーブルの通し方が決まります。どちらも、店頭で30秒あれば分かります。
実際に乗っている人の評価は、みんカラのランドクルーザー250のレビューで読めます。
※価格・買取相場・装備は2026年8月28日時点の公表値です。価格は消費税込みのメーカー希望小売価格で、沖縄地区は異なります。装備の適用は主要装備一覧表(‘26年4月現在)にもとづきます。